ホーム⇒電動工具あれこれ⇒diy電動工具・電子ジグソーについて
曲線切りや円形などの切断・くり貫き(切り抜き)作業に使われるのがdiy道具のなかの、ジグソー、と呼ばれる電動工具です。
"本体前方下側"に取り付けられた、"ブレード"と呼ばれる細い鋸刃を、上下に往復運動させて切断していくしくみになっています。
加工材の上に片手で保持した本体を載せ、自由自在に曲線カットしていくことが出来ますし、冶具を使えば直線カットもできます。
ジグソーは工房で一番使う電動工具なので、3台をフルに使い分けています。
現在使用しているジグソーは、左から........
メーカー | 型式 | 価格 | ストローク数 | ストローク | 重量 | 購入日 |
日立 |
CJ120V |
¥38,500 |
750〜3,000回/分 |
26_ |
2.3s |
2004.11.25 |
マキタ |
4340FCT |
¥43,000 |
800〜2,800回/分 |
26_ |
2.4s |
2001.8.28 |
マキタ |
4304T |
¥43,000 |
500〜3,000回/分 |
26_ |
2.4s |
2003.6.19 |
|
材を曲線で切り抜く、というカット作業はこのジグソーでないと出来ません。
diy作業(ウッドデッキ制作など、2×4材を使う作業)で切断というと、ほとんどが直線カット作業なので
電動丸ノコがあれば用が足りますが、
電動丸ノコは曲線カット作業は出来ません。
diy作品も、慣れてくるとちょっと凝ったデザインで仕上げたいナ、となり多くなるのが"曲線カット"という作業です。
切断端を丸くカットしたり、塀の上部を波型に切ったり、なにかと曲線カットの出番が多くなったりします。
【プロ用ではありませんが、お手軽価格帯のジグソーです】
ジグソーはクラフト合板などの薄い材をカットする使い方が一般的ですので切断能力もそれほど必要ではありません。
しかし、diyで2×材などの厚みのある材の切断を頻繁に行う場合、安価なモデルでは歯が立たないものもありますから、切断能力がどのくらいか購入時には注意する必要があります。
2×材の厚みが約38mmなので切断能力は50mm以上は欲しいところです。
マキタ・4304Tの例 |
最大切断能力 |
木材 135o |
アルミ材 20o |
軟鋼材 10o |
【高性能ジグソーです】
他に曲線カットの電動工具というと"電動糸ノコ"がありますが、
据え置きで使う方式なので機動性が必要な現場では不便ですし、大きな材や長い材の曲線カットには使えません。
そのため、電動糸ノコは工房内でかなり細かい曲線カット作業のとき使うぐらいです。
曲線カット作業の場面は、片手で持てて自由自在にカットしていけるジグソーの独壇場となります。
ジグソーは、diy用意したい道具リストには入っていませんが、木工趣味人には必需品の道具の一つです。
ジグソーはブレード(刃)を使用目的に応じて変える事により、「木材」・「金属」・「樹脂」等の切断が出来ます。
右画像は、左手親指でキャッチレバーをリリースして、ブレードをチャックから外している様子ですが、このようにワンタッチでブレードが交換できるタイプだと
便利です。
「木材」カットでも、直線カットと曲線でカットする作業では、ブレードを専用品に交換して作業するのが一般的で、ブレード交換は結構頻繁に行います。
安価なものでは、交換時にドライバ等の工具を使うものがありますが、予算が許す限り、"ワンタッチ交換"できるタイプがオススメです。
ブレードはメーカーによりいくつかの種類がありますが、ホームセンターにあるのは通常2種類程度だと思います。(ボッシュタイプと一般タイプ)
切断能力(切断速度)に関係するのが、ジグソーブレードの往復速度(ストローク数)です。
切断速度を被切断材に応じて、適切なストローク数に設定が出来る機能(一般にダイヤル式・画像ではオレンジ色のダイヤル)がある機種がオススメです。
ダイヤル表示は1〜6程度で、数字がおおきくなるに従ってストローク数は多くなります。
トリガースイッチの引き具合で、往復速度を微調整出来るタイプもあります。
ブレードの上下往復運動で切断していく構造のジグソーは、高速の回転刃で切断していく"電動丸ノコ"に比べると、切断スピードは大きく劣りますが、
少しでも切断スピードを速くするため採用されたのが、オービタル機構、というシステムです。
ブレードの上下往復運動に加え、前後の動き(カムの働きで材料をしゃくり上げるようにブレードが動作)をさせ、
ブレードが楕円軌道を描くよう動くことで、切断スピードを少しでも上げていこう、というわけです。
マキタジグソー画像の中央、立っている黒いレバーが切り換えレバーです。
オービタルスイッチ・ONにすると、切断速度は速くなりますが一般的に"切断面は粗く"なるので、通常は直線切りの場合に使用します。
逆に、曲線切りの場合はゆっくり行なうのが通常なので、オービタルスイッチはOFFにして使うのが一般的です。
この機種の場合、オービタル機構の動作をさらに、"強・中・弱"3段階に設定できるタイプです。
ベースプレート(切断材に載る四角い部分)は、通常固定ネジを緩めれば角度が調整できます。
ネジで固定され工具を使って角度を変えるタイプや、レバー式で工具を使わずともワンタッチで変えられるタイプなど、方式もいろいろあります。
あまり使うことは無いですが、斜め切り(傾斜切り)する場合に使います。
斜め切りを行う場合、ジグソーを材料に密着しやすいよう、冶具(平行ガイド)など使い作業するとキレイに加工できます。
スイッチONすると、切断部分を照らすLEDライト付きのタイプもあります。
屋外の夜間作業などでは重宝しそうな機能かもしれませんが、屋内ではあまり出番は無いかもしれません。
全ての電動工具に言えることですが、ジグソーも、【必ずスイッチONしてブレードを作動させてから】、材料に当てる事が大切です。
電気丸ノコほどの危険性は少ないですが、材料にブレードを当ててスイッチを入れる作業方法は、絶対禁物です(材料が跳ね上がり事故のもとです)。
上級機種には、この防止のためソフトスタート(スイッチを入れたとき、最初ゆっくり・スムーズに動きはじめる)を搭載しているタイプもあります。
ジグソーの切抜き作業では、先にドリルでガイド穴をあけ、そこにブレードを差し込んでから切り進めますが、折れ曲がりポイント箇所には、
あらかじめ「休み穴」をあけておくと、曲がり箇所で無理にブレードを捻り折損させてしまう、という事態を防止できます。
硬い材料や、曲線部分の切断のときなど、材料をしっかりと固定(押し付け)していないと、材料が跳ね上がり危険です。
また、小さいカーブの曲線のカットでは、あまり力を入れすぎるとブレードが折れることにもなりかねませんので、
オービタル・OFFにしておくなど道具の特性を十分考慮して作業していくことが大事です。
構造上、ブレードは片持ち(上部でしか固定されていない)なので、ブレードを曲げないようゆっくり切り進むことが大事です。
力まかせに切断していくと切断面が垂直にならない(特に厚い材料)状態となるので十分注意します。
DREMEL(ドレメル)から発売された、「ジグソー」「サンダー」「ルーター」の3つの機能を一台で賄える画期的な電動工具がDREMEL TRIO 万能ルーター。