ガンに関する治療法や診断法は随分進化してきているようですが、まだまだ怖い病気であることは間違いありません。
まだがん原因も発生メカニズムも完全に解明したわけではなく特効薬もない現状では、
せめて(?)ストレスのない健康な生活習慣を心がけるしかがん予防法はなさそうです。
ストレスのない生活、というのはムリとしても体の"免疫力を高める食生活"と
体に極力ストレスを与えない"普段の生活態度を見直す"くらいは努力すればナントカ出来るかも知れません。
ガン発症率を抑える、と巷間いわれる食品や生活習慣を積極的にとりいれて、少しでもガンにかかるリスクを下げてがん予防としたいものです。
積極的に野菜を摂取するのも有効のようで、"野菜で長生き"
にガン予防に有効といわれる野菜の栽培をまずは計画しています。
昔から謎とされてきた、「日本人でもアメリカに移住すると卵巣ガンとか乳ガンのような、
女性ホルモン起因性のガンが増える。」というデータがあります。
白人の乳ガン発生率は日本人の2.5倍だそうですが、ハワイに移住した日本人は白人の発生率に近づく、というデータもあるようです。
これは明らかに食事内容が関係していることをうかがわせており、"牛肉消費量の差"も
がん原因のひとつではないかという説もあるようです。
2006年に9万人の女性を対象にしたアメリカの調査により、「牛肉に代表される赤肉をたくさん食べると乳ガンのリスクを大きく増加させる。」という論文が発表されたとのこと。
その中で発ガンリスクを増加させるがん原因は、"牛に与えられるホルモン剤の残留ではないか"、と指摘されているそうです。
アメリカ南カリフォルニア大学のモーガン・レヴァイン教授の18年間の調査によると、
「50歳〜65歳の人で、1日に必要なカロリーの20%以上を香ばしく焼けたステーキなどのタンパク質から摂取する食生活を送っている人は、
10%以下の人より4倍ほどガンによる死亡のリスクが高い......」、という研究結果もあるそうで、
アルツハイマー症との関係が取りざたされる「AGE」とも無関係ではなさそうです。
1980年代、EUは人の健康に悪影響があるとしてホルモン剤が投与されたアメリカ産牛肉を輸入禁止にしました。
これに対してアメリカは「残留ホルモンの値は著しく低いので人体には影響ない」と反論、EUの農産物に報復として課徴金をかけた、というのが「ホルモン戦争」の発端でした。
アメリカやカナダでは牛を短期間で肥育させる成長促進剤として、"6種類のホルモン"が使われているそうで、
EUは使用されたホルモンの"エストラジオール"に発ガン性があるとして輸入禁止処置をとっています。
日本ではアメリカで使用されているホルモン剤の使用は禁止されているようですが、ホルモン剤が投与されたアメリカ産牛肉は輸入しています(?)。
「惣菜」、「から揚げ」、「焼き鳥」などの冷凍食品には、ヨーロッパでは規制対象になっている《DCP》や《MCPD(クロロプロパノール類)》と呼ばれる
"発がん性物質"を含む《塩素化合物》が使われているそうです。
この《塩素化合物》はタンパク質を《塩酸》で分解して、うまみとなる《アミノ酸》を作り出す過程で出来るそうで、そもそも《塩酸》というのは《劇薬》。
作られた《アミノ酸》を粉末化したものが《タンパク加水分解物》というもので、
これと科学調味料(アミノ酸等の旨味調味料)、塩を加えた三つが加工食品の黄金トリオと呼ばれ、風味付けのエキスや香料を加えるだけで
どんな味も演出できるのだとか。
《タンパク加水分解物》は外食産業の塩味がついているメニューにはほとんどに使われているとかで、外食産業ではこの添加物を使った
味の偽装が横行していると言われています。
ついつい仕事が忙しくて睡眠不足のまま一週間が過ぎてしまった..........などの寝不足ぎみの生活も、単に頭がボーッとするというだけでなく気づかないうちに
「がんを誘発する原因」を作り出しているかもしれません。
体の免疫機能のなかでがん細胞を見つけると攻撃して死滅させるNK(ナチュラル・キラー)細胞というものがありますが、そもそも体の免疫機能が活性化するのは「副交感神経が優位になる睡眠中」だそうで、
質・量ともに十分な睡眠をとっていればその分免疫力も上がりしたがって「がんになりにくい」のだそうです。
ところが「睡眠時間が6時間をきると、がんの発症リスクが高まる....... たとえば前立腺がんは睡眠時間6時間以下で発生リスクが高まり、乳がんも6時間以下で再発リスクが上がる」、
という危険性があるらしく、睡眠不足がいかに健康に悪影響をおよぼすか改めて驚かされます。普段から睡眠不足にならない生活をこころがける必要があるようです。
客室乗務員や看護師などは乳ガンの発症率が高い、というなにやら怖い統計調査があるようです。
夜勤などで《体内時計》が一定でないと、"視交叉上核(しこうさじょうかく)"の機能が低下し、
ひいては各器官にも支障が生じ病気になる、
ということが最近の研究でわかってきたそうです。(週刊新潮 2013年11月14日号)
ガンの発症メカニズムも完全に把握していないというのに、今度は体内時計も原因とは.......
ちなみに、我々が体内にもつ《体内時計》は昼夜の明るさで機能するのではなく、1日24時間のサイクルで正確にリズムを刻んでいるのだとか。
海外旅行などで生じる時差ボケは、その《体内時計》と環境が急激に大きくくずれることによって、体のリズムが変調して不具合を招くというメカニズムで起こるようですが、
そんな生活を長く続けるのが乳ガン発症につながるのでしょうか。
夜勤を強いられている人たちにとってはイヤな情報ですが、京都大学で将来的に時差ボケをなくす研究が進んでいるそうですから期待したいところです。
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