−1月ー

1/2    謹賀新年
昨年はみなさんお世話になりました。
毎日のように訪れて下さる方がおられることに大変感謝しております。
今年は,よいネタがあるときだけ開店するガンコ寿司屋のようなHPでいこうと思っております。
いつ開いても更新がないということになるかもしれませんが,どうぞ見捨てず,これからもご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

1/6 昨年は「スククエ」についてのメールをいただきました。
 やはり感想や励ましのメールが一番のエネルギーになります。

1/7 ドラマを見ていると,俳優の演技と素人の演技ははっきり違っていることが分かります。教師の1時間の動きにプロと素人の違いが現れるでしょうか。

1/7 始業式の日にしたこと。
 「大掃除」「今年の目標スピーチ練習」「始業式」「ジュータンの上での百人一首」「春の七草の暗唱」「ゲーム4種類」「係,班の編制」「国語(1単元分新出漢字学習KK式)」「算数」「体育」そして,冬休み課題のマル付け等。
 とうとう休みが終わって,子どもたちはいやいや来ているはず。という前提で,思い切り盛り上げ方に気をつかうのが,始業式の日です。夕会には全員のその日の行動の中から一人一人名前を挙げて肯定評価をしていきました。

1/8 「春の七草」を帰って家の人の前で言ってみせた子が半数。とてもほめられたようです。
 最近,愛犬チビを連れての朝の散歩は,まだ暗いので,懐中電灯を持っての何だか怪しい二人(?)連れになっています。

1/9 5年生理科「もののとけかた」で食塩水の実験があります。食塩を水に溶かして食塩水を作りました。そして,「姿の見えなくなった食塩をまた元の姿にもどすことができるだろうか」と問いました。すると,一人の子が「反対にかき混ぜる。」(!)
 以前,角砂糖を溶かした時に「角砂糖はどうなったのだろう」と聞いたときには,ある子が「味になった。」(!)
 学校って楽しい所です。

1/10 車を運転すると性格が変わる人がいるように,学校では放課後の個人指導をすると性格が変わるということはないでしょうか。自分の個人指導の様子をビデオに撮ってみた人はいるでしょうか。傷ついた小鳥に「熱心さ」という塩を塗りつけるような仕打ちをしていることはないでしょうか。
 寒い時,ふっと力を抜くと案外その方が一瞬温もりを感じるように,少し肩の力を抜いて指導することで子どもも救われるのではないかと思います。個人指導を受けた子が,「あー楽しかった。」なんて言いながら,にこっとして帰っていくような場面を生み出したいものです。

1/11 「教材」はいろいろな所にあります。以前,出張した時,電車の中吊り広告で「日本が日本になるお正月」というフレーズを見たことがありました。瞬間,これを子どもたちはどれだけ解釈できるだろうか,と思いました。
 そこでさっそく帰ってからこの文を提示してみました。子どもたちは見事に最初の「日本」と後の「日本」の違いを解釈していきました。「指名なし発言」に取り組んでいた頃の話です。

1/12 「また来週。」3連休を迎える昨日の放課後,子どもたちは教室を出る時,こう言って出ていきました。
 いつの頃からか,子どもたちが放課後教室を出る時,私は「さようなら。」に,「また明日。」とかつけ加えるようになりました。それが最近は子どもたちにもうつっています。

1/13 「10年日記」をつけ始めて6年目になります。1日分はB5に4行ほどです。後で読み返して役に立ち面白いのは,気持ちより出来事をメモしたものです。しかし,子どもたちにはいろいろな意味から「心をさぐる」日記を毎日求めてきました。一人に2冊ずつ渡していますから,その日に返す必要がなく,放課後見ることができます。シーンとした教室で日記を見ていると,子どもたちが帰った後も,一人一人とゆっくり話をしている気分になれます。

1/14 百人一首をするとき,一番気にすることは,途中の雰囲気と負けた子の様子です。ゲームの途中でなげやりになったり,負けて暗い表情にならないようにいろいろな手を使います。まずゲームを始める前には,「人は勝負に負けた時本当の姿が現れる」という内容の話をしておきます。ゲーム中には劣勢になっている子の応援をしたり,実況中継風に様子のおかしさを紹介していきます。そして負けそうになっても最後まで頑張った子の紹介と大げさな評価をしっかりしておきます。

1/15 取り組んで,取り組んで,取り組んで,それでも裏切られるのが教師の仕事。ぐらいに覚悟しておくことで心のバランスが取れることもあります。これだけしたんだから,なんて期待を大きく持つだけでは,その結果が思わしくなかった時,つい感情的になってしまいそうです。覚悟をしておけば,「先生が悪い。」と言うこともできます。
 もしできなかったときは,という二重三重の覚悟と次の手を予め用意しておくことが,子どもと教師お互いの幸せのために必要ですね。

1/16 今している百人一首は,二人で50枚,一人の机の上には25枚ずつ札を並べ,一対一で対戦しています。残りの50枚は別の二人の組に配っていますから,100枚全部を使うことになります。今日初めて時間を計ると,1試合9分17秒かかりました。これからどんどんこの時間が短くなっていくはずです。

1/17 夕会では「先生から」で,毎日必ず一人は名前を出してその子の行動の紹介と評価をしています。価値の高い行動への意欲づけと方向性を示すことがねらいです。昨日は,字を書くときの姿勢の注意をされた子がその注意をした子に「ありがとう。」と言っていたことを紹介しました。学校の終わりは,「ほめる」ことを意識して,気分よく帰路につかせたいとは思っているのですが,これ,なかなか難しいですよね。

1/18 「戸を閉める」ということがなかなかできない子がいます。寒い日でも平気で教室の戸を開けたままで出ていきます。それが最近ピタリと閉めるようになりました。この前教室の戸で,出て閉めて入って閉めてを10回ほど練習させてからです。周りで見ていた子にも影響があり,今は教室はぬくぬくです。

1/19 100首全部を使う百人一首,昨日時間を計ると,8分24秒でした。1時間目が始まるまでの学級朝会の間に1回は行えます。先日の学級懇談で,家の方が「中学校に行ったら卒業生たちが廊下を百人一首を言いながら歩いていた。」と嬉しそうに話して下さいました。また「姉弟どちらも将棋を教えてもらって,家で将棋を二人でしているのを見て,私たち将棋を知らない親は悔しく思うんですよ。」と笑顔で話してもらいました。

1/20 3学期の学級懇談では,話し合いの最後に総合的な学習で子どもたちが作ったHPの紹介をプロジェクターを使って行いました。昨年の3学期に続いて2回目になります。昨年は地域の自然,行事等の紹介HPでした。今年はバケツ稲を育ててきて自分たちが学習したことをQ&A式でまとめたHPを見てもらいました。また,各教科の子どものノートを見てもらい,ノート指導の説明をしました。次の日,家の人にノートの取り方をほめてもらったと言う子もいました。

1/21 夕会は日直が司会をします。が,これが忘れていてなかなか始まらないことがあります。そういう時,誰かが気付くまで,私は自分の仕事をしていることにしています。20分ぐらい始まらなかったこともありました。ようやく気付いて夕会が始まり,最後の「先生から」で,「明日もう一度日直をやってみて下さいね。」で次からは段々早く夕会が始まるようになります。自覚を持たせるための一つの方法だと思っています。

1/22 職員会に提案する資料をその日に配ると,まず会議中にその資料を読んで説明をすることになります。大体文書は人に読まれるより,各自が黙読した方が早く目を通せるものです。会議の時間はできるだけ短くしたいので,私は教務の提案,指導案等の資料はできるだけ前週か週の初めに配り,事前に読んでおいてもらうことにしています。当日の会議ではすぐに「質問,意見」から始めます。

1/23 社会生活をしていると,時には,周囲の不条理な行動にムクムクと小さな正義感が生まれてきて我慢しきれず,野暮な正論を表に出した瞬間から,今度は後悔の念が押し寄せてきて,より自分を苦しめることもあります。先日,新聞の「今日の運勢」欄に『不平不満を愚痴るな。黙ってバネにすれば,大飛躍材料。』と書いてありました。「しょせん,すべては小さなこと」でしたよね。

1/24 雪が降りました。グランドを見ると,まだ誰の足跡もついていません。「真っ白なキャンバスに自分の足跡を残したいと思わないかー!?」と青っぽく語りかけ,朝は雪合戦となりました。でっかいドラえもんも足跡で描きました。寒い冬の朝です。こんな日に全員が出て来てくれると,やはりホッとします。

1/25 今年の卒業式,卒業生の「旅立ちの言葉」のBGMだけは決めています。もうこれしかありません。きっと全国で多く流れるはずです。中島みゆきの「ヘッドライト・テールライト」。おなじみ,プロジェクトXのエンディングテーマです。これに,あのナレーターっぽいセリフを入れていきます。親には思い切り感慨深い涙を流してもらいます。

1/26 先日,久し振りに,掃除の時間しゃっくりをしている子を見つけました。さっそく声をかけ,しゃっくりを止めることにしました。今回も30秒以内で止めることができ,「しゃっくり止め」連勝記録更新中です。

1/27 子どもから教師への注文があった時,とりあえず「なるほど。」,毎日の漢字テストで「よく覚えてる。」,算数の時間「速い。」,掃除中廊下で「きれいになったなあ。」,散髪してきた子に「爽やかだね。」,忘れ物をした子に「お気の毒,君は悲劇の主人公。」,体育で「かっこいい。」というような声かけを毎日,意図的に,独り言のように,さりげなくしています。これが後々効いてきます。もちろん,職場や家庭でも大切だとは思うのですが。

1/28 漢字テストをしていると,点を打つか打たないかで,何度も同じ間違いをしてしまうような子もいます。先日テストをしていると,「鏡には心がないから・・・。」という声が聞こえてきました。「鏡」という漢字の「ル」の部分を「心」にしてしまう子に,「鏡に心はない,と覚えてごらん。」というような話をすることがありますが,少しは効果があるようです。

1/29 「自分を蹴り倒した相手の靴をにこやかな顔をしながら修繕する」ような忍耐力としたたかさを必要とされるのは,世間一般では当たり前の話です。学校でも最近は子どもの言動にダイレクトに反応していては,ピンチをよりピンチにしてしまうことが増えてきたように思います。教師としてのプライドを蹴り倒されたような場面で,いかに感情的で画一的でない対応をしていけるかで,ピンチをチャンスにする道も開けていくはずです。毎日,プライドとの小さな戦いがありますよね。

1/30 プライドとの小さな戦い。「あ〜あ,女の先生の方が良かったな。」なんて言葉が聞こえてきたことがあります。やはりちょっと傷つきます。しかし,その傷を相手のせいにするか,自分の至らなさのせいだと考えるかでずいぶんその後の対応は変わってきます。その時は「やはり,同性同士で分かり合える話をしたいのだろうな」と思うことができました。それで,その日,精一杯のさり気なさを装いながら「笑顔」「声かけ」「受容」などを心がけて接していきました。そして放課後,普段は挨拶もなかなかしなかったその子が,教室から出がけにこちらを振り向いて「さようなら。」と言って帰っていったのです。その時,今まで自分が相手に合わせていつの間にか冷たい態度を取っていたことに気がつきました。「北風と太陽」の話を改めて思い出していました。

1/31 「ぼくたちピクミンになろう。」と私の後に1列になってぞろぞろ付いてくる子どもたち。こういう時は知らん顔をして,できるだけ用事をみつけてあちこちに動き回ってやります。キーキー,キャーキャーとにぎやかな昼休憩を過ごしています。

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