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食用植物油の上手な使い分け

人間誰しも健康で長生きしたいもの。

昨今は食べ物と健康との関係がさまざまとりざたされていて、体に良いと聞けばスーパーの棚からそれがアッという間にきえてしまうという現象が起きます。

このように、マスコミなどで特定食品の効能が謳われると消費者がその食品に殺到することを

     《フードファディズム現象》

と言うのだとか........


調理でよく使う食物油に関しても、日本では1960年代から栄養指導で

      「動物性脂肪をさけ、リノール酸系の植物油を使おう」

となり、スーパーなどで食物油を選ぶ場合も、「血中コレステロールを下げる」、「脂肪がつきにくい」、「コレステロールゼロ」、などと謳われている植物油をついつい買ってしまうようになりました。

ただ、「コレステロール」は脳を構成する重要な成分であり、制限ばかりしてはいけないそうですし、 そもそも「コレステロール」が悪さしてしまうのは「リノール酸」が問題のようで........ その理由は以下をご覧ください。


植物油を構成する脂肪酸

"植物油"とひとくくりに呼んでいますが、実は"植物油"を構成する脂肪酸成分には、「リノール酸」、 「αリノレン酸」、 「オレイン酸」、などがあり"植物油"によってそれぞれ含有量は大きく異なります。

このなかで摂取量が多いと問題になるのが「リノール酸」で、 血中のリノール酸値が高いと『動脈硬化』になるリスクが高くなると言われています。


よく『悪玉』コレステロールとして、「LDLコレステロール」が『動脈硬化』の元凶のように言われますが、実は「LDLコレステロール」だけでは『動脈硬化』は起きないのだとか。

「LDLコレステロール」に「リノール酸」が組み込まれることで、本当の『悪玉』である「酸化LDL」が増加する、 これが血管の内膜化にできるプラークという塊の原因となり血管を詰まらせる..........

というようなサイクルが『動脈硬化』の原因となるそうなので、普段なにげなく使っている植物油も、出来れば「リノール酸」が少ないタイプのものを使いたくなってきますね。

逆に、積極的に摂りたいのが「αリノレン酸」や、 「オレイン酸」、という脂肪酸成分です。


【植物油を構成する脂肪酸とその働き】



植物油 リノール酸 αリノレン酸 オレイン酸 その他




エゴマ油 少ない 多い 少ない 少ない
亜麻仁油 少ない 多い 少ない 少ない




ゴマ油 多い(約50㌫) 微量 多い 少ない
ひまわり油 多い(約70㌫) かなり少ない 少ない 少ない




オリーブ油 少ない(約20㌫) かなり少ない(約10㌫) 多い 少ない
菜種油(キャノーラ油) (約20㌫) 少ない(約10㌫) 多い 少ない

この表を参考に、αリノレン酸やオレイン酸が多い「オメガ3系」や「オメガ9系」の植物油を積極的に使い、リノール酸が多い「オメガ6系」の植物油摂取はできるだけ控える、 という使い分けが大切になります。

★.....ただ、注意したい点は「オメガ6系」も体にとっては必要な「必須脂肪酸」であり、体内で作ることはできないのでやはり食べ物から摂る必要があります。

最初にもあるように「コレステロール」は脳を構成する重要な成分であり、制限ばかりしてはいけないそうで「オメガ6系」の摂取量をゼロにすればいい、ということではなさそうですのでご注意を。

バランスよく脂肪酸を摂るには、 「オメガ3系」と「オメガ6系」の理想的な摂取比率は1対4とされているようです。



オメガ○○とは?

脂肪は体に必要な栄養素のひとつですが、必須脂肪酸とも呼ばれる多価不飽和脂肪酸は、 魚の油に多く含まれる「オメガ3」と、コーン油などの「オメガ6」、オリーブ油や菜種油などの「オメガ9系」に分類されます。

そもそも我々の体に異常事態が生じると、「血液量を増やす」、「血管の浸透性を高める」などの炎症反応で収束させようとします。 「オメガ6」はこの炎症反応を促進するアクセルの働きをし、「オメガ3」は抑制させるブレーキの働きをします。

「オメガ6」を過剰に摂取するとブレーキが利かずアクセルだけの状態となり、アトピー性皮膚炎などの「炎」がつく病気の蔓延に繋がっている、という説もあります。 ちなみに日本では1960年代から栄養指導で「動物性脂肪をさけ、リノール酸系の植物油を使おう」となり、「オメガ6」の過剰摂取になったといいます。

「オメガ3系」はサバやサンマなどの背中の青い魚に多く含まれるといいます。 「オメガ9系」はオリーブ油や菜種油などで、熱に強く調理に向いており抗酸化力が強い「オレイン酸」を多く含んでいます。

「オメガ3系」 酸化しやすいため、揚げ物や炒め物などの調理には向かない。 一日スプーン2~3杯の量を料理にかけて使うのがオススメ。
一日2g程度が必要とされているが摂取不足といわれている。
「オメガ6系」 リノール酸を豊富に含んでおり、LDLコレステロールにが組み込まれることで酸化LDLが増え、これが血管の内膜化にできるプラークという塊の原因となり血管を詰まらせる。
大量摂取により動脈硬化の原因になると考えられている。
「オメガ9系」 熱に強く調理に向いており抗酸化力が強い「オレイン酸」を多く含んでいる。
オリーブ油を日常的に多用する地中海食は認知症予防の効果があるとされる。
菜種油でテンプラを揚げる日本は理にかなっていた?。



植物油もバランスよく摂取することが大事

いままで見てきた様に、「植物油」といっても様々なタイプがありますが、体に良さそうだからと特定のものだけ摂取すれば、それはそれでまた別な問題があるようで....... 「多価不飽和脂肪酸」だけを多く摂りすぎると身体内に酸化物が出来やすくなり、 「老化の進み」、「がんや動脈硬化」、の恐れがある、とか

魚に含まれる「EPA」や「DHA」の過剰摂取により「血小板暁集抑制作用」を起こして脳出血などが起こりやすくなる、

ということもあるようですから、やはりそれぞれの脂肪酸はバランスよく取ることが大事なようです。 昔から、『過ぎたるは猶及ばざるが如し』......などと言いますから。

それと、調理での植物油使用だけではなく、「ポテトチップスなどのスナック菓子」や「揚げせんべい」、「かりんとう」などは 『オメガ6系植物油』で揚げてあることがほとんどだそうで、食べすぎには注意したいものです。

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