伊勢の赤福から伊勢神宮の中へ

伊勢の甘い物、赤福餅

みほの希望で、伊勢神宮に参拝する前に、甘い物を食べる。

雅夫は甘い物に興味はないが、伊勢神宮には何度も来ている。だから赤福を推薦した。

「この赤福は300年の歴史があるんだ。『赤福』の名は『赤心慶福』に由来するんだ。赤ん坊のような嘘偽りのない真心(赤心)を持って、他人の幸福を慶ぶ事(慶福)という意味なんだって。」「みんなが、そういう気持ちになれたら平和な世界がくるのに。」みほの言うとおりだ。真剣な表情から、みほの平和を願う気持ちが伝わってきた。

「餡子に三つの筋があるだろ。これは五十鈴川を象徴しているんだ。箱に描かれている橋はこれから渡る五十鈴川の宇治橋なんだけど、伊勢の宇治橋と京都の宇治川って、どういう関係があるんだろう。」

「不思議ね。伊勢神宮と鞍馬寺の、△と▽を組み合わせたマーク六芒星。この不思議さは不安な気持ちも生むけれど、ワクワクするような気持ちも作るわ。なんでなのかしら。それが、また不思議。」みほは、微笑みながら、そう言った。雅夫もみほと同じような感覚を持っていた。これから起きる出来事に対して。

みほの笑顔が、すてきだった。10:45。

伊勢神宮の中へ

五十鈴川は、とてもきれいな流れだった。五十鈴川にかかる宇治橋を渡る。

伊勢神宮の中は、五十鈴川駅の駅前とは違って、たくさんの人がいた。子供から、お年寄りまで、年令はまちまち。それが伊勢神宮の魅力を表現しているのかもしれない。

幕末には、「お伊勢参り」というのがあった。伊勢神宮は天皇家の祖先を祀っているのだが、庶民の支持もあるようだ。伊勢神宮の中には、六芒星のマークはなかった。

二人で京都貴船・鞍馬へ

予定は、みほは京都 鞍馬の田舎へ、雅夫は伊勢の田舎へ、だったが。予定を変更して、二人一緒に京都の鞍馬寺・貴船神社に行く事にしました。

「伊勢三宮奉賛献灯会が、1955年、伊勢神宮参道の灯篭を設置した。」という事を、みほと別れてから、雅夫は知る事になる。<天の声>京都府の府章も六角形です。</天の声> 京都府の府章

次伊勢神宮から五十鈴川駅25へ続く

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。