ホーム⇒AV機器⇒DSC-RX1RM2購入

DSC-RX1RM2購入

 散々迷ったコンデジ選びも、結局は「コンパクトデジタルカメラの常識を超える一台」、 フルサイズ・センサーを搭載するソニーのコンパクトデジタルカメラ、Cyber-Shot RX1RM2で決着しました。

Cyber-Shot RX1RM2  光学技術の名門ドイツZEISS社(*1)と共同開発した35mm単焦点、開放値F2の大口径レンズを装備し、コンデジでありながら35mmフルサイズセンサーを搭載、399点の像面位相差AFセンサーを高密度に配置し、 4,240万画素という圧倒的高画質を誇る、高級一眼レフも真っ青のハイスペックなこのカメラ。

ポケットに無造作に突っ込んで持ち歩き、イザというときにサッと取り出してパシャ、っと気軽に撮影できるコンデジだけど、実は中身は 「世界最高レベルの高画質で撮影できるカメラ」という、見た目からは全く想像できないマサに究極の秘密兵器カメラなんです。 (スイマセン......やや、コウフンしてしまいました)

現状において究極の解像度を持つコンパクトサイズ・カメラを手に入れたい、というナントモ我儘な要求を、十二分に満たしてくれるであろうカメラをとうとう手にすることが出来ました。

ただ、ポケットにしまうためには、スッポリというよりギュウギュウに押し込む、という感じの少々大き目のサイズではありますが...................


  Cyber-Shot RX1RM2 ヨドバシカメラから購入したRX1RM2を早速開梱してみます。

本体以外に付属品は、「ACアダプター」、「バッテリ-パック・NP-BX1」、「マイクロUSBケーブル」、「ショルダーストラップ」、「レンズキャップ」、「アイピースキャップ」、 「クリーニングクロス」、「取扱説明書」、「保証書」。

カメラを保護する薄い布袋も付属していますが、残念ながら携帯バッグとして使うようなものではありません。


このカメラとは長い付き合いになりますから、思い切って5年間保証にも加入しておきます。   保証価格は価格の5パーセントです。(2016.9.6)

デジタルプリント

 フィルム時代の撮影は、1シャッター毎に数十円(たしか、プリント代が20〜30円/1枚.....24枚撮りフィルム一本が500〜1000円、それ以外にフィルム現像代は別!!)が飛んでいったわけで、 マシンガン連写など夢のまた夢、ていうか金銭的にデキマセンでした.........カメラというのはズイブン金のかかる趣味(てか道楽レベル....)だったわけです。

それが今ではパソコン画面で無料で見れるわけですから、枚数など気にもせず思う存分マシンガン連写を楽しめる.......本当にいい時代になったものですネ。

  ただ、パソコン画面だけで見るのは物足りず、結局はプリントしてアルバムに整理し好きなときに眺めたい......そもそも年老いたとき(?)に見るためセッセと写真を撮ってるんですカラ。

 昨今は気に入った写真だけネットでプリント注文することができます。  先日嫁さんと撮影旅行に行き、 撮影した写真を1000枚程ネット現像に出したときのプリント代が、50枚までなら2円/1枚、50枚以上でも、5円/1枚でしかも送料込み。     ウワサによると、もっと安いところもあるようで、もうこうなると思い切りカメラ生活をエンジョイしないと、写真人生ソンしてしまいます。

デジタルカメラになってからはもっぱら「しろくまフォト」にプリントだけネット注文し、別に一冊2千円近くもする300枚収容のアルバムを何冊も買って貼り付けていましたが、 面倒ですしアルバム代もバカにできません。   余白をいれるにしてもシールかなにかに手書きして貼るわけですから手間がかかります。

 最近息子に教えられたのが「しろくまフォト」の"フォトブック"というもの。   最大1冊に284枚収納するアルバムを作るサービスで、コメントも自由に入れられ、 はがきサイズなら送料別で1冊たったの1700円。   これなら別に高いアルバムを買ったりする必要もありません。    

「しろくまフォト」で"フォトブック"をネット注文



初期設定のメニュー操作でつまずく

 ヨドバシから買ってきたRX1RM2に早速バッテリーを挿入し、電源を入れてみます。  初めて電源を入れたときや設定値リセットを行ったときに日時設定の画面が表示されます。

モニターに[東京/ソウル]が選ばれていることを確認後、コントロールホイール中央の実行ボタンを押すと、次に日付と時刻の 設定画面になりますが、ここでうっかり日付設定せずに実行を押してしまった.......

Cyber-Shot RX1RM2 でも次の画面では[戻る]ボタンが見当たらない.......仕方なくMENU画面から[セットアップ]を選び、日付設定をやり直そうとするも、[セットアップ]メニュー画面は[電子音]項目までしか 表示されないので、画面切り替えさせるためスクロール・アップしようとコントロールホイールの上・下ボタンを押したが別メニュー画面に移動してしまう.......??



Cyber-Shot RX1RM2  結局、しばし悪戦苦闘しましたが操作が分かりました。     画面を移動させるのはコントロールホイールの上・下ボタンを押すのではなく、 コントロールホイールの左右横移動ボタンを押す、というなんともシックリこない操作が必要だったのです。

 画像で、横に1から6までの数字が並んでいますが、コントロールホイールの左右横移動ボタンを押すことでこの数字も移動する、 それが画面表示を切り替える(スクロール・アップ、ダウンさせる)のだよ、という操作方法だったわけです。     デモ、カメラの性能とは無関係な話しだし、そんな些細なことはどうでもいい気持ちになる、これはブッ飛び・ハイパーカメラですネ。

 マア、こんなウッカリ操作をするのはオッサンだけとは思いますが、画面の移動はスクロール・アップ、ダウンのボタンで行う、という先入観しか持ち合わせないオトウサンたちはご注意を。


初撮り

 早速、RX1RM2を手に、秋晴れの好天のなか、試し撮りドライブに出かけます。

     Cyber-Shot RX1RM2撮影

青空の下にそびえ建つお寺を正面から見上げて撮影。  7952×5304ピクセルで画面からはみ出している画像をジックリ眺めたら、屋根真下の梁材にある木目や節、 黒っぽく煤けた部分も精緻に捉えられています。  スゴイ!!

30〜40メートルほど離れた位置からの手持ち撮影ですが、ほとんど手振れしていない写真だと、まるで望遠レンズで間近から撮ったかのような描写力なのにビックリ。   こんなにハッキリ・クッキリ写るのですね。  驚きました。    D800の3,630万画素も素晴らしいですが、RX1RM2の4,240万という超弩級画素数はやはりダテではアリマセンでした。

複雑に入り組んでいる屋根材の構造物、その一本一本の垂木までクッキリと解像しています。
垂木先端にかぶせている金色の金具も、その模様の一個一個がクッキリ描写されておりスゴイ!! のひと言です。

RX1RM2には静止画撮影では手振れ補正はついていませんから、超高画素だしやはり手持ち撮影では弱冠手振れを起こしやすいかも...... と危惧していましたが、しっかりカメラを保持して撮ればそれほど心配する必要もなさそうです。

 ただしそれなりのテクは必要のようで、まだ不慣れなためか今回の撮影ではバッチリ静止しているショットは未熟なオッサンの腕前だとまだまだ。      このカメラを使いこなすには気合を入れしっかり構えないといけないようです。 ここは練習あるのみ、ですね。   ただし動画撮影時のみ手ブレを抑制できる、 手ブレ補正機能を搭載しています。(P67)

 この初撮りでは電源を入れっぱなしにして次々とシャッターを切りましたが、180枚目で「バッテリーがなくなりました」という表示が出てオシマイ。   カタログでは液晶モニター使用時は、約220枚/約110分、となっていますから、3時間ほど撮りまくったので妥当な消耗時間だと思います。   ただ、せっかく買った予備バッテリーを持ってこなかった........ザンネン。

 撮影した画像を眺めていて感じるのが圧倒的解像度のスゴさ。  例えば風景の片隅にチョコっと写りこんでいる、はるか遠くを走る自動車のナンバーが、パソコン画面等倍で眺めると クッキリと見えるのは感動もの。    ヤバイ!! これだと重くで嵩張るD800の出番がなくなってしまいそう.........

Cyber-Shot RX1RM2夜間撮影 高解像度以外にもこのカメラのすごいところは、暗いところの撮影です。    この画像は壁にかかった時計を4mほど離れた位置から撮影したものですが、部屋の電気は消しており、テレビの灯りだけで撮影したものです。

テレビ画面の明るさだけでは、時計まで光は届かずほとんど見えませんが、ナント!!   目にはほとんど黒いカタマリのようにしか見えないというのに、 このようにキレイに、クッキリ写っちゃうんですから驚きです。  RX1RM2に内蔵フラッシュはありませんが、やっぱりこれならフラッシュは不要かも。

ソニーの高感度性能が高いイメージセンサーは、わずかな光もしっかりと捉えられ、 暗闇の中でも肉眼で見ているのと同じかそれ以上に自然な雰囲気での撮影が可能となっているそうですが、マサに納得の性能でした。

ちなみに、サスガに手持ちではブレブレなので、「リモートコマンダー&IRレシーバーキット・RMT-VP1K」を使いシャッターを切っています。


リモートコマンダー&IRレシーバーキット・RMT-VP1K

 今回、追加で購入したものの中で、買ってよかったナアとしみじみ実感できるのが「リモートコマンダー&IRレシーバーキット・RMT-VP1K」です。   RX1RM2は素晴らしいカメラですが、気合を入れていないと手ブレしやすいのが難点。

 マア、手ブレはカメラが悪いわけではなく、撮るニンゲンがヘタッぴなだけなのですが、未熟な腕前のオッサンではこのカメラの実力の、半分も発揮できない....... そこで強力な助っ人となってくれるのがこの「リモートコマンダー&IRレシーバーキット・RMT-VP1K」なのです。    

リモートコマンダー&IRレシーバーキット・RMT-VP1K

ソニー リモートコマンダー & IRレシーバーキット RMT-VP1K

新品価格
¥37,800から
(2021/2/21 12:02時点)

リモートコマンダー&IRレシーバーキット・RMT-VP1K 使い方はいたって簡単。  レシーバー(黒い丸いヤツ)をフラッシュ・シューに差し込んで固定し、レシーバーの端子をカメラのマルチ端子に繋ぐだけ。

レシーバーをシューにいちいち差し込むのがメンドウなら、クリップが付属していますから画像のようにストラップにハサんでも使えます。(ケーブル長:0.8m )

三脚の足は太いのでムリですが、ストラップか三脚の操作レバーのような太さ1.2cm程度までならハサメます。

 

 レシーバーは360度受信可能ですから取り付け方向に制限はありません。   ただし、上下方向の角度が規定(30〜40度)よりズレると、弱冠反応しずらいこともあるので多少調整は必要です。   受信できる距離は部屋の中で使う分には問題ありませんが、どこまで離れて使えるかはこれからいろいろ試したいと思います。

 使うときは、離れたところからリモコンのボタンをピント合わせのように半押しすると、レシーバーがピッと点滅し合焦したことを知らせるので、もう一押しすると、 バシャっとシャッターが切れます。   動画撮影もリモートコントロールできますから、イヤ〜便利、ベンリ。   これなら手ブレしませんから、もはやこのカメラの必需品か?    リモコンは単4乾電池、2本で動作します。

 有線タイプもありますが、絶対こちらの無線タイプが配線もジャマにならず使いやすいハズです。  ただオッサンは全く気になりませんが、レシーバーのサイズが大きいという指摘や、 カメラの近くでリモコン操作するのであれば有線式のリモコンの方が信頼性が高い、という声もあるようです。

 レシーバーとリモコンにそれぞれ1〜3までの切替スライドスイッチがあり、3チャンネルまで使えますから、ソニー製のカメラかビデオが合計3台まで、これひとつでリモコン操作できます。


動画撮影

 動画撮影はあまり使いませんが、ナニカあったときにサッと撮影できるのは便利です。  昨今は動画は4Kが当たり前になってきているようですが、 RX1RM2はフルHDなので価格的にはやや物足りなさは残るかも。

動画撮影では電子式の手ブレ補正機能が有効ですが静止画撮影は手ブレ機能は働きません。  逆にローパスフィルターのオン/オフは静止画では有効ですが動画はオフ固定となっています。


追加で購入したもの

   

追加で購入したもの
追加購入品 コメント
リモートコマンダー&IRレシーバーキット・RMT-VP1K リモートコマンダー&IRレシーバーキット・RMT-VP1K

カメラ好きは自分も入れた集合写真はなかなか撮る機会はないですが、これがあれば設定したあと慌てて戻るときコケたり、カメラを倒したり、という定番ミスはなくなります。

しかし、本来の目的は手ブレを少しでも減らすための装置として購入しました。
MCプロテクター・VF-49MPAM MCプロテクター・VF-49MPAM

レンズ保護には欠かせません。  昔からカメラを買ったら同時に必ずプロテクターを購入して取り付けるようにしています。

偏向フィルターもありますがやや色が濃くて暗い場所での撮影に支障が出るかと考え今回はパス。  ただ、サングラスで偏向効果は実感していますから、いつか使ってみたい気も....
リチャージブルバッテリーパック 予備のリチャージブルバッテリーパック

撮影旅行では予備のバッテリーは欠かせません。  バッテリー切れで過去何回泣いたことか........

充電にかかる時間は約150分から155分程度とのこと。   USBケーブルでパソコンからの充電も出来ます。
USBポータブル電源、CP-B20 モバイルバッテリーからでも充電できますが、残量を気にせず撮りまくるため、予備は必要です。

モバイルバッテリーは、以前に購入していたソニーのUSBポータブル電源、CP-B20で、出力ポートが4口、DC5V・6.9A(MAX)・12000mAhのもの。

モニター保護セミハードシート モニター保護セミハードシート

液晶画面の保護には必需品です。
携帯用カメラポーチ 携帯用カメラポーチ

旅行では主にヨメさんが使うのでチョッと目立つ、かわいい系の入れ物にしました。
レンズペン3 プロキット

たしかに良く汚れが落ちます。  モニター画面が指の脂で汚れていたのが数回こすったらキレイになりました。

キャップがある方がセーム革製のクリーニング・チップ、ボタンで出し入れする反対側には天然上質山羊毛のブラシがついており、指紋や皮脂を残さず確実に吸着、 という宣伝文句も納得です。  ハクバ写真産業製。



羊の皮をかぶったオオカミ・カメラ?

 とにかく、このカメラRX1RM2がスゴイのは、見た目は手のひらに乗る大きさの、一見すると普通のコンパクト・デジカメなのに、世界初の機能をいくつも備えている、という部分。

ソニー RX1RM2  なにせ「世界初のフルサイズセンサー搭載コンデジ」シリーズ第二世代の進化版で、しかも「世界初・光学式可変ローパスフィルター」 まで搭載、というチョットやソットの高級一眼レフでは逆立ちしても太刀打ちできない、モノすごい・ハイスペックなカメラなのです。(大枚ハタイタので、かなり熱が入ってしまいます)

 挙句の果てに(?)4、240万という超弩級画素数を誇る、見た目からはとても想像出来ない超高性能カメラなわけで、 マサにカメラの芸術品、「羊の皮をかぶったオオカミ」的なカメラ、なのです。


ソニー RX1RM2
因みに、「羊の皮をかぶったオオカミ」というフレーズは、1964年日産から発売された「スカイライン 2000GT-A」に対し、 外観は普通の4枚ドア・セダンなのに、ボンネット内に直列6気筒エンジンを搭載し、見た目から想像もつかない速いクルマ、 そうした隠れた実力派とも言うべきキャラクターを表すのに使われて有名になったコトバです。

 もともとの出典は、新約聖書(マタイ伝)で、「偽善者に騙されないよう注意しなさい(wolf in sheep's clothing )」、という文脈で使われ、 ヨーロッパでは古くから、「羊」を大人しく従順な弱者、「狼」を乱暴な狼藉者、という比喩で登場させ「羊の皮をかぶった狼」という成句でしばしば用いられてきたようです。

 このフレーズをカメラに使うのはどうかと思いますが、見た目と中身のギャップ、見た目から想像もつかないスグレモノ、という部分を強調したくてツイ使ってしまいました。

 人物であれば、ブライアン・フリーマントル作の、チャーリー・マフィン・シリーズに登場するオッサン・スパイなどがそうかも。

この場合、「送りオオカミ」などというケシカラン・ヤツではモチロンなく、「さえない窓際族のしけた中年男スパイだが、実は頭脳明晰」 という、「見た目から想像できないモノスゴイやつ」とも言うべきキャラクターで描かれる、チャーリー・マフィンというスパイが登場するシリーズです。

 この主人公であるオッサン、チャーリー・マフィンは、よれよれの背広を着て、穴の開いた靴を履き、テカテカのズボンを身に着けている、さえない風采の窓際族中年男。     部長からはいびられ、同僚からは疎んじられている。   この、どこからどう見てもカッコ悪いおっさんが、実はプロ中のプロであり、大活躍するという筋立てがミステリー好きには たまりません。

........つい、ハナシが横道にそれたようです。 ここで「閑話休題」。

 ついでといってはナンなんですが、「閑話休題」という表現も最近は使い方が変わってきたようです。   いまでは新聞社などの記事でも「本論は一休み、ちょっと余談を」 というときに「閑話休題」.....、と持ち出すのが一般になってしまったようですが、もともと、「閑話休題」とは「余談はこれまでといたしまして、 本来のお話にもどります」という、 物語の本筋から脱線した話しから、また本筋にもどるときのきまり文句だそうです。


RX1RM2とD800の画像対決

K100Dを撮影して描写性能を較べてみます。   RX1RM2は4、240万という超弩級画素数で、片やD800も負けずと3、630万の画素数を誇ります。

ザンネンながらD800はボディ側にピントが寄ってしまいましたが、流石に両機とも大画素数を誇るだけに、キメ細かな画質はほとんど差がアリマセン。

でも、やっぱりRX1RM2の写りはスゴイ!! の一語で、ソニーも、ものすごいカメラを開発したものですね。

   

RX1RM2とD800の画像比較
K100D RX1RM2でK100Dを撮影したもの。
K100D D800でK100Dを撮影したもの。



  

35mmフルサイズCMOSイメージセンサー

 イメージセンサーはカメラの性能を左右する基幹部品で、デジタルカメラの“目”とも言われ、とらえた光を電気信号に変え、それをデータに変換・出力するもので、 画質を左右する“高解像”と“高感度”、そして膨大な量のデータを瞬時に転送する“高速読み出し速度”が求められます。

 そのデータを画像処理エンジンが撮像することで、レンズに映る景色は画像になり、イメージセンサーの画素数が多いほど、写真は高解像になって細部まで精細に表現できます。

Sony RX1RM2  RX1RM2が搭載しているイメージセンサは、35mmフルサイズCMOSイメージセンサーと言われるもので、 一般的なデジタル一眼レフが採用するAPS-Cセンサの約2.3倍の大きさを誇り、 すこし前まではごく一部のハイアマチュア向けの高級デジタル一眼レフにしか使われていなかった非常に高価なセンサーでした。

 もともと一般的なコンデジが搭載するセンサーサイズは6.2×4.7mm(1/2.3型)、高級コンデジでも13.2×8.8mm(1型・CXフォーマット)ほどで、 35mmフルサイズの36×24mmとは雲泥の差があります。   このセンサーサイズの違いが解像度に直結しており、コンデジと高級一眼レフとの圧倒的な画質差に繋がっていたわけです。



Sony RX1RM2  ただ、同じ35mmフルサイズセンサー搭載機でも、例えば有効約4、240万画素のA機は「圧倒的な解像力が特長」となり、有効約1、220万画素のB機は 「圧倒的な高感度・低ノイズが特長」、というようにあえて画素数が異なるセンサーを搭載する場合もあります。

 イメージセンサーの特徴はカメラの個性を決定づける要素のひとつとなっているわけで、画素数を多くとって高解像で緻密な表現を求めるのか、 それとも大きな画素で光の強弱のかすかな違いをとらえ、暗闇を自然な雰囲気で撮影できる高感度性能を追求するのか。 使用目的に応じたカメラを揃えられるのも 自社でイメージセンサーを製造できるソニーの強みになっています。

 なにせ、2014年に世界で発売されたカメラのうち、実に40%はソニー製のイメージセンサーを使っているというのですから驚きです。    このソニーが全力を挙げて開発した最新型の高性能センサーをRX1RM2に搭載しているわけで、圧倒的な画質も納得です。

 暗いシーンを鮮明に記録できる高感度性能が高いイメージセンサーは、わずかな光もしっかりと捉えられ、さらにソニー独自の信号処理技術は、信号伝送時のノイズ発生を抑えるとともに 効率的なノイズ除去を実現。    暗闇の中でも肉眼で見ているのと同じかそれ以上に自然な雰囲気での撮影が可能となっています。

 ただ、単純に高解像を追求して高画素化をおこなうと、いかに大きな35mmフルサイズセンサーといえども、画素一つひとつの受光部分(フォトダイオード)の面積が小さくなって 高感度性能が失われてしまいます。  さらに、膨大な画素数となることでデータの読み出しに多くの時間がかかってしまうと、素早いオートフォーカスや、 テンポの良い撮影などができなくなってしまいますから、「解像度」、「高感度」、「スピード」すべてを高次元で両立させる高い技術力が要求されます。

Sony RX1RM2  そもそもコンデジのボディにフルサイズを詰め込むなど誰も予想していなかったわけですが、ソニーが2012年9月12日、まさに“突如”、撮像素子に35mmフルサイズセンサーを搭載した コンパクトデジカメ「サイバーショット DSC-RX1」を発表、周囲の度肝をぬきます。

 2016年2月19日に発売されたRX1RM2はさらに性能アップ、脅威の4、240万画素を誇り、最大7952×5304ピクセルの静止画を記録でき、フルサイズセンサーならではの高い解像感、 広いダイナミックレンジの写真を撮影することが可能となり、ポスターのような大判印刷時も細部まで鮮明に表現。    並の一眼レフとは比較にならない、圧倒的な高画質を手にすることが可能となったわけです。

   

画像(イメージ)センサー・(CCD・CMOS)の大きさ比較
CCD・CMOSの大きさ サイズ 面積 対象
35mmフルサイズCMOSイメージセンサー 36×24mm 864mm2 35mmフィルムとほぼ同じ大きさ
APS-Cサイズ 23.6×15.8mm 372.88mm2 多くのデジ一眼レフで採用
1.5型(Power Shot G1X) 18.7×14mm 261.8mm2 キャノン最上位コンデジで採用
フォーサーズ(4/3型) 17.3×13mm 224.9mm2 オリンパス・パナのデジ一眼で採用
1型(CXフォーマット) 13.2×8.8mm 116.16mm2 コンデジとしてはかなり大きい
1/1.8型 7.1×5.4mm 38.34mm2 コンデジ上位やハイエンドで採用
1/2.3型 6.2×4.7mm 29.14mm2 コンデジ主流の大きさ
中判デジタルカメラ 43.8×32.8mm 1436.64mm2 非常に大きなセンサー。商業用特殊カメラ向け



可変ローパスフィルター

 そもそも、RX1RM2に搭載された可変ローパスフィルターという機能がどのぐらいスゴイものなのか。   ローパスフィルターとは受像センサーの前に取り付けられるフィルターで、このローパスフィルターがあると解像度が若干低下するといわれます。

 じゃあ、ナゼわざわざ解像度が落ちるものを取り付けているのか。  その理由は、連続した規則的な細かな模様が被写体にあった場合、運悪く画素単位の規則性に干渉すると、 実際には存在しない色(偽色)や模様(モアレ)が発生してしまうので、その現象を低減する為、と言われます。(ムズカシイ......)

偽色やモアレが発生しやすいのは、コントラストがある程度高く、規則正しい繰り返しパターンのある部分。  特に光沢感のある目の細かい生地などでモアレ発生リスクが高いとされています。   しかも、解像限界ギリギリのときに発生し、解像していなかったり、逆に完全に解像している場合は生じないとされます。

 ローパスフィルターがあると解像度は落ちる。  逆にローパスフィルターがないと偽色やモアレが写ってしまう。    そこで解像度を優先するか、それとも偽色やモアレの低減を優先するか、撮影者の好みで選択できるよう、カメラにローパスフィルターを搭載するか否かをメーカーが決めているわけです。

 通常はローパスフィルター有りの機種を発売し、数万円価格がアップするローパスフィルター・レス機も併売するパターンが多いようです。   例えば、ニコンは自分の愛機、D800に対しローパスフィルター・レスのD800Eを併売していますし、 ソニーはRX1に対しRX1Rを同じくローパスフィルター・レス機として販売しています。  ソニー機の名前につく“R”は(Resolution、解像度)。

 そんな重要な機能を、ナント!! RX1RM2は両性具有...ではなかった....どちらの機能も備えており、スイッチひとつで自由に切り替え出来る、というのです。

モチロンこの機能は世界初のもので、ローパスフィルター効果のオン/オフを、液晶層に電圧を加えて光学式に可変できるようにした、というのですから なんともブッタマゲた、見た目からは想像もつかないスサマジイ性能を持つハイパー・カメラなんです。(エヘン)   ローパスフィルター機能の有無で見れば一台で二台分の価値があるわけです。

世界初がローパスフィルター効果の切り替えならば、世界最大の機能が撮像エリアの45%をカバーする範囲に399点の像面位相差AFセンサーを高密度に配置している、 という部分。   広い部分をAFセンサーがカバーするので、ピント合わせが難しい被写体でも素早く捉えられます。

 このカメラであれば、旅行先の風景を、その場の空気感とともに最高画質で切り取れますから、現状において究極の解像度を持つコンパクトサイズ・カメラを手に入れたい、というナントモ我儘な 要求を、十二分に満たしてくれるハズです。(写真の腕前はトモカク........)


手ブレを極力軽減したい

 RX1RM2の4,240万という超弩級画素数を生かすには、出来るだけ手ブレしないように撮ることが大切ですが、 RX1RM2には静止画撮影では手振れ補正はついていませんから、シャッターを切るときはより慎重になる必要があります。

 手ブレさせない基本テクニックとして「カメラを宙に浮かさない」というのがあります。   シャッターを押すときついつい指に力が入り、シャッター幕が動いている間にカメラ本体が微妙に動いてしまい、手ぶれとして記録されるわけです。

カメラを不安定な状態にするから手ブレする。  だから手ぶれを防止するには、なんらかの方法でカメラを安定させれば、手ぶれは激減するというリクツで、 要はカメラをいかに固定するかにかかってきます。

「三脚を使う」、「何かの上にカメラを置く」、「柱など固定されているところに押し当てる」、液晶モニターしかないコンデジであれば「ストラップをピンと張った状態で構える」、 などの一般的なテクニックもありますし、ハイテク(?)な方法として、人間の指は使わずセルフタイマーやリモートコマンダーなど使用する、という方法もあります。

 手ブレは手持ち撮影で起きますから、 ガヂガヂの構えでシャッターを押せば手ブレすることは確実で、まずは体をリラックスさせてカメラを構えるのが基本です。  あくまでもリラックスして、脇をしめて構えるとかなり手ブレを軽減できます。(ジャア、なんでオマエの写真はブレるんダ、というツッコミはごカンベンを)

カメラのホールドは、重い一眼レフなら左手の上にカメラを乗せ、指でレンズを支え操作する、コンデジであれば左手親指はボディ左側面に添え、残りの指でカメラ全体を支える、 右手はシャッター周りを包むようにして、やさしくシャッターボタンを押す、などが基本スタイルですが個人差もありますからここは自分が一番しっくりするスタイルで。

 福山雅治サンもなかなかのカメラ好きのようで、彼が主演した2016年10月公開の映画「SCOOP!」の中で"コンタックス(*2)"を構えるシーンがありますが、やはり左手親指はしっかりカメラ側面に添えており、 演技指導したプロ写真家の宮嶋氏も絶賛するほどサマになる使い方をしていました。

 被写体をフォーカスするときは、できれば液晶モニターではなくファインダーを覗くスタイルがお勧め。   でもコンデジではなかなかファインダー付きのタイプはないかも.......

その点、サスガにRX1RM2はワンタッチでポップアップ・収納ができるファインダーをキッチリ装備しています。   接眼レンズには計4枚の新開発ガラスレンズを使い、小型ながらファインダー倍率約0.74倍を実現。   しかも水平器まで備え表示されるのでスゴイ便利です。

 ファインダー使用時には液晶モニターの表示をオン/オフどちらにも設定できるので、バッテリーの持ちを優先するか、それとも撮影画像をすぐ確認できるのを優先するか 選べるようにもなっています。


ISO感度をコントロールして手ブレ防止

 よく「暗いシーンではISO感度を上げるとよい」と言われます。  デジタルカメラは、撮像素子に当たった光を電気信号に変えて処理しますが、 ISO感度とはデジタルカメラが光をとらえる能力を表す値です。

ISO感度を2倍にすると撮像素子に当たる光の量が半分でも適正露出になります。 つまり、例えばISO感度をISO-100からISO-200に上げると、同じ絞り値(F値)であれば 2倍速いシャッタースピードで撮影できますから、ISO感度を上げることによりシャッタースピードを速くして手ブレを抑える、 というテクニックが使えます。

ISO感度が低いと、適正露出にするためにシャッタースピードが遅くなり、被写体ブレが発生してしまいますが、ISO感度が高いと、速いシャッタースピードでも適正露出になるため、 動いている被写体の動きを止めた写真を撮影することができるわけです。  シャッター速度が速くなると、手ぶれが起きにくくなってくる、という利点があります。

また、ISO感度を上げることで、夜など暗いところでもフラッシュを使わずに人物も背景も適正露出にすることができます。

ただし、ISO感度を上げればナンデモよくなるわけではなく、電気信号を増幅するということは、電気信号が増幅されるときにノイズも増幅されるため、 ISO感度を上げるほどノイズが増え、ざらつきが目立ってきます。    夜間の動物撮影などで見る、ざらついた見づらいアノ画像が、非常にノイズの多い写真というわけです。

最新デジ一眼の中には、ISO-1600でもなんとか実用範囲内として使うことができるものもあるそうですが、「必要以上にISO感度は上げすぎない」のがコツのようです。     ただし、これはあくまでカメラの性能に左右されるもので、フルサイズの裏面照射型CMOSイメージセンサー搭載のRX1RM2であればかなりISO感度を上げても実用になりそうです。

RX1RM2.........MENU→[撮影設定]→[ISO感度]→希望の設定を選ぶ。
D800...........レリーズモードダイヤルのISOボタンを押しながらメインコマンドダイヤルを希望の感度に回す。


⇒ページTOP


⇒サイトマップ

カメラ・ビデオ関連サイト


コトバ学
(*1)ZEISS社(カール ツァイス)

カール ツァイスは1846年に誕生したドイツの老舗光学メーカー。 ヤシカと提携するもヤシカは京セラに吸収合併され、その京セラもその後カメラ事業から撤退。
しかし2004年長野県の光学メーカー、コシナと提携、新たなパートナーになり現在に至る。 コシナはこれまでの高精度光学精密デバイスの技術力を生かしツァイスの誇るT*コーティングにも対応している凄いメーカー。

「ドイツ製」にこだわるZeissマニアは多いが、コシナ製Zeissレンズの製造工程では現代の大量生産される光学製品の製造方法とはまったく異なり1本1本がクリーンルーム内で手作りされ、 何度も検査や光学ベンチの測定が繰り返され相当な手間ひまかけており、Zeiss自らが、「世界のどこで作られようが、Zeissが認めればZeissである」とアナウンスするのも納得。

Zeissの本家オーバーコッヘンのレンズ工場を実際に見た人でさえ、コシナの製造現場を見ればZeiss本家のそれを凌駕するほど、という感想がありドイツ製だとか日本製だとかに拘る必要はないかも。



(*2)コンタックス(Contax 、CONTAX )

ドイツツァイス・イコンのレンジファインダーカメラのブランド及びカメラと、カール・ツァイスと日本のカメラメーカーヤシカとの共同事業として、 1975年に販売が開始されたカメラのブランド及びそのカメラで現在は会社そのものがない。
前者の用法では頭文字のみ大文字で表記され、後者の用法では全て大文字で表記される。



ランキング


コンパクトデジカメ.楽天ランキング


カメラ全般・amazonランキング


夢の田舎暮らし
・夢の田舎暮らし
・ピザ窯製作
・白菜漬け




【 全国各地ドライブ旅行記 】

日本の原風景......白川郷合掌作り



【 ドライブの便利グッズ 】
旅の記録に...........ドライブレコーダー
車内で家電品............パワーインバーター
読書でリラックス.......好きな作家、読んだ本








関連サイト・バックナンバー