小さな恋のメロディと初めてのデート

初めてのデートで見る『小さな恋のメロディ』という映画。
前日のメール。「寄る所があるので、数寄屋橋で、3時にしよう。雅夫」
そして、映画館まで。

初めてのデートで見る『小さな恋のメロディ』という映画

朝のSHRが始まっても、さっきの奇妙な感じは残っていた。
みほと見ることになっている『小さな恋のメロディ』を昼休みにインターネットで調べて見た。
公式サイトも個人的なサイトもたくさんあった。

(天の声)みなさんも、調べてみてください。(/天の声)

個人的なサイトの半分くらいは、35年前に初めて公開された時に見た人のものであった。
TVでも、放映されたし、DVDでも発売されていて、それを見た人のもあった。
これは伝説的な作品らしい。当時のティーンに絶大な支持を得たみたいだ。
内村光良が、笑う犬の生活の中で、「この映画は14歳までに見なさい」と言っていたらしい。
この映画は純粋な恋のメルヘン。
子供達の立場で描かれ、大人達をこけにしている。
『大人は、子供の頃の事を、時々思い出すこと。』
多くの大人は忘れてしまっている。
汚れた大人の心を浄化させてくれる。

(天の声)
後々の雅夫とみほの現実世界に関わる映画の重要な場面。
ダニーとメロディは学校を出て、墓地に行きます。BGMは「若葉の頃」。
二人は墓地に座り『リンゴ』をかじります。メロディが二つの墓石の言葉を読みます。
奥さんの墓石に書かれている言葉。
『ここに最愛の、美しきエラ・ジェーン眠る。
50年にわたる幸福に感謝をささげる。1893年7月7日永眠。』
旦那さんの墓石に書かれている言葉。
『ヘンリー・ジェーン。妻エラ・ジェーンのもとに逝く、1893年9月11日。』
M「奥さんが死んでから2か月しか生きていなかったのね。」
D「死ぬほど愛していたんだよ。」
M「本当に愛し合っていたのね。ねえ50年も愛せる?」
D「大丈夫、もう1週間も愛しているもの。」
(/天の声)

愛>恋>好きの物語その13

初めてのデート。映画館まで

前日のメール
「ちょっと、寄る所があるので、待ち合わせは有楽町の数寄屋橋で、3時にしよう。雅夫」

2時、雅夫は銀座6丁目にいた。洋書の専門店イエナにいくためである。
英語の先生が「楽しく英語を勉強するには英語で書かれた小説を読むのが良い。
それも、日本語で一度読んだものが良い。
銀座にイエナという洋書の専門店がある。何万冊もの英語の本があるぞ。」
と、おっしゃっていたのを思い出したからである。
雅夫はみほとは違って純文学には興味はなかったが、SF小説は大好きだった。
『The ape of planet猿の惑星』がいいかな。
ape=しっぽのない猿(ゴリラ、チンパンジー)。
高校2年生も半分が過ぎ、受験勉強をしなくてはいけない。
公認会計士になるのが雅夫の夢だった。
会計士のテレビドラマを見たのがキッカケだった。(単純)
また、会計士というのは高収入を得られるというのも魅力的であった。(不純)
それで、調べてみると、会計士になるには商学部がいいらしい。
ということで、3年は文系のクラスを希望していた。
さて、英語の先生に書いてもらった地図を手に持っているのだが、見つからない。
50m先のマツキヨに入って、聞いてみると。
「イエナは1年ぐらい前に閉店になりましたよ。」と、教えてくれた。
しょうがないので、ソニービルで時間をつぶす。
2時55分。数寄屋橋までは100mだ。人混みの中にみほがいた。
「みほさーん。」雅夫は手を振りながら、みほのところへ走った。
「まった?」
「今、来たところよ。雅夫君って、まわりを気にしないのね。」
「えっ。何が?」
「手を振って名前を呼んだことよ。でも、恥ずかしさより、うれしさの方が勝ってるわ。
探していた本は見つかった?」
「イエナの店じたいは閉鎖されていた。インターネット販売に移行するんだって。」
「そうね。洋書なんて、在庫をたくさん用意しておいても、なかなか売れないものね。」
「インターネットで思い出した。この映画、インターネットで調べてみたんだ。
そしたら、たくさんのサイトがあった。
たいていは、33年前に初めて上映された時に見た人の感想だった。」
「最近、リバイバルが流行っているわね。」
「実は、この数寄屋橋は50年前の『君の名は』というラジオドラマで有名になったんだ。
それが最近、NHKでリメイクされた。」
と言ってしまって、まずかったかなと思い、
「話しは変わるけど、この前、映画化されたタッチも、
少年サンデーに連載されたのは24年前だ。
だから、25才以上で『みなみ』という名前の女性はいないんだ。」
「詳しいのね。」
「全部、インターネットで得た知識さ。」
「へぇー。あら、もう時間よ。」

(天の声)
『君の名は』というドラマは昭和20年の東京大空襲の夜、
偶然、数寄屋橋で出会った男女が、半年後に再会を約束する。
しかし、二人は運命に翻弄される。すれ違いの悲恋の物語である。
そこまで。雅夫は知っていたが、
『戦争』という言葉は、みほの前では禁句だったから、
タッチの話しにすり替えたのである。
(/天の声)

次心理学。吊り橋効果と恋145へ続く

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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