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ドアのうんちく

 ドアの構造的種類として、玄関ドアなどで見る、外周を比較的厚みのある枠材で囲み、枠材の中に「鏡板」と呼ばれるやや薄い部材をはめ込む構造の「かまち組み」や、 野縁などの30mm前後の角材で骨組みを作り、薄い合板(いわゆるベニヤ板)で挟む構造の「フラッシュ構造」などがあります。

 その他にも、反り」や「歪み」が出にくいランバーコアなどの合板に、壁紙(クロス)を貼った「一枚板」ものもあります。      

【「かまち組み」製作の基本】

縦枠で横枠をはさむ構造が「縦勝ち」、横枠で縦枠をはさむのが「横勝ち」。

「横勝ち」で組むと、横枠の木口(木の切断面)が見えてしまう。  「縦勝ち」は構造的にも安定しており、一般的に建具はこちらで作られる。

横枠を縦枠より巾広にすると、構造的に強くなるし見たバランスもいい。
【ドアの材料の選び方】

ドアの枠材は出来るだけ反りの無い、反りにくい材料を使いたい。

無垢材は狂いやすいので、出来るだけ柾目に近い材料を選ぶ。  集成材を使うのが確実。 

【】










「フラッシュドア・引き戸」の製作

「フラッシュドア」とは、骨組みに合板を張ったもの。  フラッシュ建具には色々なパターンがあって作り方により変わる。  「フラッシュドア」の骨組み(芯材)に使う素材には、 LVL(積層材)やジェントル(集成材)、自然木のアガチス、米ヒバがある。

     

【骨組み材の切り出し】

骨組みに使う素材にはLVL(積層材)やジェントル(集成材)、自然木のアガチスがある。

レバー位置に下地材を入れ、タッカーで留めていく。  合板は2.5mm厚のベニヤ。

これらを合わせた厚みが、ドアの厚みとなる。
【自動カンナで厚みを揃える】

合板の厚みを考慮し、骨組み材を規定厚さに揃える。 これでドアの厚みが決まる。

材の反りやねじれを見て、適した向きになるようマークしておく。

合板を張ったら、パネルソーで規定サイズにカットする。

【戸車の取付口を加工】

戸車の穴は組み立てる前に加工しておく。

縦材に空気抗の溝を入れておく。

【組み立ての使用工具】

エアタッカーにステープル(ホチキス)を装填し、部材同士を留めていくと作業が楽。

ステープルは1010J(10㎜×10㎜)を使うのが一般的。

【合板の張りつけ】

一般的な白ボンドを使う。

ボンドローラーがあると便利。

【取っ手を取り付ける】

ドリルで切削箇所に穴をあけておく。

ノミで切り欠く。

【ルーターで取って口を加工する】

用意した型板をクランプで目的箇所に固定し、ルーターで加工する方法もある。

ビットに負荷がかからないよう、一気に掘らず、数回に分けて少しずつ削る。

【ルーターでドア窓をくり抜く】

「フラッシュビット」のついたルーターで窓をくり抜く。

ビットのローラーをドア骨組み窓に沿って動かし、ベニヤを削っていく。

後の面取りはトリマーで。
【くり抜いた窓の角をさらう】

ルーターでくり抜いた窓の丸い角を、直角にさらう。

ノミでもさらえるが、この道具があると便利。

【端に木口テープを貼る】

工場ではドア枠の丁番側だけに化粧用の木口テープを貼る。 テープの面取りはヤスリでしっかり。

現場でドア枠のクセに応じてレバー側を加工し木口テープを貼る。

ラッチ形状に合わせ木口テープを削り、ラッチを取り付ける。
【窓付きドアに格子】

ただ窓をつけただけのドアに、ひと手間かける。

格子を嵌め、おしゃれな感じに仕上げる。

【木口テープで囲み貼り】

折れ面は内側にカッターで薄く切り込みを入れ巻き込みやすくする。

ローラーで圧着して、余分な部分をテープカッターでさらう。

組み合わせ加工前に貼っておく。
【窓枠フレームを45度にカット】

窓に入れる「つば付きの窓枠フレーム」を45度にカットする。

スライド丸ノコに治具をクランプで固定し、正確に45度に切れるようにセットしておく。

最初に片側を必要数だけ全てカットしておく。 その後、寸法に合わせて反対側をカット。

窓枠はユルユルではなく若干張っているぐらいがいい。
【片側の窓枠だけフィニッシュで留めていく】

あまり強く押し付けて、釘が沈んでしまわないように。

かといって、弱すぎると釘が浮いてくる。

四方を留めたら、スケールで等間隔に打っていく。
【反対側の窓枠は、取り外すので瞬間接着剤で仮止め】

反対側の窓枠は、取り外すので瞬間接着剤で仮止めし、固定されたら外す。

複数ある場合は、間違わないよう番号を振っておく。



【取り外した窓枠をビスで固定】

接着剤だけではバラバラになるので、座掘りと下穴が同時に開けられるビットでビス留めの準備。  皿取錐

さらに下穴をあけ、隅をビスで固定する。

四隅すべてにこれを行う。
【窓枠にガラスをはめ込む】

ガラスを取り付けたら、外しておいた窓枠をはめ込み上から押さえる。

その窓枠はビスで固定するが、嵌め込む前に予めビスを斜めに打ち込んでおく。

【ラッチの加工】

ラッチの高さと、バッグセットに合わせ、加工。



【丁番ホルダーを使いさらう】

毛引きでラッチの幅を正確に出す。

ラッチの四隅がRになっているので、同じ形・深さにトリマーでさらう。

トリマーの位置決め治具「丁番ホルダー」があると便利。
【あると便利な丁番ホルダー】

ガイドローラー付きのトリマーで丁番をはめ込む溝をさらうのに便利な治具。

ただ丁番サイズに応じたテンプレートが必要。 5種類のガイドが付属してくる。 必要なら自作する。
【ラッチの取付】





【ノブ穴の加工】





【】





【ラッチ位置は現場合わせ】

丁番でドアを取り付けたら、ドア枠にラッチの受けを掘り込む。

ラッチの位置マークは、テープを貼ってその上につける。








格子ドアの製作

 DIYでは玄関ドアの部材は2×4材が多い。         

【ドア枠の加工】

間にガラスをはめ込むので、周辺の枠はガラス厚み分開けておく必要がある。

ホゾ加工も、左右に嵌め込まれる格子に合わせ、2列に加工している。



【加工した格子の組み立て】

こちらは片面側。

同じものを2つ作り、その隙間にガラスを嵌め込む。



【格子の組手は表裏必要】

中にガラスを入れ込むためには、格子は同じ格子を表裏セットで造る必要がある。

さらに、ホゾ穴加工も精密に多数開ける必要があり、ホゾ加工機が必須。

格子の桟は仕上げた材を半分に割って厚みを揃えておく。

【隙間にガラスを入れ込む】







【】












引き戸の便利アイテム

        

【「フロアレール」活用術】

室内を完全なバリアフリー床にするなら、床に「敷居」を使わない「フロアレール」工法を使う。 サイズも9~12㎜サイズがある。

ツバ無しとツバ付きタイプがあり、ツバ無しだと床面が完全にフラットで段差が全くできない。 ツバ付きは建具と床面の隙間も小さくでき、戸車の脱輪防止効果が高い。(

フロア材に「フロアレール」用の溝を掘り嵌めるだけ。 逆目のギザギザがあるため一旦押し込むと浮いてこない。

ただ、床面に「フロアレール」を埋め込むため溝を掘る必要があり、後工事では面倒。
【ビスで固定するだけの「ウイングレール」】

既存の床でもビスで「ウイングレール」を固定するだけで引き戸レールが簡単に設置出来る。

高さはせいぜい3mm程度で滑らかな形状なので、若干の「盛り上がり」ができるだけ。
【後付けの簡易敷居レール】

「敷居」が無くても、このレールをビス留めするだけで、どこでも引き戸を設置出来る。

レール高さは5㎜程度なので、床面もそれほど出っ張らない。



【「吊り引戸」】

建具上方にレールを固定し、滑車が付いた吊り金具で建具を吊り下げ、レール上を滑らかに移動するのが「吊り引戸」。

床面は何も加工しないので完全なフラット状態。 レールや滑車が外から丸見えなので、イヤなら隠す工夫が必要。

引き戸にする場合、ATOMの引き戸レール金物セットの「2ウェイ・ソフトクローズ仕様」がよさそう。



(画像はAmazonより)
【上部吊り戸車】

「吊り引戸」はレール金具部がむき出しだが、こちらはレールは上の枠に直にビス留めされ、レールの中で上部吊り車が移動するので、 可動部がスッキリ納まり外から見えない。










「引き戸」のリフォーム

       

【古い敷居スベリを撤去】

古い敷居をVレールに替えるので、古い敷居スベリを撤去する。



【古い敷居溝は埋めておく】

カバータイプのフラットレールを設置するので、木材で古い敷居溝を塞いでおく。

そうしておかないと、レールの下に空洞ができてしまい、建具の重みでレールが変形する。

【フラットレールの切断】

間口に合わせフラットレールを金ノコで切断。  レールは上の建付け溝に合うよう、中心よりズラして設置する。

基本的に建付けは戸車の調整で行う。 仮置きで寸法を確認しておく。

掘り込み調整は戸車の取付金具の深さで行う。







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