【みみずぶり】
共通語 〔魚〕(春先の)寄生虫のついたブリ(鰤)
用例訳 もう春だから、寄生虫のついたブリだよ。
説明 春先になると産卵の終えたブリには「ブリ糸状虫」という線虫類の寄生虫がわきます。だから春になると「みみずぶり」といって誰も食べませんでした。
採取者 金沢[松江]・森山[湖陵]
【みかわる】
共通語 一新する
用例 この辺はよーねみかわったことなってしまーたやーな がのー。
用例訳 この辺は本当に一新したようなことなってしまったような よ。
採取者 児玉[横田]
【みたてる】
共通語 見送る
用例訳 ちょっと駅まで見送ってくだ さいよ。
採取者 児玉[横田]/【みる】児玉[横田]
【みつきごし】
共通語 三ヶ月にまたがること(命日の具合で満中陰が三月越しに跨ること)
用例 49日がみつきごしになっちゃーえけん けん、35日にしてしまわー や。
用例訳 49日が三ヶ月にまたがってはいけない から、35日にしてしまおう よ。
解説 死後四十九日の法要が三ヶ月にまたがるのを忌み嫌い三十五日で行う
採取者 児玉[横田]
【みょーご】
共通語 〔植〕ミョウガ
用例訳 知らない間にミョウガがたくさんのぞいている よ。
採取者 児玉[横田]
【みずいか】
共通語 〔魚〕アオリイカ
用例訳 地引き網にアオリイカが入っ ていたよ。
採取者 森山[湖陵]
(記録者:奥野)
【みあわせ】
共通語 好み、選択
用例 おまえさんのみあわせはとってもえー わ。よー似合うじ。
用例訳 おまえさんの好みはとっても良い よ。よく似合うよ。
採取者 児玉[横田]
【みかけた】
共通語 あてにした
用例 あなたをみかけたご無心をしましてねー。
用例訳 あなたをあてにしたご無心をしましてねー。
採取者 児玉[横田]
【みみがながい】
共通語 世間の噂をよく知っていること
用例訳 あれは世間の噂をよく知っている人だ。よく知っておられるよ。
採取者 児玉[横田]
【みとう(めとう)】
共通語 ヤンマの雌(雌頭)
用例 こな だらじ や。みとうだ なけな おんじょ釣りはできへん わな。
用例訳 この バカ が。ヤンマの雌で ないと ヤンマの雄釣りはできない よ。
採取者 金沢[松江]・清水[松江]
【みずわーさ】
共通語 水遊び
用例訳 子どもたちが水遊びをしている よ。
採取者 遠藤[大東]
【みより】
共通語 便利
用例訳 ここはずいぶん便利が良い ねえ。
採取者 児玉[横田]
【みねがえる】
共通語 胸焼けする、胸がつかえる
用例 餅よけ食ってみねがえった。 /岡[平田]
用例訳 餅を沢山食って胸焼けした。
採取者 森山[湖陵]・岡[平田]
【みねをまく】
共通語 家の棟を藁で巻く、物事が完成する 、重要な仕事や難しい仕事を成し遂げる
用例訳 あいつに任せても、完成するか不安だ
参考 草葺の屋根の葺き替えは、多くの労力と優れた職人が必要だった。最後の棟作りが大変で、その出来映えで全体の姿がきまるほど重要な作業だ。棟をつくることを「みねをまく」と言ったが重要な仕事や難しい仕事を成し遂げることの例えにも使う。
採取者 森山[湖陵]
【みょうりん】
共通語 〔魚〕ウナギの幼魚
用例 川がえしたらみょうりんも取れた
用例訳 川がえしたらウナギの幼魚も取れた
解説 川がえ=流れの一部を堰き止めて水をくみ出し、魚を取る子供の夏の遊び
採取者 森山[湖陵]