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和室自作

 戦後しばらくは欧米文化を取り入れることが日本復活の象徴であるといった風潮もあってか、ライフスタイルの欧米化が進み家屋の洋室化を推進させた結果、 住宅に和室を作らない世帯がほとんどという時代が続きました。

和室の畳の上に座る・寝るなどという昔からの日本人の生活スタイルは、もはや過去のものとして見捨てられようとしたわけです。

 現在でも畳敷きのアパートは人気が無いそうですが、一軒家に限ればやっと畳の部屋を作るという流れが少しずつ復活してきたようです。

 和室の魅力はおだやかさを体感できる癒しの空間という部分。  一日の大半をすごす場所であれば自分好みの空間を作りたいもの。   畳の香りや、障子から差し込んでくるやわらかな日の光を味わえる和室の良さを積極的に取り入れたいものです。

 和室の内装は洋室に比べて高級な仕上げとなってしまい工事費が高めになるといいます。  洋室の天井や柱はビニールクロスで覆ってしまうので下地用の材料でも事足りますが、 和室は美しい木肌を持つ木材を表に見せる造りです。  壁も手間も費用も掛かる塗り仕上げであることが多く、畳は自然素材、天井は杉の板張りと、 ホンモノの素材にコダワル和室の内装はどうしても高くついてしまうわけです。


木という素材の素晴らしさ

 和室にいると落ち着く、とはよく聞きます。  「.....落ち着くとは何だ。 静かで、刺激的でない環境のことを落ち着くという。 静けさにもっとも関係の深い音に関していうと、 木は柔らかいからコンクリートやガラスのようにカチッと音をはねかえさない。 耳が痛くなるような高音や、不愉快な異常低音は吸収し、 逆に気持ちのよい音だけを反射する。.....(宮脇 壇・それでも建てたい家)」、のも和室の魅力です。

 また、木の床というのは人が歩くときの固さとしてベストだそうで、コンクリートだと歩く衝撃が全部跳ね返り疲れの元となり、絨毯のような柔らかいものは力を吸収しすぎるので歩きにくいといいます。

 体感湿度を調整してくれるのも木の魅力です。  コンクリート製のマンションでは湿気はいつも50〜60%になって結露や湿気過剰でダニが増えるそうですが、 木造の建物だと50%を上回ることはないのだとか。    さらに木は空気中の湿度が無くなり乾燥しすぎると、それまで蓄えていた水分を放出するという働きまでするといいます。  檜で仕上げた八畳間で、湿度が30%下がったら一升瓶で3本半もの水を放出したデータもあるそうです。

 木の家が四季を通じて気持ちよく過ごせるのは、木が湿度を調整して不快指数を和らげ体感湿度を調整してくれるから、というわけですね。

 木が金属のようにヒンヤリしないのは木の細胞が無数の空気の粒を抱え込んだ断熱材としての働きもあるから。   コンクリートは木に比べ熱伝導率が10倍以上高く、 素足で触れると足の温度がみるみる下がりますが、木の床は冬に布団にもぐりこんだときと同じ理屈で最初だけ温度がちょっと下がった後は逆に温かくなるといいます。

 木が発散するフィトンチッドという揮発性物質には細菌や虫を殺す作用以外に、脳を刺激して活動を活発にするという働きもあるそうですから、ボケが心配ならゼヒ和風の家屋に住みましょう(?)。

 森林浴などというコトバがあるように、森に入り木が発散する物質を思い切り吸い込むのはナニヤラ体にタイソウよさそうなキがします。


畳の素晴らしさ

 には断熱性や保温性、弾力性など様々な美点があり、部屋の空気も浄化してくれるともいわれます。

   畳の材料であるイグサは国内では自給できず主に中国からの輸入に頼っているそうですが、中国国内では30〜40代の人たちの間に畳を敷く和室の内装が人気を呼んでいるのだとか。

 現在でも畳敷きのアパートは人気が無いそうですが、一軒家に限ればやっと畳の部屋を作るという流れが少しずつ復活してきたようです。

 畳は一畳で500ccもの水分を吸い取るとされ、そのうえ乾燥してくると畳からその水分を放湿するという、まさにエアコンのような働きをするのだとか。

 さらに、畳表は二酸化炭素を吸引する力も持っており、吸い取ったその多くは害のない一酸化炭素に変えて空気中へ戻されます。   ナント畳は室内の空気清浄までやってくれていたわけです。    畳の良さを再認識しますね。

 日本古来の畳は、コトワザにもいろいろと使われています。

「半畳を入れる」、「起きて半畳 寝て一畳 天下取っても 二合半」、「立って半畳、寝て一畳、天下取っても四畳半」


畳のサイズ

 畳は地域や敷かれる場所によってサイズが異なり大きく5つに分けられています。   1畳あたりの大きさが違うので、同じ6畳間といっても地域が違えば部屋の広さが異なってくるわけです。

 畳は「寸」で表示されますが、現在ではわかりやすく「cm」で表す事も多いようです。  厚みは基本的には55oですが住宅の仕様にあわせて、15o〜60oまで畳の厚みを調整する事が出来ます。     当然ながら薄すぎれば畳の持つ本来の機能性は一部損なわれます。

域別や畳が敷かれる場所によって変わるサイズ
江戸間(五八間) 大きさ: 5尺8寸×2尺9寸(176cm×88cm)
主な地域: 東京をはじめ関東地方と全国各地。 関東間、田舎間とも呼ばれる。
団地間(五六間) 大きさ: 5尺6寸×2尺8寸(170cm×85cm)
主な地域: アパートやマンションなどの集合住宅
中京間(三六間) 大きさ: 6尺×3尺(182cm×91cm)
主な地域: 岐阜、名古屋をはじめ中京地方。 岩手、山形、福島、北陸、沖縄の一部の地方
六一間 大きさ: 6尺1寸×3尺5分(185cm×92.5cm)
主な地域: 岡山、広島、山口などの山陰地方
京間・本間 大きさ: 6尺3寸×3尺1寸5分(191cm×95.5cm)
主な地域: 京都をはじめ関西方面



畳の敷き方

 伝統ある畳には「敷き方の決まり」があり、例えば入り口に敷く畳は出入り口に対して横になるように畳を敷くとされています。 畳の目の方向と足を運ぶ方向が同じにすることで、 畳も傷みづらくなり長持ちします。

 昔は畳は大変貴重なものであり、普段は重ねて仕舞っておき祝儀や不祝儀という状況に合わせた敷き方で部屋に畳を敷く使われ方をしていたそうです。

 畳の敷き方は江戸時代から「祝儀敷き」と「不祝儀敷き」とに分けられていました。

 祝い事があったとき敷く祝儀敷きは一般的に並べられる畳の敷き方で吉の敷き方とされます。

 畳の角が交わって十字になる敷き方は昔から忌み嫌われており、葬儀などの場合の「不祝儀敷き」はこのような敷き方になったともいわれています。


障子のミニ知識

 年末恒例の作業のひとつが「障子」の張替え。   平安時代から使われていたという歴史がある日本古来の建具「障子」は世界に誇れる日本文化のひとつです。

 木枠に薄紙を張った障子という建具は機能的にも優れています。   部屋を仕切る機能をもちながら、日中であれば採光性を保ちますし、ロウソクなどの薄暗い照明装置しかなかった当時、 点灯すると障子紙が光を反射(反射率は約60%ほど)し室内をより一層明るくする、という障子の誕生はまさに画期的なものだったわけです。

 現代の住宅においても採光性や通気性に優れ、和室全体を柔らかな光で包みやすらぎを与えてくれる障子はインテリア素材としても最適です。

 洋室の建具と違い和室の室内建具は現場ごとに採寸して建具屋さんが作るそうで、数寄屋造りの部屋にはスギ、サワラなど比較的柔らかい材を使って優しい感じに、 書院造りの部屋にはヒノキ、ヒバなど堅い材を使って厳格な感じに、と言うように障子の素材は部屋の雰囲気に合わせて仕上げていました。

 現在ではそれらの国産品は貴重品で高価なため、スプルース、米ヒバ、米スギ、台湾ヒノキなどの輸入材がよく使われるそうです。

障子の種類
障子の種類 荒組障子 縦横の組子の間隔が大きく取られていることから"荒組"と言われています
縦繁障子 縦桟が通常よりも多く組み込まれている障子。
猫間障子 はめ込んだガラスの部分に上下または左右開閉できる小障子を組込んだもの。
雪見障子 障子の下部に上下する小さなガラスが当てこまれたもの。
腰付障子 上部が組子で下部に腰板を貼った障子。
横繁障子 横桟が通常よりも多く組み込まれている障子。
裾上障子 上下左右に可動する小さな障子がはめ込まれた障子
障子の大きさ
障子サイズ 大サイズ(基本サイズ) 横幅900o・丈1850o・厚さ32o・桟の幅14o
幅広サイズ 横幅901〜1500o・丈1850o
丈長サイズ 横幅900o・丈1851〜2100oo
中サイズ 横幅900o・丈1700o
小サイズ 横幅900o・丈600o
丈長幅広サイズ 横幅901〜1500o・丈1851〜2100o




 


 

 


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