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ディスクグラインダーにチップソーは危険

 ディスクグラインダーは、先端に取り付けた砥石を高速回転させ、金属やコンクリートの研磨、切断作業に幅広く活躍する、DIY定番の電動工具です。   木工作業ではディスクグラインダーの出番はほとんどありませんが、例えばリフォーム作業などでは金属のサビ落とし、空き缶やパイプの切断など出番が多くなる電動工具で、長年DIYをやっていると、 いつの間にか手元に一つや二つは揃っている道具です。

ディスクグラインダースタンド  木材をカットする電動工具には、丸ノコやジグソーなど様々な種類がありますが、ディスクグラインダーはパイパワーでありながら片手で取り扱える工具なので、いろいろと使い道がある道具です。      そこで、以前から「ディスクグラインダーを丸ノコのように使えたら」、ということは考えていました。

 チップソーを取り付け、小型丸ノコとしても使えるのでは.....とシロウトはつい考えてしまうわけです。   とはいっても、グラインダー(サンダー)にチップソーを取り付けて使うことは、 電動工具アクセサリの中で最も危なやり方というのは常識とされています。

 その理由は、そもそもディスクグラインダーの常用回転数が高いこと。  一般的なディスクグラインダーは、回転数が10,000min-1前後と超高速で回転します。  一方、 チップソーは回転数6,000min-1前後で回転する丸ノコやチップソーカッターに装着して使うことを前提に作られています。

 回転数を4,000~10,000min-1というように無段階調整可能なディスクグラインダーもありますが、一般的なグラインダーにチップソーを取り付けて使うと、 材料切削時にチップソーの回転速度の上限を超え高速で部材に衝突することになり、最悪刃先に接合している超硬チップが割れたり剥離・飛散し、 作業者や周囲に甚大な被害を発生させるケースも考えられます。

 そもそも、強制ブレーキやキックバック防止機能などの事故防止機能を備えている丸ノコでさえ、作業中に指を切断したとか骨まで切れたという事故が毎年数百件も起きているという、 極めて危険な道具ですから、切断工具を甘く見てはいけないわけです。

 ですから、切れ味の鋭いチップソーを、超高速回転するディスクグラインダーに取付け、刃先がむき出しのまま使うというのは危険すぎて、絶対お勧めできないわけです。   もっとも、刃物がついている電動道具はどれも危険と紙一重ですから、どんな道具でも慎重に扱うのは必須ですが。

 そうはいっても、チップソーをディスクグラインダーに取り付け、片手で自由自在に使いたいという欲求は抑えがたいようで、この組み合わせは禁止されているにもかかわらず、 現場では事故が毎年のように発生しているとか。   (2021.11.15)


    

ディスクグラインダーを機能アップさせるアクセサリー

 そこで、ディスクグラインダーをスライド丸ノコのように安全に使えるようちょっと工夫してみます。   ディスクグラインダーが安全に丸ノコのように使えたら、絶対便利なのは間違いなし。     木材を精度くカットできるスライド丸ノコは持ってるけど、大きく重いので簡単に持ち運びできないのが難点。  でも現場でこれがあるとキレイに一発カットできて加工精度は間違いなくアップします。

 まず、ディスクグラインダーを手持ちで丸ノコのように使うのは危険なので、ベースに固定して使うため「ディスクグラインダースタンド・6188円」を購入。     これで手持ちだとキックバックなどで起こる事故はほとんど防止できるはず。    組み立て式です。

ディスクグラインダースタンド ディスクグラインダースタンドはいろいろなタイプがありますが、今回選んだポイントは「スライド機構」があること。  このスタンドはスライド機構はもちろん、 部材の固定機構もしっかりしているので使い勝手は良さそう。

ただ、難点はミニサイズなので大物を一発でカットできないこと。  まあ、それは値段からすれば欲張りすぎであり、この価格でこの機能なら十分満足できます。




 次は回転数を調整できる「スピードコントローラー・6607円」を準備します。  ディスクグラインダーが危険とされる超高速回転を、これでコントロールするわけです。

ディスクグラインダースタンド このサンウェイのスピードコントローラーは、(0~100%)の範囲で電動工具の回転速度を細かく制御できるスグレモノ。

これがあれば、例えば超高速回転するディスクグラインダーを低速モードで動かし、ポリッシャー代わりに使う、というワザも可能になります。




  

鉄材のミニ高速切断機として使う

 そもそも今回ディスクグラインダースタンドを購入しようとしたキッカケは、リフォーム工事で鉄材を大量にカットする必要があったから。  少量でかつラフに鉄材をカットするだけなら、 ディスクグラインダーを使い手持ちで簡単にできますが、正確に寸法を揃えて角パイプを正確に90度にカットするなどという芸当は、手で支えてやるのは無理なのでやはり固定ベースは必需品です。

かといって商売でもないのでワザワザ本職が使う高速切断機を買うまではなし。  髙儀(Takagi) のチップソー切断機のようなモーター付の専用機も安く(7800円)売られているけど、 もう一つの目的であるディスクグラインダーを使った「ミニスライド丸ノコ」として使うためにも、どうしてもスタンド単体が欲しかったのです。

ディスクグラインダースタンド さすがにこのタイプでは45ミリ角パイプ材の一発カットは無理。  ただ上半分、ひっくり返し下半分というように2カットで切断できるから、とくに問題なし。  キッチリ垂直に砥石角度を調整していれば、 ほぼ段差無く切断できます。

    

ディスクグラインダースタンド 当然、砥石の交換も、スタンドに取り付けたままロックボタンを押せますから、面倒な操作はなし。

ディスクグラインダーを固定する機構も、前後の固定ボルトが2本、上下の位置決めボルトが2本あり、まずまず精度よく固定できます。

ディスクグラインダースタンド スライド機構があるので、105ミリ径のディスクでも45ミリアングル材を一発カットできます。(2021.11.18)




  

ディスクグラインダーをミニスライド丸ノコにしてみた

ディスクグラインダースタンド  丸ノコとして使うにはチップソーが必要なので、125ミリ径のものを購入。  ただ、ディスクグラインダーの軸径は15mmだが、チップソーの内径は20mm。     そこで、穴径20ミリ→軸径15ミリに取り付け可能にするSK11修正ブッシュ(金色のヤツ)を購入する。 280円也。



ディスクグラインダースタンド  チップソーの回転速度限度を超えないよう、SUNWAYのスピードコントローラーを購入。   これで高速回転するディスクグラインダーの速度を制御するわけです。  ちなみに、 使用しているマキタ・ディスクグラインダーの回転数は9000min-1です。



ディスクグラインダースタンド ディスクグラインダーがミニスライド丸ノコに変身した雄姿。   超軽量なので、気軽に持ち運びでき、木材を精度よくカットできます。



ディスクグラインダースタンド 構造的にどうしてもディスクグラインダーの頭が邪魔してしまうので、125ミリ径のチップソーではこの切り込み深さが限度。

ただ、十分使えるスタンドだけど、やはり中国製の宿命なのか細いボルトの強度が弱く、力加減次第で簡単にねじ切れてしまう。   ボルト締めで力の入れ過ぎには要注意。



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用語の補足

(*1).....蒸発ガス

充電するとディスクグラインダー液が電気分解を起こし水素と酸素が発生します。  そのためディスクグラインダー充電中は火気厳禁といわれています。



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