【ねだれる】
共通語 (金銭的な問題で)ごてる
用例
「おまえん とこの土地どげ んなっただ や?」
「おん、そー だ がのー。坪百万円ならうっちゃらんこともねが てってねだれちょー さがー もん だけん、論にだえかかったもん だ ね わな」
用例訳 「お前の ところの土地はどう なった かい?」
「うん、そのこと だ よー。 坪百万円なら売ってやらなくもないが と云ってごてやがるものだから、論にもかかったもの じゃ ない よ」
採取者 金沢[松江]・西村[木次]
【ねこめし】
共通語 おかかを混ぜただけの飯、汁かけめし
用例訳 何にもおかずがない から、おかかを混ぜただけの飯でしまい なさい。
採取者 遠藤[大東]/【ねこまんま】奥野[平田]
【ねり】
共通語 牛など反芻動物の戻したもの
用例 ねりはきちゃね。
用例訳 牛の戻したものは汚い。
採取者 遠藤[大東]
【ねりをかむ】
共通語 反芻すること、転じて話を蒸し返したり、何度も同じことを言うこと
用例 そげねいつまでもくどまんど くどまんどねりかんだいなこというもん だ ね わな。
用例訳 そんなにいつまでもくどくどと くどくど何度も同じようなことをいうもの では ない よ。
採取者 遠藤[大東]
【ねぼとける】
共通語 寝ぼける
用例訳 よく寝たみたいで寝ぼけたような よ。
採取者 児玉[横田]
【ねんがける】
共通語 心に掛ける、気を付ける
用例 ねんがけちょー つもー だども、頼まれたことがまんだできん がね。
用例訳 心に掛けている つもり だけれども、頼まれたことがまだできない よ。
採取者 児玉[横田]
【ねと】
共通語 根元
用例 ねとからちーと遠目にくすりーふっちょく だ わ。近いと強すぎてかえってわりーが。
用例訳 根元から少し遠目に薬をふっておき なさい よ。近いと強すぎてかえってわるいよ。
採取者 児玉[横田]
【ねじーもり】
共通語 大盛り
用例 腹へってねじーもりの飯三杯食った。
用例訳 腹が減って大盛りの飯を三杯食った。
採取者 森山[湖陵]
(記録者:奥野)
【ねんぽんさんぽん】
共通語 しょっちゅう
用例訳 お前はほんとうに、しょっちゅう遊び歩いている ねー。
採取者 原[出雲]
(記録者:奥野)
【ねくさし】
共通語 寝不足
用例訳 寝不足だったようで、機嫌が悪いよ。
採取者 児玉[横田]
【ねばどろ】
共通語 粘土、荒壁用の粘土
用例 やっぱーねばどろで壁ー仕上げた方がええ のー。夏は涼しいし冬はのくい だ もんなー。
用例訳 やっぱり粘土で壁を仕上げた方がいいねー。夏は涼しいし冬は暖かいものなー。
採取者 児玉[横田]
【ねやしがん】
共通語 熱燗
用例 ちーと、ねやしがんが過ぎたやーなよ。みてごす だ わ。
用例訳 少し、熱燗が過ぎたようだよ。みてくだ さい よ。
採取者 児玉[横田]
【ねよのまちへいく】
共通語 眠くなる
用例 もう、その目はねよのまちへいっちょー目だがな。きちんと寝たら。
用例訳 もう、その目は眠くなった目だよ。きちんと寝たら。
採取者 児玉[横田]
【ねまる〔2〕】
共通語 (疲れたりして何となく)横になる
用例訳 また、そんな ところで横になったりして。いけない よ。
採取者 児玉[横田]
【ねまらかす】
共通語 置く
用例
母「あらー。マジックペンがないけど、知らん」
祖母「あー、私だわー。納屋ん とこにねまらかしちょったかもっしぇん わ」
用例訳 母「あらー。マジックペンがないけど、知らない」
祖母「あー、私だよー。納屋の ところに置いておいたかもしれない よ」
採取者 周藤2[出雲]
【ねじればし】
共通語 箸を交差させて使うこと
用例 この子ははやね箸つかーこと覚えたかともっ ちょったら、しらんまねねじればしになっちょったじ
用例訳 この子は早く箸を使うことを覚えたかと思っ ていたら、知らない間に箸を交差させて使うようになってたよ
採取者 遠藤[大東]
【ね(ん)ね】
共通語 子守
用例訳 小さい子の子守、ちゃんとす る んだ よ
解説 子守に雇われている女の子を【ねねさん】と呼んでいた。
採取者 f-k[加茂]