【あじる〔2〕】
共通語 うごく、ごそごそする
用例 花子や、け、さむーてえけん けん、こたつん中であじーじゃーねーが。
用例訳 花子や、もう、に寒くてかなわないので、コタツの中で動くんじゃない。
類似語 ねあじり
採取者 森田[仁多郡]
【あまさぎ】
共通語 〔魚〕ワカサギ
用例 宍道湖七珍はシラウオ、あまさぎ、スズキ、コイ、エビ、シジミ、ウナギ
用例訳 宍道湖七珍はシラウオ、ワカサギ、スズキ、コイ、エビ、シジミ、ウナギ
採取者 奥野[平田]
【あおだつ】
用例訳 ダツは、たいして美味しい魚ではない
採取者 勝部[出雲]
(記録者:奥野)
【あわせがき】
共通語 渋抜きした柿
用例 あわせがきを3つばかー、もってえん なはい。
用例訳 渋抜きした柿を3つほど、もって帰り なさい。
解説 ぬるま湯に長時間つけるなどして渋抜きをする。
採取者 【あわせ柿】奥野[平田]
(記録者:森田)
【あこ】
共通語 赤ん坊
用例 親戚にあこが生まれたけん、あこみにいかにゃーえけん。
用例訳 親戚に赤ん坊が生まれたので、お祝いにいかなければならない。
参考 【あこみ】=生まれた赤ん坊を見に行くのだが、お祝いの行事・風習をいう。
採取者 森田[仁多]
【ありご】
共通語 蟻
用例 おまえ、服にありごがさばっ ちょー ジ。
用例訳 君、服に蟻がくっついて いる よ。
採取者 森田[仁多]/【あーご】f-k[加茂]
【あじがき】
共通語 甘柿(あまがき)
用例訳 味柿よりも あわし柿がすきだ
採取者 奥野[平田]
【あじうり】
共通語 マクワウリ
用例 冷えたあじうりはまいがー
用例訳 冷えたマクワウリは美味しいよね
採取者 奥野[平田]
【あーらった】
共通語 あいこでしょ(かけ声)
用例 「やっきっきで決めらや。」
「そげ すーか。」
「やっきっき!」
「あーらった!」
用例訳 「じゃんけんで決めようよ。」
「そう しようか。」
「じゃんけんぽん!」
「あいこでしょ!」
解説 各種の言い方がある。
1.じゃんけん≪分布図有り≫
2.じゃんけんぽん!≪分布図有り≫
3.あいこでしょ!≪分布図有り≫
採取者 はやし[鹿島]/はやし[松江]
【あだれる】
共通語 落ちる、こぼれる、あふれ落ちる
用例 柿があだれー
用例訳 柿が(熟して)落ちる
採取者 金本[東出雲]
(記録者:奥野)
【あしあい】
共通語 あしもと
用例訳 足もとの悪いなか、よく来てくださいましたね。
採取者 金沢[松江]
【あじゃる】
共通語 からかう
用例 やきちゃ。そげにあじゃってかーに、うちあげな人すいちょー へんわね。
用例訳 やだー。そんなにからかってからに、私あんな人好きでもなんでもないわよ。
採取者 金沢[松江]
【あちくたらし】
共通語 暑苦しい
用例 こののくにストーブやなんや炊いてあちくたらし。
用例訳 この暑いのにストーブやなんか炊いて暑苦しい。
採取者 金沢[松江]
【あんや(こ)】
共通語 男の子、兄
用例 「となーのあんやこえらい ほえ ちょーがなんだかえの。」
「よんべ、よばーしただと。」
用例訳 「隣の男の子は大変泣いているが、何だろうかね」
「夕べ、おねしょうしたんだと
採取者 金沢[松江]/【あんやん】奥野[平田]/【あんやさん】奥野[平田]
【あかがー】
共通語 《名》あかぎれ、あかがり
用例訳 かかとにあかぎれが切れていたいよー。
採取者 金本[東出雲]
(記録者:金沢)
【あいけ】
共通語 ああもう
用例 あいけ、醤油がからっぽだがや。
用例訳 ああもう、醤油が空だよ。
採取者 岡田よ[斐川]/【あーけ】KEN[八雲]/【あらけ】KEN[八雲]
(記録者:奥野)
【あおんばちをうつ】
共通語 青アザができる
用例訳 お前、顔をどこかぶつけましたか?青アザができている よ。
採取者 今岡[加茂]
【あとしざり】
共通語 《名》あとずさり
用例訳 そんなところで あとずさりすると 危ないぞ。
採取者 金沢[松江]/【あとじさり】金沢[松江]
【あたーかばち】
共通語 八つ当たり、当てつけ
用例訳 もー、それは八つ当たりというものだよ。
採取者 金沢[松江]/【あたーばち】/金本[東出雲]/【あてばち】金沢[松江]
【あばえたもんだね】
共通語 たまったものじゃない
用例 毎日残業で、あばえたもんだね。
用例訳 毎日残業で、たまったものじゃない。
採取者 金沢[松江]
(記録者:奥野)
【あだ】
共通語 《名》(器械や道具などの)遊び、隙間、ゆるみ
用例訳 車のハンドルには危ないことがない ように遊びがとってある。
採取者 金沢[松江]
【あちゃ(ー)〔1〕】
共通語 《感》あらまあ
用例 あちゃー、財布わっせたわ。
用例訳 あらまあ、財布を忘れたよ。
解説 「ち」にアクセントがあり、主として女性が使う。
採取者 杉原[大社]/【あっちゃ(ー)】KEN[八雲]
(記録者:奥野)
【あちゃ〔2〕】
共通語 私は
用例 あちゃ財布わっせたわ。
用例訳 私は財布を忘れたよ。
解説 「あ」にアクセントがある。
採取者 杉原[大社]
(記録者:奥野)
【あとくち】
共通語 《名》(田の水の)落とし口
用例訳 田を干さなくては いけないが、落とし口落として くれ よ。
採取者 金沢[東出雲]
【あやがわーけりゃ】
共通語 まかり間違えれば、うっかりすると
用例訳 それはまかり間違うと話がぶち壊しになる ぞ。
採取者 金沢[松江]
【あたまおとし】
共通語 《名》(農業用語で)脱穀
用例 さ、明日からあたまおとしにかかーか。
用例訳 さあ、明日から脱穀にかかるか。
採取者 金沢[松江]
【あんらー】
共通語 《感》あらまあ
用例訳 あらまあ、自転車がパンクしている よ。
採取者 金沢[松江]/【あいらー】奥野[平田]
(記録者:奥野)
【あいめあいめ】
共通語 〔幼〕よちよち歩き
用例訳 あらまあ、よちよち歩きが出来るようになったのー。
採取者 広島からきた嫁さん[出雲]
(記録者:金沢)
【あんきら】
共通語 心の安らか、のんき、安心、安気
用例訳 今日は全員出てしまって、心が安らかとして良いよ。
採取者 金本[東出雲]/【あんきらかん】KEN[八雲]
(記録者:金沢)
【あらそ】
共通語 《名》麻の皮(麻糸、麻紐の原料)、粗麻
用例 あらそを縒った紐を下駄の鼻緒やなんやにつかーよった もんだ。
用例訳 粗麻を縒った紐を下駄の鼻緒やなにかに使っていた ものだ。
解説 「あらそ」から表皮を取り除いて、繊維を糸にしたものが「お(麻・苧)」で、下駄の鼻緒とか、畳を縫う糸などに使われていたそうです。ちなみに、皮を剥いだ後の麻の木がお盆に使う「おがら(あさがら)」です。/KEN[八雲]
採取者 金本[東出雲]
(記録者:金沢)