【ふ】  No4   表紙ページへ戻る

ふぎん

共通語  異なった宗派の僧も迎えて葬儀を行うこと

用例    親父の葬式だけんふぎんさんもたのまこい

用例訳  親父の葬式だから、異なった宗派の僧もたのもうよ。

解説    出雲西部では特にねんごろに弔うとき、異なった宗派の僧も迎える慣わしがある

採取者  森山[湖陵]

 

ふのちじ

共通語  昼間、日中

用例    暗なってからバタバタ んこふのちじー  わね

用例訳  暗くなってからバタバタせ ずに、昼間にし なさい よ。

採取者  とんがとんが[松江]

 

共通語  電灯、蛍光灯

用例    くらなったけんつけてごいた

用例訳  暗くなったから、電灯をつけてくれ。

解説    【ふをとぼす】=電気をつける

採取者  奥野[平田]

 

ふーける

共通語  古びる、ふるぼける、古くなる

用例    おちだいぶふーけてきた

用例訳  うちの家もだいぶん古びてきたね。

採取者  とんがとんが[松江]

 

ふかわ

共通語  フスマ(飼料)、小麦の皮

用例    べべんこが生まれたけんそ汁にふかわを混ぜて飲ませてやれ。

用例訳  子牛が生まれたから味噌汁にフスマを混ぜて飲ませてやれ。

参考    出産直後に母牛の疲労回復と乳量を増すため、フスマとジーキ(サトイモの茎)を入れた味噌汁を飲ました

採取者  森山[湖陵]

 

ぶちごま

共通語  たたき独楽

用例    ぶちごまは桜木が でや

用例訳  たたき独楽は桜の木(で作る)のがいい よ。

解説    径10Cm 高さ12Cmほどの桜の生木(重いのがよい)を 下の三分の一ほどを円錐形にした、簡単なもの。紐 を軟らかくした3〜40cmのガンビの皮を棒の先に付けたもの。この紐を巻いてサイドスローで投げて回します。独楽の回転はスローだから、紐の先端を横に払うように独楽に当てて回転をあげました。オーバースローでは投げませんでした。

採取者  金沢[松江]・f-k[加茂]

 

ふんぎり

共通語  田土に切り込みを入れるための農具 

用例    たもぎ けんふんぎり とっごえた

用例訳  高畝を掘る から、田土に切り込みを入れるための農具を出し ておいてくれ

採取者  f-k[加茂]

 

ふしぎもぎ

共通語  押し麦 

用例    戦時中はさか ふしぎもぎのはった飯だった。

用例訳  戦時中は三分の 一押し麦の入ったご飯だった。

採取者  森山[湖陵]

 

ふたえごし

共通語  (老人性んの)曲がり腰

用例    よーねふたえごしなって杖なしではそっと だー歩け

用例訳  とうとう、曲がり腰になって杖なしでは少し も歩けない。

同義語  えんだごし

採取者  森山[湖陵]

 

ぶらんぶらん

共通語  ぶらぶら

用例    あの熟し(柿の熟したもの)、ぶらんぶらんとーが、まに下におち 

用例訳  あの熟し、ぶらぶらしているが、今に下に落ちる よ。

採取者  岡[平田]

 

ふーのふなか

共通語  真昼間

用例    ー、また、おまえさん、ふーのふなかから酒飲んで始末におえ

用例訳  もう、また、おまえさん、真昼間から酒を飲んで始末におえない。

採取者  岡[平田]

 

ぶらさんご

共通語  ぶらさがること

用例    そぎゃん こめぶらさんご と折れてあえまち   

用例訳  そんな 細い 枝にぶらさがる と折れて怪我 す る よ。

採取者  f-k[加茂]

 

ふげぞ

共通語  ひげの多い人、髭面

用例    おまえさんもおとっつあん 似てふげぞだね。

用例訳  おまえさんもお父さん に似て髭が多い人だね。

採取者  f-k[加茂]

 

ふて

共通語  たいへんに、ひどい、とても大きい

用例    のがかいた魚はふて(がいな)もんだった。

用例訳  逃がした 魚は とても大きかった。

参考    「ふてもんだった」 「 ふてがいなもんだった」と両方使います

採取者  小笹[鹿島]

 

ふっちちく

共通語   ひっつく

用例     きゃん とこ  チーインガムがふっちちいちょー

用例訳   こんな ところ に チューインガムがひっついている 

採取者   松尾[湖陵]

 

ふてんべ

共通語  太った人、肥満者

用例    ○○さん久ぶ 会ったら、たいしたふてんべなっちょ

用例訳  ○○さんに久しぶり にあったら、ずいぶん肥満者になっておられた

採取者  森山[湖陵]【ふてんぼ】f-k[加茂]

 

 

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