庭にウッドデッキを作ってみました。
シロウトなりの作り方ですが、ウッドデッキ作りを検討されている方に、少しでも参考になれば......
狭い工房で作れない大物diyの作業スペース、天気のいい日は洗濯物や布団干し、
息子が帰ってくればバーベキューパーティ、とウッドデッキはいろいろな便利スペースとして有効利用しています。
真夏の日中でもくつろげるよう、日差しを遮る開閉式の"オーニング"も装備してしまいました。(画像上の緑色)
これを広げてやれば(白いポールの下にあるハンドルを回す)チョットした小雨程度なら濡れる心配もありません。
誰かが言っていました.....
『ウッドデッキは、天井のないリビング空間』.....だと
天気のいい休日の午後、マッタリと紅茶などいただくホットする時間.........
イヤ〜 ウッドデッキを作っててヨカッタ〜。
|
|
---|
ウッドデッキの構造は『コウデナケレバダメ』、というところはないハズで、見た目はともかく要は人が歩ける強度が確保できていれば問題ないハズです。
部材同士の組立間隔は45〜90cm程度を基本とすればマズ問題は出てこないはずです。
ただし床材を支える基礎柱の間隔は広すぎるとタワミや破損の原因になりますから今回は45cm間隔にしました。
最小限のdiy道具とプラス普通の体力さえあれば(?)ウッドデッキはそんなに難しい構造ではありませんから、多少時間がかかろうとアセラずノンビリdiy作業を楽しみましょう。
作業の段取りをザッと整理すれば、ウッドデッキ作りの作業工程は次のような流れになるかと思います........
前後が入れ替わっても構わない工程もありますが、まずどんな大きさで、どんなデザインにするか、
というところからのスタートになると思います。
初心者がウッドデッキ作りで一番悩むのが、「どういう構造にすればいいの.......」、という部分だと思います。
『ゼッタイ、こういう構造にしないとダメ』ということはないので、このページを見たり本屋さんでも沢山のウッドデッキ本がありますからそういうものを参考にしつつ、
強度にさえ注意すればフリースタイルでいいと思います。
最初から凝ったデザインを目指すのは時間もかかりますので、まずは単純な構造(四角い台のような形状)のようなシンプルなデザインで製作したほうが楽です。
ただ今回は製作日数もある程度とれたので、家族の希望も考慮し、やや大型のウッドデッキを製作しようと思います。
家族の要望をまとめると..........
などなど、盛りだくさんの要望が。(自分で作るわけではないので皆好き勝手なコト言ってます)
ならば、ということでどうせ作るなら、リビングから見てもうひとつ部屋があるようなデッキ....(天井のないリビング空間)
をイメージしたデザインとしました。
デッキ面積は、庭の大きさと木材の規格サイズを考慮して、
幅3.6b.奥行き2.4bに最終決定。
ウッドデッキ床の高さは、リビングから直接出られるようリビング床とほぼ同じ高さにしました。
まわりをラティスで囲み、庭に降りられる部分はゲート風にして屋根部分はチョッとだけ凝って三角屋根風に..............
ゲートの柱部分にはオノゾミ通りアンティーク照明を取り付けました。 お値段はソコソコしたけど.......。
diy用意したい道具に、一通り載せていますが、
電動マルノコと電動ドライバーはやはり必需品になると思います。
あと、忘れがちですがキチンと傾きのないウッドデッキを作るなら"水平器"は外せません。
道具を作業内容で大雑把に分ければこんな感じでしょうか。
長さを測る、というのは通常メジャーでやりますが、水平度を測る、"水平器"というのが必要になります。
床が傾いていないか、柱は垂直に立っているか、などを随時計測するための重要な道具です。
犬小屋程度の日曜大工ではあまり必要ないでしょうが、人が立ったり歩いたりするウッドデッキでは、折角完成しても床が傾いていたり、
柱が斜めに立ってたりしていたらけっこうガッカリします。
作業の進捗に応じて、こまめに各部分の水平度.垂直度をチェックするのは、ウッドデッキ作りでは大切な作業になります。
【一般的な水平器と、お試し価格の市販ウッドデッキ】
|
|
|
ウッドデッキ作りの代表的な道具として、2×4(ツーバイフォー)材を希望の長さにカットする、『電動丸ノコ』
がまず挙げられます。
ウッドデッキ制作ではこの道具がないと始まらない、というほど重要な道具です。
各メーカーから様々種類が出ていますが、くれぐれも安物は買わないこと、良い物を永く使う、主義でいきたいものです。
ノコギリでも切ることはできますが、かなりの本数をカットするので無理は禁物です。
削る、という作業はカットした木材の切り口の角を滑らかにする程度なのでカンナが無ければカッターナイフででも代用できます。
カットした木材同士の接合で使用するには『インパクトドライバー』
が必要となります。(電動ドライバーでも可)
『インパクトドライバー』も、ウッドデッキ制作ではこの道具がないと仕事にならない、道具です。
釘と金槌でも代用は可能でしょうが、ウッドデッキ作りではトータル何百本ものネジ締め作業が必要です。
作業効率の面からあまりお勧めできません。
いろいろな種類が発売されていますのでよく吟味して購入したいものです。
細かいものとして、エンピツ、糸、などが必要になります。 手道具のノコギリやハンマーなども細かい修正や作業で
使いますので用意して置くと役に立ちます。
今回使用する木材は、ウッドデッキ作りでは最も一般的な「2×4(ツーバイフォー)材」を使います。
価格も安く、加工もしやすいので今回はこれを使って組み立てます。
揃える資材
おおまかなデザインが決まったところで、まずは必要な材料をザッと計算してみることに..........
出来れば木材の規格に合わせたサイズで
設計・製作したほうが作業も効率的ですし材料のムダもすくなくなります。
長さ2.4bの「2×4材」を幅3.6bに敷き詰めると......隣の材とのスキマを1pとしても材の幅は89_だから......
おおよそ"36本"必要。 実際に購入する数は、大工さんが材を仕入れるとき(使用量の一割増し)と同じように、余裕を見て"40本"買うことに。
この本数は床部分だけで使う数量なので、他に柱用や柱同士を横につなぐ材.屋根部分に使う材など、必要な本数をプラスして「2×4材」はざっと60本購入、
と見積もりました。
そのほか、床下用「2×4材」(根太、コロガリ止め材)は防腐効果を考え、同じ「2×4材」規格でも防腐剤を滲みこませたタイプのものを別途使うことに。
床下などは一度作ってしまうとなかなか手が届きませんから、価格はやや高めでも肝心な部分にはチャンとお金をかける.....
ケッコウ大事なポイントですよね。
基礎の土台柱となる木材だけは、頑丈さと地面の湿気を考慮して、防腐剤を滲みこませた90_角の
ガッシリした太い木材を使用することにしました。
必要な資材はほとんどホームセンターで間に合うと思います。
最近はネットでも注文できるようですので、いろいろな種類の木材も選べて便利な世の中になってきています。
ホームセンターでは軽トラックなども貸し出してくれますから材料運搬なども気軽に出来ます。
まず最初に取り掛かるのは、 基礎工事で、建築予定地(つまり庭)の整地作業から開始です。
ゴミ散乱.草ボウボウの庭をスコップ.レーキを片手に悪戦苦闘の末、なんとか整地してホボ平らにします。
調達した資材は庭の片隅に積み上げておきますが、作業のジャマにならない場所を選んで保管するようにしておくことが重要です。
ケッコウな量なので、ヘタに置いてしまうと移動が大変になります。
工事途中で雨が降ったときのため、上にかぶせる養生用シートも用意しておきます。
地面に直接柱を立てるわけにはいかないので、整地したらここにいわゆる 基礎石を敷き詰めます。
まず地面に基礎石を45cm間隔で並べます。
50cmでも90cm(ちょっと広すぎるかも)でも自由にできますが、今回はこの間隔で敷き詰めます。
あまり広く取りすぎると、床材のタワミなどの弊害が出てきますので、ココは慎重に決めます。
糸を張っているのは各土台の高さを揃えるためで、こうしておけば、基礎柱の高さを一定寸法にカットできるので作業がラクです。
(長い棒に水平器を置いてもOK)
土台(基礎石)の高さがデコボコだと、基礎柱の寸法を土台ごとにイチイチ合わせなくてはならず面倒な上、時間がかかります。
その点、土台高さがキチンと揃っていれば、土台に乗る基礎柱高さは同一寸法で連続カットしていけますので、カット作業もずいぶん楽になります。
面倒でもスコップとレイキを使って、地面を出来るだけ平面にして土台高さを合わせておく、というのが結局早道になると思います。
まずまず高さの揃った土台(基礎石)が準備できたところで、あらかじめ一定寸法にカットしていた「90_角」の基礎柱を基礎石上に立てます。
基礎柱の高さは、リビングから直接出られるよう、ウッドデッキ床材を張ったときにリビング床とほぼ同じ高さ
になるようカットしました。
その基礎柱に、インパクトドライバーを使って、根太(2×4材)をクロスさせながら接合していきます。
接合箇所は3〜4本の木ネジ(75_コーススレッド)でしっかり接合していきます。
左奥に赤く見える道具が水平器で各部分が水平になっているか常に確認しながら作業を進めます。
基礎柱材は地面の湿気を考慮し、永持ちさせたいので「2×4材」ではなく、防腐剤を滲みこませた「90_角」のものを別に使用することに。
経費節減のため、屋根までの高い柱には通常の「2×4材」を使ってしまったが、、完成後の見た目を考えたら、
基礎柱材と同じ太さの90_角を使えばよかったかナ.......反省デス。
細かいところですが、基礎柱と横に渡した木材(根太)の位置関係がポイントです。
横に渡した根太(床材を張る部分)の上端が、基礎柱の頭よりホンの少しだけ上に出るよう接合すること。
上にはみ出す寸法は、5〜10_程度でいいと思います。
画像でお分かりのように、基礎柱の頭よりホンの少しだけ上に出るよう横に渡した木材(根太)の上に、床材となる「2×4材」を張っていくわけですので、
基礎柱が出っ張っていては床材が浮いてしまいます。
横に渡した木材(根太)の下側にクロスしている材(ドリルを当てている材)は、デッキ床材が張られた根太の重量を受け止める働きと、
基礎柱を支えるコロガリ止めの役割をさせています。
デッキ床の上に重量物を設置するとか、より頑丈にしたかったら基礎柱を挟むように2本掛けすれば完璧になるでしょう。
いくら初心者のシロウト工事といえども、場所によっては細心の注意を払って工事しなければいけない部分はあります。
例えば床材を貼っていくための土台柱間隔(根太と根太の間隔)は、あまり間隔を広くすると歩くだけで床材がタワンでしまいます。
子供が飛び跳ねたときには最悪折れてしまう危険性があります。
こういう構造部分では根太間の間隔を広く開けすぎない(今回は45cm間隔で作りました)とか、
床材にはより丈夫な材料を使うなどの、安全に十分注意を払った設計で作るようにしましょう。
必要に応じて強度の必要な部分には、「シンプソン金具」のような
2×材専用の接合金具を使用すれば安心です。
木材同士を接合するのは、インパクトドライバーで作業します。
土台部分の接合では、一ヶ所につき3〜4本のネジ(コーススレッド.75_)を打ち込みます。
デッキ床材張りのネジ留めでは一箇所につき2本を使用しました。
打ち込む本数はハンパな本数ではありませんのでハンマーと釘、ではまずムリな作業です。
充電式インパクトドライバーは、電池の持ちが悪いと作業中断が頻発してしまいますので、予備の電池パックを用意するか、
充電時間の短いものを準備すると、イライラすることもなくなります。
インパクトドライバーは、打撃力でパワフルにネジを打ち込んでいけますが、あまり深く入れすぎると沈み込んだネジ頭に雨水がたまり
サビやすくなります。
そのため、締め込み力をコントロールできる、"トルククラッチ"付きの「電動ドライバー」
、をワザワザ別に使用するプロもいます。
デッキ材を張って行く時は、各デッキ材間のスキマ(5〜10_)が一定になるよう、適当な冶具を挟み込んで作業していけばデッキ床材がキレイに揃います。
また2×4材の中には曲がった材もあるので、そういう材を使うときはバールを突っ込み、真っ直ぐに修正しつつネジ止めしていきます。(ウラ技?)
製作したウッドデッキには、防腐対策として"屋外木部塗料"を塗装し保護します。
特に、今回使用するSPF材は、必ず塗装が必要な木材ですから忘れないようにします。
通常塗る場合はハケやローラーを使いますが、ハケ塗りしたらボロ布を使って材にこすりつけるように伸ばしていけば、
塗料が節約できます。
塗装作業は、作る前にまずひととおり塗り、完成後にもう一度塗る、というのが理想的です。
また、経年劣化するので2〜3年に一度、塗りなおす必要があります。
「塗装」について
塗料には水性と油性がありそれぞれ特徴があります。
油性は作業中の臭いと、ハケを洗う手間がメンドウだが、浸透性が高いので長持ちする、という特長があります。
今回は水で薄められ使いやすい水性を使いました。
木目をいかす塗装をしたかったら、ステイン系というものを使い、
塗装で木目を隠してしまうならペンキ系を使います。
ただ、ステイン系は表面に塗膜をつくらず、上塗りが必要なタイプがあるのでご注意を。
塗りなおしは前の塗料と必ず同じにする必要はありませんが、前回油性塗料で塗装していて今回は水性塗料では、はじいて塗料が載らないので、
という組み合わせになるよう心がけます。
|
|
---|
⇒ページTOP |
いきなり作るのはチョット.....というオトウサンには、お手軽価格で市販されているキットがオススメです。
自分で作る、といっても材料費はかかりますし(ちなみに今回は追加の道具.用品を入れて約10万円ほど.....道具は一通り持っていました)、
道具まで揃えたら結構な金額です。
その点市販キットなら失敗もありませんから完成せず奥様にオコラレる、という最悪の事態は避けられますし、
いずれ本格手づくりする(?)際の構造研究に役立つカモ知れません。
|
|
|
関連サイト.バックナンバー | |
---|---|