【ふぎん】
共通語 異なった宗派の僧も迎えて葬儀を行うこと
用例訳 親父の葬式だから、異なった宗派の僧もたのもうよ。
解説 出雲西部では特にねんごろに弔うとき、異なった宗派の僧も迎える慣わしがある
採取者 森山[湖陵]
【ふのちじ】
共通語 昼間、日中
用例 暗んなってからバタバタせ んこ、ふのちじすー だ わね。
用例訳 暗くなってからバタバタせ ずに、昼間にし なさい よ。
採取者 とんがとんが[松江]
【ふ】
共通語 電灯、蛍光灯
用例訳 暗くなったから、電灯をつけてくれ。
解説 【ふをとぼす】=電気をつける
採取者 奥野[平田]
【ふーける】
共通語 古びる、ふるぼける、古くなる
用例訳 うちの家もだいぶん古びてきたね。
採取者 とんがとんが[松江]
【ふかわ】
共通語 フスマ(飼料)、小麦の皮
用例 べべんこが生まれたけん、めそ汁にふかわを混ぜて飲ませてやれ。
用例訳 子牛が生まれたから味噌汁にフスマを混ぜて飲ませてやれ。
参考 出産直後に母牛の疲労回復と乳量を増すため、フスマとジーキ(サトイモの茎)を入れた味噌汁を飲ました
採取者 森山[湖陵]
【ぶちごま】
共通語 たたき独楽
用例訳 たたき独楽は桜の木(で作る)のがいい よ。
解説 径10Cm 高さ12Cmほどの桜の生木(重いのがよい)を 下の三分の一ほどを円錐形にした、簡単なもの。紐 を軟らかくした3〜40cmのガンビの皮を棒の先に付けたもの。この紐を巻いてサイドスローで投げて回します。独楽の回転はスローだから、紐の先端を横に払うように独楽に当てて回転をあげました。オーバースローでは投げませんでした。
採取者 金沢[松江]・f-k[加茂]
【ふんぎり】
共通語 田土に切り込みを入れるための農具
用例訳 高畝を掘る から、田土に切り込みを入れるための農具を出し ておいてくれ。
採取者 f-k[加茂]
【ふしぎもぎ】
共通語 押し麦
用例訳 戦時中は三分の 一押し麦の入ったご飯だった。
採取者 森山[湖陵]
【ふたえごし】
共通語 (老人性んの)曲がり腰
用例 よーね、ふたえごしねなって杖なしではそっと だー歩けん。
用例訳 とうとう、曲がり腰になって杖なしでは少し も歩けない。
同義語 【えんだごし】
採取者 森山[湖陵]
【ぶらんぶらん】
共通語 ぶらぶら
用例 あの熟し(柿の熟したもの)、ぶらんぶらんしとーが、えまに下におちー じ。
用例訳 あの熟し、ぶらぶらしているが、今に下に落ちる よ。
採取者 岡[平田]
【ふーのふなか】
共通語 真昼間
用例 けー、また、おまえさん、ふーのふなかから酒飲んで始末におえん。
用例訳 もう、また、おまえさん、真昼間から酒を飲んで始末におえない。
採取者 岡[平田]
【ぶらさんご】
共通語 ぶらさがること
用例 そぎゃん こめ枝ねぶらさんごし ーと折れてあえまち し ー じ。
用例訳 そんな 細い 枝にぶらさがる と折れて怪我 す る よ。
採取者 f-k[加茂]
【ふげぞ】
共通語 ひげの多い人、髭面
用例訳 おまえさんもお父さん に似て髭が多い人だね。
採取者 f-k[加茂]
【ふて】
共通語 たいへんに、ひどい、とても大きい
用例訳 逃がした 魚は とても大きかった。
参考 「ふてもんだった」 「 ふてがいなもんだった」と両方使います
採取者 小笹[鹿島]
【ふっちちく】
共通語 ひっつく
用例訳 こんな ところ に チューインガムがひっついている
採取者 松尾[湖陵]
【ふてんべ】
共通語 太った人、肥満者
用例 ○○さんね久ぶー ね会ったら、たいしたふてんべねなっちょらいた
用例訳 ○○さんに久しぶり にあったら、ずいぶん肥満者になっておられた
採取者 森山[湖陵]/【ふてんぼ】f-k[加茂]