ある大学の名誉教授の話によると、学生時代には医学部の教科書には"最高血圧は年齢プラス90"と書かれていたそうです。
その教授曰く、年齢とともに血圧が上がるのは正常な変化であり、70歳であれば最高血圧が160であっても病気の心配はほとんどないそうなんです。
たしかにシロウト考えですが、血圧が多少は肉体の老化と関係しているなら、86歳が16歳と同じ血圧でないと病気と診断されてしまう........
そういう現状にやや違和感を感じてしまうのは自分だけでしょうか..........
この名誉教授の方は実際に約70万人の検診結果を調査したそうで、思い込みとかトンデモ発言ではないようですから
血圧の薬にお世話になっている人は要注目の話ではないでしょうか。
そもそも1990年代に旧厚生省が定めた基準は上が180で下が100だったそうで、この数字にもある意味ビックリしてしまいますね。
その後厚労省と日本高血圧学会が2度に亘って基準値を引き下げてきた結果、日本で高血圧と診断されている人数は現在、
男性830万人、女性680万人にまで増えたそうです。
ちなみに1987年では男性110万人、女性60万人だったそうですから高血圧患者の急増には驚きます。
《週刊新潮 7月5日号(2012)から抜粋》
と思っていたらとうとう出てきました......2014年4月4日、日本血圧学会が定めてきた『上は130以上、下は85以上』という従来の高血圧基準を、
日本人間ドック学会と健康保険組合連合会が『上は147以上、下は94以上』、
というかなり"ゆるい"数値の基準に引き下げるという発表があったのです。
どうしてこんなことになったかというと、日本人間ドック学会と健康保険組合連合会とで人間ドック検診受診者約150万人を調査した検査結果から得られた数値がベース
ということのようで、長期間の追跡調査など行った結果ではない研究途中の暫定値、ということは理解しておいたほうが良さそうです。
とはいえ150万人の膨大な検査結果から、さらに絞り込んだ"超健康人(スーパーノーマル)"約1万5千人の検査値をベースとして、"血圧"・"コレステロール"・"血糖"・"中性脂肪"など計27項目を対象に
求めた「基準範囲」数値ですから全くアテにならないデータ、と無視するわけにはいきません。
そこから出てきた"超健康人"たちの「基準範囲」というのが、従来の検診基準では"悪い"といわれていた数値範囲だった、というわけです。
血圧の上は147以上といっても、実は調査した各数値の上下2.5パーセントはカットしているそうですから、それらを含めたら上は150〜の基準値になっていたかも.........
なにせ以前より研究者たちの一部では『いままでの基準範囲は厳しすぎるのでは』という声はあがっていたようですし、健康診断すると何らかの数値異常を指摘され
簡単に薬の厄介になってしまう、という今の状況では医療費増加で国家財政を圧迫する要因のひとつにもなることですから、しっかり研究していただきたいものではあります。
当然(?)のことながら、従来の基準値を守ってきた「日本動脈硬化学会」、「日本高血圧学会」などの医学界からは大きな反発が出ているようですが、
今後の健康指針となる『新基準値』がどう落ち着くのか、気になるところです。(2014.5)
■■ 日本人間ドック学会発表の「新基準値」 ■■
日本人間ドック学会「新基準値」 | 今の基準 | ||
---|---|---|---|
男性 | 女性 | ||
収縮期血圧値(mmHg) | 88〜147 | 〜129 | |
拡張期血圧値(mmHg) | 51〜94 | 〜84 | |
空腹時血糖(mg/dl) | 83〜114 | 78〜106 | 〜99 |
総コレステロール(mg/dl) | 151〜254 | (30〜44歳)145〜238 (45〜64歳)163〜273 (65〜80歳)175〜280 |
140〜199 |
HDLレステロール(mg/dl) | 40〜92 | 49〜106 | 40〜119 |
LDLコレステロール(mg/dl) | 72〜178 | (30〜44歳)61〜152 (45〜64歳)73〜183 (65〜80歳)84〜190 |
60〜119 |
尿酸値 | 3.6〜7.9 | 2.6〜5.9 | 2.1〜7.0 |
BMI(肥満度) | 18.5〜27.7 | 16.8〜26.1 | 18.5〜24.9 |
ここにきてとうとう出てきたのが「高血圧患者は長生きする」、というデータ。
海外で75歳〜85歳の高齢者約500人を対象にした調査によると、降圧剤を飲まない状態では最高血圧180以上のグループの生存率が最も高く、
逆に140を切る高齢者の生存率が非常に低くなったそうです。
これは、年をとると血圧が高まるのは脳に送る血液を強く送り出すため、我々の体が無意識に調整してくれるからだそうで、
血圧の高い高齢者のほうが低血圧の人より体が強く元気で寿命が長くなるハズ、というなんとも心強い話ではありますね。
実際に70歳以上では高血圧の方がアルツハイマーになりにくい、というのですが........
降圧剤を服用する身にとっては、これらの話をまともに信じていいのか少々不安にもなるところです。
でも、「.....薬などで血圧を下げた途端に認知症を発症する高齢者が多い」のも事実だそうで、特に夏場は暑さで毛細血管が拡張子して血圧が下がるので、
極端な血圧低下にも注意が必要かもしれません。
薬を使って血圧を20以上下げると脳梗塞などによる死亡率が高まる、という研究もあるそうです。
とはいっても、上の血圧が160以上はやはり高血圧での総死亡率は上昇するそうなので
『オレは170あるから大丈夫だ』などと勘違いしないよう願います。
いずれにしても血圧が高めの身としては、今後の研究でハッキリと適正血圧の数値を決めてもらわないと対応に困ることになりますね。(2014.5)
1999年にWHO(世界保健機関)は高血圧の基準を上は160oHgから140oHgへ、
下は90oHg以上としたそうです。
そもそも基準値の引き下げには医学的な根拠はないそうで、厚労省や日本高血圧学会は独自の判断で基準値を下げたと言うわけではなく、
このWHOの基準値をベースにしたようです。
WHOが血圧の基準値を引き下げれば、血圧を下げるために降圧剤を服用する
需要が生じ製薬会社の売り上げが増加するわけで、さぞかし莫大な利益を製薬会社にもたらしたことでしょう。
ちなみにWHOの予算の7割が製薬会社からの寄附で賄われているそうです。
TVコマーシャルでは、"血圧を下げる"という商品をいろいろ宣伝していますね。
某メーカーのコマーシャルで、アレッと思ったのは.......以前は高血圧の基準をたしか135oHgにしていたような記憶だったのが、
最近130oHgに........自分の記憶ちがいだったのかな(?)。
2012年版の「世界保健統計」では、なんと世界中の25歳以上の成人の【4人に1人】が高血圧だそうです。
かくいう自分も、リッパ(?)な高血圧患者で、毎朝1錠のクスリを服用する身.......
タマネギで降圧、などの体にヤサシイ民間療法を参考にして、
できればクスリ依存の高血圧からは早く解放されたいものです。
【健康管理の第一歩はまず自分の体調管理から.....自分の血圧はシッカリ把握しておきましょう】
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