ホームDIYでリフォーム⇒足場工事⇒単管パイプを使った足場組立

足場の必要性

 二階建て以上の建物の屋根や外壁のリフォーム・塗装作業は、高さがあるので作業の安全確保、作業のしやすさから足場を組んで作業を行うのが基本です。    足場を組んで飛散防止シートを張り巡らしておけば、お隣に飛沫が飛び散ることも防ぐことができます。

 マア、身の軽い業者が、脚立を使ったり、上から吊り下がるなどして作業する、というのも不可能ではないでしょうが、足場が安定しない分、丁寧で満足のいく塗装仕上がりはあまり期待出来ないでしょう。

 高所の屋根や2階以上の壁塗装を足場なしでやるのは非常に危険が伴い、シロウトでは一歩間違えれば自殺行為となりかねません。    ユーキューブ映像で簡単な足場を立て、とび職のようなスタイルで2階建ての建物の工事しているものを見かけますが、万が一のことを考えるとオソロシクてとても真似出来ませんネ。

 そもそも、チャンとした足場もない体勢で作業したら、足元が危なくて丁寧な作業など望めません。  それでは満足な仕上がりは到底得られないでしょう。

 ちなみに、業者に外壁塗装の見積もりをとる際、『足場を無料にする』、と言われるケースがままあるそうです。     ただ、マトモな工事をしようとしたら足場なしでは無理なので、あくまで足場代は別な部分でしっかりと回収される、ということは理解しておきましょう。(2019.3.31)


単管ブラケット足場

 「単管ブラケット足場」は単管パイプ同士をクランプ(ブラケット)という連結金具で自由に繋げられますから、 柱の位置や足を乗せる足場の高さが自由に設計できますし、省スペースで設置できますから狭い場所にも組めるのが利点です。  価格も(ビケ足場)よりは安価なので、今回の足場はこの方式で行います。

 単管パイプはパイプ径(外径)48.6mmの鉄製パイプがホームセンターで売られており、長さも1mから6mまで0.5m刻みに豊富に揃っています。   パイプ厚みはホームセンターなどで売られている軽いものだと1.8o、その他2.2o/2.4oの各種があります。

 反面、連結金具のボルトを一つ一つ組み合わせ締め付ける必要があるため、ビケ足場とくらべ設置にやや時間がかかります。  また締め付けが緩かったり、斜めに組み立てたりすると、 足場が揺れやすくなることがあるので、水平垂直はキチンと出して組み立てる必要があります。

 危険といわれる縦パイプに横2本のパイプを抱き合わせる(単管抱き足場)も、(ビケ足場)では組めないような狭い場所に足場を設置するときなどではまだ使い道があります。


筋交い補強について

 単管パイプで足場を組んでいくとき、左側の画像のように単管パイプを柱(垂直方向)と梁(横方向)の長方形だけで組んでしまうと、 いくら四隅を直交クランプでしっかり固定しても、足場はグラグラと揺れてしまいます。 

 足場を柱と梁でボックス型に組んだだけでは、接合部の強度を余程強固にしない限り、地震や暴風などの水平力を受けたとき、 力を受けた反対側に平行四辺形のようなひしゃげた形で変形しようとします。

 そこで必要となるのが、柱と柱の間に斜めに入れ、建築物や足場の構造を補強する「筋交い」です。   一つの長方形面に対して対角線状に「筋交い」を接合し、三角形の構造を作り変形しようとする力に対抗させるわけです。

 基本的に単管パイプでやぐら状に足場を組んでいくときに、一つの四角面に対して筋交い(垂直面を補強する縦方向斜めの補強材)や 火打ち梁(水平面を補強する横方向斜めの補強材)を1本入れるようにします。

 実際「筋交い」が無いとかなり揺れますが、「筋交い」を入れるとそれまでグラついていた足場がガッシリとしてほとんど揺れなくなります。  足場組立では必ず入れるようにします。


単管パイプ支柱の設置間隔は

 『建地(たてじ・単管パイプ柱)の間隔は、けた行き方向を1.85m以下とすること』、という保安基準がありますが、この柱間隔をどのくらいの間隔で設置するかが足場と梯子に微妙に影響し合います。

今回使う足場板の長さは1800o。 梯子の長さはフック部の両端それぞれ30oずつ加算され全長2500oの長さがあります。

今回は足場通路の高さを頭がぶつからない間隔(1750o前後)に設定し、1800o間隔に支柱(黄色のパイプ)を建てていきます。

この場合、足場板を乗せる横パイプ(緑)を、梯子フックも乗せられるよう兼用できるように設置するには、 下層と上層それぞれの足場板用横パイプ(緑)をどこに設置するかがポイントとなります

下層の足場板用横パイプ(緑)の位置を決めたら、上の層の足場板用横パイプ(緑)の設置位置も梯子長さにより自動的に固定されてしまうわけです。


単管パイプ支柱の設置間隔と梯子の長さ

 梯子を掛ける横パイプ(緑)を、足場板用の横パイプを利用せず、建地支柱パイプ側に固定する場合もあります。

この図は2層目から3層目に昇る階段の設置例ですが、梯子の長さは2440o。 それにフック部の長さが両端それぞれ30oずつ加算され全長2500oの長さがあります。

足場通路の高さを頭がぶつからない間隔(1750o前後)に設定した場合、1800o間隔に支柱(黄色のパイプ)を建て、その支柱に梯子フックを掛ける横パイプ(緑)を渡しておくと、 2500oの長さの梯子がピッタリ収まります。

この全長2500oという梯子寸法は、ここまで見越して作られている?


足場通路の幅について

 「労働安全衛生規則(安衛則)」では、、『....作業床の幅は40cm以上、床材間の隙間は3cm以下、床材と建地との隙間は12cm未満とする...』、とあります。

今回使用する足場板(作業床)の幅は40cmで、フック部まで含めた全長は180cmですが、通路部分の正味長さは約170cm。

ちなみに、中古業者から一本2300円ほどで購入しましたが、新品だとホームセンターでは6千円前後で売られているようです。

単管ブラケット足場」の組立ては、高所で重い単管パイプを持ち上げる作業が多くなりますから、ウッカリすると落とす危険性もあります。

そこで万が一の事態でも大事には至らないよう、今回の足場組立では自主作業ルールを作りました。

 その1、『横に渡すパイプは、必ず縦パイプの内側に設置すること。』....こうすれば例え滑ってパイプを落としても、外側へ落下していくことだけは避けられます。

 その2、『足場板幅ギリギリにクランプを設置せず、少し余裕を持たせる。』....ギリギリだと延長足場板を設置するスペースがとれなくなりますから、クランプ同士は45cmほど離して置きます。

 ちなみに、単管パイプを色分けしているのはSketchup図面でパイプ長さが一目で判別できるようにしているため。  「黄色・4m」、「青色・3m」、 「ベージュ色・2.5m」、「紫色・2m」、「緑色・1.5m」、「橙色・1m」、と使い分けしています。

 クランプも、金色、緑、紫で見やすく色分けしています。 モチロン、こんな色の資材は販売されていません。


単管用簡易ブラケット

 基本的に足場板(作業床)は単管パイプを井桁状に組んだ上に乗せて設置していきますが、スペースなどの関係で足場板用の単管パイプが組めず、作業床や通路が作れないケースもでます。

  そんなとき便利なのが「単管用簡易ブラケット」という部材。  これが二つあれば、縦単管パイプに任意の高さに設置することで、自由な高さに足場板(作業床)が簡単に設置できます。

今回は本宏製作所のKB-500というものを使います。


3方向の交差部分の組み立て

 単管パイプ同士を繋ぐのは、2本のパイプを互いを90度に交差させ繋ぐ「直交クランプ」という接続金具。  3方向からパイプが集まるコーナー部も、これを2個を使って繋ぎます。


右方向からくる横パイプ(ベージュ色)と左方向からくる横パイプ(黄色)を繋ぐ「直交クランプ」は、縦パイプ(青色)に対しこの向きで取り付けます。

ここではクランプのボルト(白い細い棒)の位置が上部になるよう繋いでいます。  縦パイプに繋ぐクランプをこのような向きに繋いでおくと、次に横パイプを繋ぐ作業が楽になります。

 まず縦パイプにクランプを繋ぎ、次に横パイプを持ち上げクランプに固定するわけですが、 クランプをこの向きにしておけば、持ち上げた横パイプをそのクランプ・フック部にカチッと置けます。  一旦手を離しても大丈夫です。 但し落下に注意し、素早く固定してしまうこと。


4直交の交差接続

 4本の単管パイプが交わる交点のクランプ接続です。  縦パイプ(青色)を挟み、直線状に(黄色)と(ベージュ色)の横パイプが繋がれ、さらに足場板(作業床)を載せるためのパイプ(緑色)が交差しています。

1本の縦パイプに、直線状に繋ぐ横パイプ用の直交クランプを2個取り付けるので、縦パイプに取り付けるクランプの高さはズラす必要があります。

そのため直線状に並ぶ横パイプの高さは揃わなくなります。 もし横パイプの高さを揃えたいなら、ここに3蓮自在クランプを使うという方法もあります。

ただし、出来るだけ足場板の段差は無くすよう組み立てたいのは山々なのですが、自在クランプは強度が落ちるので、直接体重がかかる部分には極力使わないようにします。


繋ぐ順番に注意

 基本的に1本の単管パイプに繋ぐクランプは極力同じ向きに取り付けますが、場所によっては向きが同じに出来ない変則パターンとなる場合があります。

どうしてもパイプ同士はクランプを介して一定の間隔が開いてしまうため、こういうケースでは繋ぐ順番があります。 橙色のパイプは手摺用で、手前では横パイプ(青色)と繋いでいます。

奥側には資材節減のため横パイプ(青色)は渡していないので、橙色のパイプは縦パイプ(緑色)と繋いでいます。

この場合、固定していく順番はまず奥側を繋ぎます。  これで自動的に橙色のパイプを手前の横パイプ(青色)に繋ぐ位置が決まります。

これを最初に手前の横パイプ(青色)から繋いでしまうと、奥のクランプに橙色のパイプを繋ぐときズレてしまい、再度手前のクランプ位置を変えて繋ぎなおす、という2度手間になってしまうわけです。


足場と躯体の間隔は

 建物に添って足場をグルリと張り巡らすわけですが、このとき建物(躯体)と一番近い単管パイプまでの距離はどのぐらいの間隔にするのがベストなのかという問題が出ます。

 くっ付け過ぎると作業の邪魔になるし、離れすぎると体を乗り出す体勢となり、ヘタすると落下の危険性もあります。

 一般的に、足場と躯体の離れが200mm以下だと作業が困難となり、かといって400mm以上だと身を乗り出さないと作業ができないといます。

 単管パイプの強度はかなりあり、1メートルの単管パイプは真ん中に約450kgの荷重をかけるとやっと曲がるほどだといいます。  支点間の距離を長くなると強度は弱くなり、短くすると強度は強くなります。


ステップ(階段)は必須

 土地のスペースに余裕がないと、なかなかステップ(階段)を取り付ける場所は確保できません。

 かといって材料を持って自分で上り下りする作業では階段が無いと大変です。  塗装作業で労力を使う作業の一つが、この足場を上下に移動することだともいわれます。

  一般の戸建て住宅の場合、地上から尾根の軒先の高さまでを1.8mほどの間隔で3段(3層)で組むと、地上から1段目、2段目、3段目の高さがちょうどいい具合になるため、作業もしやすくなります。

 資材節約のためなのか、1層部分の高さを随分高く組み2層にしている足場がありますが、地上第一の布は2m以下の位置に設けること、とされています。




屋根塗装は塗料飛散防止用のネットを

 屋根塗装を行う場合、高圧洗浄による水洗いや塗装する塗料の飛散を防止するためにも足場を屋根より高く伸ばし、周りにネットを張り巡らします。

 ローラーを転がす塗装方法でも、風があればそれに乗って塗料が飛んでしまい、駐車している車に付着する場合もありますから、メッシュシートで回りを囲うのは必須です。


足場の工事費用

 足場工事費用は足場設置の内容や設置面積、設置期間、設置場所などによって多少の違いはありますが、足場の組払い、飛散防止ネットを全て含めた金額で、 おおよそ1uあたり800円〜1500円が足場工事代の相場とされます。

 屋根や外壁の塗装工事では、工事費全体の約20%が足場工事の費用ともいわれます。 一般的な2階建て200uの住宅の場合、外壁の塗装工事代金だけみても、 足場費用を含めおおよそ100万円ほど費用がかかるとされますが、その費用の約2割、15〜20万円前後が足場工事代となっているわけです。

 経年劣化した家の塗装工事を行う場合、外壁だけとか屋根だけ工事するということは無いでしょうから、別々にやるより一緒にリフォームしたほうが足場代は節約できることになります。

 

足場の組立には規則がある

 2mを超える高さでの作業には足場の設置などの安全対策をとることが労働安全衛生法で定められており、DIYだから足場をかけなくても良い、というわけにはいかないようです。

 ちなみに高さ5m以上になる足場の場合、「足場の組立て等作業主任者」という資格者が現場で組立や解体を監督することが法律で決められているそうです。

 さらに、「労働安全衛生規則(安衛則)」により、『....作業床の幅は40cm以上、床材間の隙間は3cm以下、床材と建地との隙間は12cm未満とする...』など、いろいろと細かい規則が定められています。

 屋根の勾配(傾き、傾斜)が急な場合にも、屋根足場を設置することがあります。  一般的に屋根勾配が5寸以上の場合に設置することが多いようです。    屋根足場を設置することで、足元が安定しない屋根の上でも安全に作業することができます。

 足場があっても「落下防止の命綱・ロープ」と「安全ベルト・ヘルメット」は絶対必要ですから、 最低限屋根からの落下事故だけは防止しましょう。


足場を組む資材の変遷

 もともと戸建住宅の足場工事は、1970年代頃までは木製の「丸太足場」をとび職が掛けていたそうです。  その後1980年代頃から主に2階建てなどの低層の足場として 塗装職人たちが縦の単管に対し横2本のパイプを抱き合わせる「単管抱き足場(単管足場)」で組むことが多くなっていきます。

 単管抱き足場は単管を組み合わせただけなので床板が無く、狭い2本の単管の上で作業することから安全性に欠けるとされ、1972年の労働安全法(労働安全衛生規則)の施行で、安全基準を満たせなくなってしまいました。

 そこで1980年代以降、組み立てがハンマーひとつで簡単に行える「クサビ式足場(ビケ足場)」が開発され、 次第に普及し2010年代から多くの外壁塗装工事で採用されるようになっていきます。

 ただ単管パイプにもパイプ同士を連結するブラケットという金物がありますから、これを使って通路を設け足場板を敷けるように組み立てれば、その上で安全に作業することが出来ます。    この方式の足場は「単管ブラケット足場」と呼ばれます。


クサビ式足場(ビケ足場)

 最近はどこの建築現場でも、足場はほぼ「クサビ式足場」が主流のようです。

 ハンマーでクサビを叩き、互いに結合させるだけなので、組み立て、解体が非常に早いのが特徴です。 階段や通路板などもそれに合わせた規格で作られていますから、 住宅用足場では、一番作業しやすいといえる足場といえます。

 ただし、「クサビ式足場」で使う足場材のサイズは固定されており、「単管ブラケット足場」のようにブラケットをズラせば自由に組み立てサイズが変更できる、というわけにはいきません。   設置場所が狭かったりする現場では使えないこともあります。

 また、高さも固定されて組みあがるため、例えば建物によっては張り出した庇(ひさし・開口部にある小さな突き出し)の高さと通路がバッティングしたりと、 「単管ブラケット足場」のように融通がきかない場面もありえます。(もしズラす場合は45cm単位の部材をかまして高さ調整する場合も)

 

直交クランプの使い方

 単管パイプ同士を接続する器具が『直交クランプ』と呼ばれるもの。  これを使い交差する2本のパイプ同士をガッチリ固定出来ます。

  角度が90度に固定されている『直交クランプ』と、交差角度が自由に変えられる『自在クランプ』が主流です。

 DIYなどで一人作業するとき、高いところに上り4mを超える長さの単管パイプを水平に持ち上げ、片手で保持しておいてボルトを締めて固定する、 というのは余程の怪力でもないと出来ませんし非常に危険です。 ヘタすれば落下事故という最悪のケースも起きてしまいます。

 そもそも、そんな作業は足場の不安定なところがほとんどでしょうし、高所では足がすくんで本来の力を発揮できません。   自分のツタナイ"単管足場組立経験"では、3mを超えるまだ手摺も設置していない場所でこの作業をやると、慣れないうちはまず間違いなく○○が縮みます。

  そこで便利なのが『自在クランプ』で、角度が自由に変えられるというこのクランプが強力な味方になってくれます。   これを使えば、まず片側だけ持ち上げ『自在クランプ』で固定しておき、そこを支点に反対側を持ち上げ『直交クランプ』で固定する、という方法で一人でも楽に組み立てられます。     ただし、くれぐれも作業は慎重に。

注意点として耐荷重(許容耐力)が 500kg とされる『直交クランプ』に較べ、自由に角度を変えられる『自在クランプ』は耐荷重(許容耐力) 350kg と強度が劣りますから、 基本的に人が乗る場所には使わず、手摺や筋交いなどのあまり力が大きくかからない場所に使うようにします。



  三本のパイプを繋ぐ3連タイプの『自在クランプ』もあります。   万全を期し、『自在クランプ』を使ったらもう片方は『直交クランプ』で固定する、という気配りがあれば、万が一の事故は防止できます。(2019.4.6)

 


単管用パイプジョイント(単管48.6mm用)

 『直交クランプ』と同じ使い方をするものにダイキャスト製のパイプジョイント金具があります。  『直交クランプ』の何倍も値段がしますが、かなり洗練された形をしており、ネジで簡単に固定できます。

 特にコーナーなどでは縦方向に対し、直角に2本の横方向のパイプを繋ぐ必要がありますが、このパイプジョイントがあれば3方向のパイプ同士を一つのジョイントでスマートに繋げるので便利です。

     

単管用パイプジョイント


 



足場組み立ての手順....資材の配置

 組み立て図面に従い、まず1階部分の足場作りに必要となる資材を、建物の該当辺に配置していきます。

 このとき、ジョイント部分に使うクランプ(ブラケット)、足場板、階段、 手摺パイプ、などを一式配置しておくと、作業がスムーズになります。

 

足場組み立ての手順....敷盤(アンダーベース)の確保

 足場は固い地面の上に立てるのが当然の鉄則ですが、もし基礎部分が土や砂利などの軟らかい地面なら、そこに鉄板や合板などの敷板を予め敷いて、 パイプが地面にめり込まないような予防策が必要になります。

 本格的にやるのなら、足場の設置場所を決めたら、まず敷盤(アンダーベース)といわれる基礎台を置きます。 さらに、その上に足場高さが自由に変えられる『ジャッキベース』を置き、 そこに支柱を差し込むというのが基本です。

 もしアンダーベースの下に敷板を使用する場合は、アンダーベースを2本以上の釘で固定するようにします。  敷板やアンダーベースは割れ、腐食等があれば交換します。

 今回の「単管ブラケット足場」では、下が土や砂利などの地面なら合板を置いた上に、コンクリートやタイルの上は直接『固定ベース』を置き、単管パイプを差し込むというやり方にします。

 工事期間が長くかかりそうなので、定期的に地面に敷いた合板を点検し、割れ、腐食等があったら交換するようにします。


足場組み立ての手順....組み立て作業の実際

 一層目の、建物のコーナーから中央に向かって進めていくのが足場組立作業の基本です。 以下2層目以降も同様に行っていきます。


足場に必要な落下防止策と安全な作業環境作り

 人により高さに対する恐怖の感じ方は異なるようですが、誰でも高いところに上ると恐怖を感じます。    高所恐怖症の人は例え安全なエレベーターに乗っても、高いところには恐怖を感じるといいます。

 自分の場合、手摺などの安全対策がしっかり施されていれば、いくら高くても怖さはあまり感じないタイプですが、最近、3〜4mの高さがある不安定な足場で作業したとき、 危険を感じて身がすくんでしまう場面が多々ありました。

 人間は『もしその場から落ちたらどうしよう』と最悪な事を考えると、足がすくみ、動けなくなるといいます。   高さではなく、安全かどうかという見た目で恐怖心の感じ方が違うこともあるのでしょう。    ただ、ある程度は慣れも関係するようで、時間が経つに連れ多少は怖さが減っていくようです。

 今回「単管ブラケット足場」を組んで、地上高5,6メートルの3層の高さを昇り降りし、外壁と屋根の工事をやりますから、安全かつ作業がやりやすい足場作りが重要です。

 本番前に試験的に中途半端な足場を作って工事をやってみましたが、昇り降りの不便さ、歩くときの不自由さがいかに作業環境に悪影響を与えるかつくづく身にしみました。    一歩間違えると転落間違い無しの高所で作業するというのは非常に危険であり、なにより作業そのものに集中できません。

 高所作業では万全な安全対策をとるのは当然として、地上にいるような環境までは望まなくても、少なくても端から端へ普通に安全に歩いて移動できる通路の設置と、 片手に道具やらをぶら下げても普通に昇り降りできる階段は最小限用意しないと、丁寧で満足できる仕上がりはムリだと思いますし、ストレスもかかりますからやってて面白くありません。

 結局、屋根や外壁の全面塗装を安全にやろうとしたら、1軒屋を丸ごと業者が組むようなしっかりした足場で囲み、通路や階段を設ける必要があります。    そうなると足場資材だけで数十万単位のお金がかかるはずです。  これではヘタしたら最初から業者に頼んだほうが良かった、ということにもなりかねません。

 シロウトが自分で足場を組もうとするのは、マア、趣味という人もいるかもしれませんが、まずお金がないから、というのが大きな理由のはずです。

 そうなると、階段や足場板などの安全対策品はおろか、ガッチリとした足場を組む量の単管パイプを用意する、などというのまず望めません。    粗末な足場で高所作業に挑戦したため、お金を惜しんで命を粗末にする結果となってしまったら最悪です。

 とくに万が一足でも踏み外し、高いところから落下事故でも起こしたら間違いなく一巻の終わりです。  たとえ運がよくても一生寝たきりとなってしまうでしょう。    結局中途半端な足場を組み命がけで作業するようなら、やめたほうが賢明なのは誰しも判ってはいます。

 そうはいっても、背に腹は変えられないのが人生です。  どうしてもというのなら、せめてウッカリ落下事故を防ぐためにも、安全ベルトや命綱、頭部を守るヘルメットなどはしっかり身につけ、 最低限落下防止の手摺は絶対に付けて置く事が必要です。

 手摺高さは作業床から90〜100cmの高さに渡しておくのがいいでしょう。


単管足場の組立で必要になる資材

   

必要になる資材
 
足場ラチェット  



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