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INDEX
(初出 2013.8.21 renewal 2019.9.20)
つまり、常識的に考えれば、若者は都会に集まってくる、ってことだ。
未成年は車の運転をしてはいけない。
しかし、免許さえあれば、車の運転に年齢制限はない。
ところが、老人になってくると、やはり反応が鈍るし、間違った操作をしがちになる。
だから、高齢者が増えれば、事故は増える。
となれば、車の運転には上限年齢も設けるべきだと考えるが、なかなかそう簡単にはいかない。
車の運転を前提としないと生活できない地域があるからだ。そこに住む人にとっては死活問題になる。
(【補注】最近の事故を見てみると、6年前にこの警告を出した自分は、先見の明があったと思う。自画自賛だが)
さて、都会は便利だ。ちょっと歩けばコンビニがあり、生活圏は狭くてもかまわない。だから、車が無くても困らない。
しかし、都会に住居を持つのにはお金がかかる。狭いマンションでも3000万円から4000万円くらいする。
だが、考えてみると、車を使い続けるとするならば、購入と買い換え、ガソリン代、保険代、車検代といった費用がかかる。
お金に換算すれば、生涯で2000万円くらいかかるのではないか。
そして事故リスクという見えない負担がつきまとう
そう考えると、マンション購入費のかなりの部分が、車を持たないことで賄える。
「生涯車を持たない生活というのもあり」、になる。
私は、高卒で就職したし、勤務先が都庁だったので、上のような考えに則って車も免許も持たなかった。
「運転できたら良かったのに・・・」と思ったことも、なくはないが、差し引きで考えると、その方が得だった。
今の若者は、運転免許にこだわらない人も、少なくないと聞く。
ところで、今の若い世代は給料が安い。
ま、私の頃も、かなり安かったが、それでも「そのうち上がるんじゃないか・・・」という期待感はあった
(上がったら、ごっそり税金と社会保険料がさっ引かれたが)。
若者とくらべて、年配はお金を貯め込んでいる。ということは、都心のマンションを購入することも可能だ。
車を前提とした生活は、いずれ限界が来る。
だったら、車を捨てて、都心に住む方が便利だ。そう割り切る年寄りが増えても、おかしくない。
仕事を離れて、平日に休みが取れるようになると、街中に高齢者がけっこう多いと感じる。
年配者は、土曜・日曜に混み合う繁華街には出て来ない。時間はたっぷりあるから、平日に活動する。
平日の映画館もけっこう混んでいる。特に、年配者が喜びそうな題目はお客が集まる。
平日割引があるような温泉なども、年寄りには便利。
スポーツジムも、無職なら年間契約できて、便利だ。
なにせお金はある。時間はある。仕事はない。
だから、これからは、都会に高齢者が増えると思う。
若者は選挙に行かない。だから、政策も高齢者有利になる。
国の借金がこれだけ膨大になっているのだから、年金の削減なんてあっても不思議はないのだが、そういう話はなかなか出てこない。
(【補注】再掲時の今は、かなり出てきている)
オピニオンリーダーも年配者だし、そうなると私だって困る。
若者が声を上げなければ、世の中変わらないのだ。
しかし、その若者の数は少なくなっているし、意識もホドホド志向になっていて、意義を唱えたりしなくなっている。
収入が減り、都心に住めない。だから、車が必要な生活になり、出費がかさむ。
年寄り有利は、当分は続くだろう。
そして、街は高齢者であふれるようになる。
住むのが便利な街、東京。
東京は、巨大な老人ばかりの都市になっていくのだ。
それって・・・大丈夫なのか・・・?