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土台工事について

 天井・壁・床と撤去した後、リフォームで作り直す場合、まず床から工事を始めるのが基本。

 床から仕上げていく場合、既存の土台束や束石をそのまま使うか、それとも古い基礎部分は全て撤去して、ゼロから作っていけば、 新築と同様に、新しい材料でキチッと床の骨組みを仕上げていくことができます。

 今回のリフォームでは、束石は既にコンクリートを使っており、束や大引きも傷んでおらず、土の地面には防湿シートまで敷いてあるので、このまま再利用で工事を進めていきます。

 ただ、床の束はプラ束にしたいところ。 床の高さ調整する場合、木だと最初は良いが何本も入れていくと、どこかが浮いたりと微妙に狂ってしまうが、 プラ束はネジを回すだけで簡単に微調整が行え、かつ、シロアリに食われないのですから、予算さえあればプラ束に変えたいものです。(2022.8.17)


古民家の土台

 既存の土台は帯状のコンクリートの上に土台が乗っているだけの構法。   今回はコンクリートのひび割れ箇所をVカットして補修材や無収縮モルタルを流し込み、基礎コンの修復を整えたら、 ケミカルアンカーを使いコンクリートに土台を固定します。

     

既存のコンクリート基礎を修復
【既存のコンクリート基礎を修復する】

築130年ほどの古民家は、外周部地面に形ばかりのコンクリート基礎が打たれ、その上に土台が配置されている構造。

現状の土台は腐食が進んでいるため、交換する必要があるが、基礎コンクリートもボロボロになっている。

まずモルタルで基礎コンクリートの形を整え、自己流動性を持ち平滑なレベルを作るレベラーで仕上げる。

【新しい土台にアンカーボルトを通す穴を開ける】

既存コンクリートの上に据える新たな土台に、アンカーボルト(12mm)が通る穴を、振動ドリル(13mm径)で貫通させておく。

その穴をガイドに、座金を入れ込む穴を加工する。  使う座金は6×60mmは欲しい。

この後接着系アンカーを使い、既存コンクリートと土台をアンカーボルトで連結する。
【カプセル式接着系アンカーを挿入する】

次にハンマードリル(径13mm)で、カプセルが入る穴を目的深さまで堀っておく。 アンカーボルト深さは250mmが理想。 カプセルは径13×深さ100mm程度。

コンクリートに開けた穴は切粉が出なくなるまで金属ワイヤーブラシとダストポンプでとにかく穴をよく清掃しておく。

開けた穴に打ち込み型と言われる接着系アンカーを差し込む。 
【アンカーボルトを打ち込む】

打ち込むボルト先端は鋭角にカットして、カプセルが割れやすくしておく。  アンカーボルトに深さ基準テープを巻いておき、インパクトドライバーで目盛りまで挿入。

インパクトドライバーで回す際、カラ廻りしないようスペーサーを挟み二つのナットでアンカーボルトに固定しておく。
【コンクリートと土台をボルトで固定】

打撃を加えて打ち込むとカプセルが割れ、撹拌されて穴にまんべんなく液体が回る。   接着系アンカーは打ち込むだけで強固な接着力を発揮する。

硬化時間内は季節で変動するが、その間ボルトを動かさない。

固着後はアンカーボルトをナットで固定。
【基礎パッキン】

現代工法ではコンクリート基礎に換気口を取らず、基礎と土台の間に「基礎パッキン」を入れ空気の流れをつくのが主流。 間引き設置するときも、アンカーボルトの位置には必ず設置する。

床下換気では換気のための「基礎パッキン」は不要だが、土台材を保護するため入れることもある。

また「基礎パッキン」とコンクリート基礎の隙間は、防獣対策としてステンレス網で塞ぐやり方もある。
【束石の設置】

土台と大引きの配置図に合わせ、束が乗る位置に正確に束石を設置していく。

束石は200mm四方のコンクリート束石が使用されている。




ひかり

 古い建物の基礎石の表面はデコボコしているが、木造建築はこの基礎の上に土台を乗せなければならない。  自然石の上に柱を立てる際、土台の下面を石に合わせて木をボコデコに削る作業も「ひかりつけ」呼んでおり、 仕口を加工する際に木の癖をひらって削り合わせる際などに使う言葉。


シロアリの対策

 土台の木材には、シロアリ対策として殺虫剤を地面から1mの高さまで散布するが、シロアリ殺虫剤の成分は有機系であり、5年で分解されてしまうので、殺虫効力は失われてしまう。

  また、シロアリ殺虫剤はミツバチの生態系にも悪影響を与えているとされ、人体にも決して無害とは言えない。  蚊取り線香の除虫菊でさえ、人体に長く浴びると脳の中枢神経に悪影響を与えるとされる。

 地面から1mまでという理由は、農薬系のシロアリ殺虫駆除剤は、居住空間に使うと目がチカチカするとか人体に有害なため、という理由もある。

 揮発するものがない無機鉱物のホウ酸塩水溶液(ホウ酸塩ティンボア・八ホウ酸二ナトリウム四水和物・DOT)を床下に施工しておけば、半永久的に長持ちする。  ただ、日本のメーカーは半永久的に使われてしまうと商売にならないので、 いままで市場に出回らなかったが、近年は認知されてきている。

 木が腐るのは「木材腐朽菌」という菌が、木に湿気がつくと食べるからだが、ホウ酸塩はこの菌に対して殺菌能力が高く木材の腐食防止に効果がある。  腐りかけている箇所にホウ酸塩を吹きかけておくことで進行を防げる。  また 防カビ効果もあり、また防錆効果もあり金属もサビづらい。 ただし、ホウ酸塩は水に溶けやすいので、常に濡れている箇所には効果が半減する。

 ティッシュペーパーにホウ酸塩をスプレーしておくと、 ライターで火をつけても焦げるだけで炎が上がらないように、難燃効果も期待できる。  ただ、内部にかなりしみ込ませておく必要はある。

 土台から屋根まで、木材に噴霧しておけば、防腐効果も高く、粉末のホウ酸塩を床下や天井裏に噴霧するやり方もある。  ただし、分解しないのであまり室内に充満させてしまうと、免疫が下がりアレルギーの原因にもなる可能性もあるので、 内部に大量に使うのは注意。  また、水に流れやすいという性質があるので、濡れる箇所には使えない。(2022.8.17)


床下工事・床下換気孔工事

     
床下換気孔の工事
【床下換気孔の開口部をくり抜く】

床下換気孔の開口部をマルチツールでくり抜く。

周囲を防腐処理しておく。





【床下換気孔のカバー取付】

プラスチック製の床下換気孔のカバーをタッカーで固定する。

隙間から虫などが入り込まないよう、周辺はコーキング。 廻り縁でカバーする。





床下に調湿材を撒く

     
【ゼオライト調湿材】







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「水切り」

     
【「水切り」】

「水切り」は、建物の基礎・土台部分、そして窓枠の下の部分などに取り付けられる、L字型の雨仕舞用金物の事。

土台部分の劣化はとても危険であり、内部に雨水が侵入しないように、また、湿気のある所を好むシロアリ対策としても、この隙間部分に水切りを取り付け、 建物内部に水を入れないようにする。

【防鼠付水切り】

防鼠付水切りは、床下の換気を行う基礎パッキンという部材から鼠などが侵入することを防ぐための部材で、上記の形状のように水切りと一体となった物もある。



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