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高級コンパクト・デジタルカメラ購入記

 楽しかった旅行を終え、自宅に帰っての楽しみの一つが、旅先で撮った写真の整理。   でも、妻のコンデジで撮った写真を見ていつも思うのが、低価格コンデジの画質クォリティの低さです。

 自分の愛機デジタル一眼D800で撮影した画像は、旅行から帰ったら真っ先に"しろくまフォト"にプリントを頼むのですが、 妻のカメラで撮影した写真は、どうもプリントに出す気にはナカナカなれない..........

D800の、画面の隅々までキッチリピントが合って、撮影場面をそのまま空気感まで一緒に切り取って移した(写した)かのようなクリアな画質を、廉価コンデジに望めないのはトウゼンなのですが、 あまりにD800画質とは違いすぎる、チープでナニかボワ〜とした写真を見るたびに、いつかナントカしないと.......とずっと考えてはいました。

 せっかく時間とお金をかけ、旅先の見知らぬ土地を訪ね歩き、地元の美味しいものをいただく、それはソレは楽しい旅なんですから、できればその思い出を最高画質の画像の中に納め残しておきたい。

それにはキレイな写真を撮れるカメラが必要......という単純な倫理思考により、とうとう新たなカメラ探しのタビ(?)に出ることに........(2016.8.28)


高性能コンデジが必要なワケ

 妻が使うカメラを選ぶ、という前提ではありますが、そこはソレ。  どうしても自分が使うシーンをついつい思い描いてしまいます。

そのシーンで使うカメラの絶対条件は、 「ポケットにしまえるサイズで、最高の画質を持つカメラ」というワガママで欲張りなもの。  もうすでに妻用のカメラを選ぶ、という認識はソッチノけで、 自分のカメラ世界の目線でしか考えてイマセン。

 旅行では食事風景を撮ることも多いわけで、今回の九州旅行でも、 D800で撮った食事シーンは大切な思い出として素晴らしい画質とともに記憶されたわけですが、そんな超弩級高級一眼レフにも、若干の不満が........

 たしかにD800は最高の画質をたたき出してくれますが、手軽に持ち運び簡単に撮りまくるカメラ、とは言えず大柄ボディなので食事のテーブルでは置き場所にも困ります。

撮影するときもエイヤッと持ち上げ気合を入れて撮る、というように、たかがスナップ写真一枚撮るにもイチイチ大げさな撮影シーンになってしまうのは、しかたありません。

 その点、コンデジであれば普段はポケットに突っ込んでおき、イザというときにサッと取り出してパチリ、という感じで手軽にバシバシ撮影できるわけです。

というわけで、D800とサブ機の高性能コンデジ、という2台体制であれば万全の撮影ライフを満喫できるわけで、あとはヨメさんをどう説得するか、 とカメラをどれにするか、という部分だけが問題として残るわけです。............アト、お金の問題もアリマシタ。

 過去コンパクトカメラを何台か使った経験では、素早い操作や連写は不得意、というか出来ないカメラが多かったので、今回はその点も重要な採点基準にしたいと思っています。


高性能コンデジから撤退したニコン

 昨今はスマホのカメラ機能が高性能化しており、従来のコンパクトデジカメ(コンデジ)というジャンルの市場規模は年々縮小しています。    単に写す道具としてみればもはやスマホもコンデジもさほど大きな違いはなく、スマホで普通にキレイな写真は撮れます。     むしろスマホの方が優れた機能を持つ時代になっています。

 今後のコンパクトデジタルカメラのニーズは、水中でも撮影できるとか「超高倍率ズーム」など、機能に特化したものか、スマートフォンよりも高画質、という特徴あるモデルでないと生き残るのは難しそうです。

 こんなコンデジ市場でも安定した売れ行きを見せているのが高級コンデジ分野です。 一般的なコンパクトデジタルカメラは、1/2.3インチのイメージセンサーを搭載していますが、 「1インチ・イメージセンサー」を搭載する高画質タイプが注目を集めています。

 やはりカメラマニアからすればスマホとは一線を画す描写力を持ち、ミラーレスや一眼レフよりもコンパクトボディーでありながら、 本来の「被写体をいかに美しく撮影するかに特化した道具」としてのカメラに対する需要は一定数あるわけです。

 2017年2月13日、ニコンは、約1年前に製品発表を行っていた高級コンパクトデジカメ「DL」シリーズ3モデルの発売を、 開発費が増加したこと、および市場の減速にともなう販売想定数量の下落などを考慮し、中止すると発表しました。

 高級コンデジの市場は強力な高級コンデジのラインアップを持つメーカーが揃っており、トップがキヤノン、2番手はソニー、4位にはパナソニック、5位は富士フイルム、という陣容になっています。

 ニコンはこのカテゴリーで売れ筋となる高級コンデジの製品ラインアップがないこともあり、ソニーやキヤノンといったライバルメーカーに遅れを取っていました。   そこで乾坤一擲、満を持して送り出される予定だったのが「DL」シリーズだったわけです。

 この突然の発売中止発表に、期待していたニコンファンはおろか経済界でも驚きが広がりました。     マサカ、これがニコン衰退劇という序章の「始まりの終り」にならなければいいのですが...........


今度のカメラに欲しい機能

 コンパクトさを追求しながら、高画質を求める、という矛盾する要求を満足させようとしているわけですが、どうやら技術大国日本にはそんな要求にこたえてくれそうな 高性能コンデジがゴロゴロあり、選ぶのも楽しそう。

■■ 欲しい機能 ■■




候補となったカメラ

 描写性能を重視した高級コンパクトデジカメの中から1台を選ぶという場合、「どのメーカーのどの機種が最適か?」 というより、「SONY RX100シリーズの中から、どれを選ぶか?」というのがカメラ通の認識のようではあります。

   

SONY Cyber-shot DSC-RX100M4

SONY デジタルカメラ Cyber-shot RX100 IV 光学2.9倍 DSC-RX100M4

新品価格
¥112,800から
(2016/9/3 15:43時点)

  今のところソニーのRX100M3が本命ですが、後発のRX100M4はボディサイズは同等にもかかわらず、 センサーが積層型裏面照射型CMOSセンサーを搭載して高速読み出しが可能になっており、先代のRX100m3からそれなりに進化しています。

それにより、RX100M4はコンパクトボディながら4K動画撮影やスーパースローモーション、高速シャッター(32000分の1秒)での撮影が可能となっており、 価格はRX100M3よりお高いですがどちらにするか悩むところではあります。



 ネット上では、自分は静止画撮影が中心だからはRX100M4でなくてもイイヤ、などという意見も散見されますが、物欲に取り付かれたオッサンは、いつも、より高機能のメカが欲しくなるもの。

金額は気にせず、とにかく大きなセンサーを積んだ高性能コンデジが欲しい、尖ったハイテク技術が詰め込まれた製品には目がない、という人間にとっては、 欲望を抑えるのには大いなる自制心が必要とされるタイヘンなカメラワールドが広がっているようです。

   

SONY Cyber-shot DSC-RX1シリーズ

SONY デジタルスチルカメラ Cyber-shot RX1 2430万画素CMOS 光学1倍 DSC-RX1

新品価格
¥190,800から
(2016/9/3 15:45時点)

ソニーのCyber-shot DSC-RX1というコンデジにいたっては、やや大柄のサイズではありますが、コンパクトデジカメのボディにフルサイズの大型CMOSセンサーを装備。

カール・ツァイスブランドの35mm/F2.0の単焦点レンズを搭載、という今までの35mmコンパクト機の常識をひっくり返した、まさにブットンでいるコンデジです。........... 価格もソレナリにぶっ飛んでいますが。



ハイスペックで唯一無二な道具を欲しがる、メカ的なこだわりに惹かれる、というのはオトコたちの共通心理ではありますが、それにしても流石、天下のソニー、 ものすごいカメラをつくったものですネ。     ついつい価格も考慮せず、DSC-RX1を候補機のひとつに考えてしまうじゃナイですか。

同じくソニーから4240万画素!!の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーを搭載する、DSC-RX1RM2という バケモノ・コンデジも発売されていますが、40万前後もする価格では論外なので、サスガにこれは宝くじにでも当たらないと候補にするわけにはいきません。

ただ、軽くて小さいクセに、あまりの高画質なので、もう一眼を使う機会はないかもしれない........などという感想を見ると、ブットビ高性能コンデジもいいかな......... などと無謀な空想をしてしまいます。    でもそれを買ってしまうとD800の出番も少なくなってしまうかも?


候補カメラのスペック比較

 やはり、DSC-RX100M4かDSC-RX1、どちらかから選ぶか(これでもかなりマニアックですが)......... ただ、画質重視ならフルサイズ機のDSC-RX1ですが、コンパクトさとEVF搭載で4K動画が撮影できるDSC-RX100M4も捨てがたい.......

でも、DSC-RX1シリーズのフルサイズセンサー機は、ISO25600の威力も強力のようで、ほとんど真っ暗な場所の撮影でも、ひと昔前のコンパクトカメラの画像ほどには写る、 というし....悩みます。

SONY RXシリーズのコンセプトや特長は「RXシリーズ・スペシャルサイト」で、 RXシリーズで撮影したモデルごとの写真は「RXシリーズ・作品ギャラリー」で、見られます。

ソニーの強みは自社でセンサー等全てを一貫して開発していること。  過去、ニコン、キャノン、オリンパス、パナソニック....などナド、 各社のカメラを買ってきましたが、まだソニー製は買ったことが無いのでいい機会かもしれません。

項目 候補カメラのスペック
SONY
RX100m5
SONY
RX100m4
SONY
DSC-RX1
富士フイルム
X100S
撮像素子 1型CMOS 1型CMOS 35mmフルサイズ APS-C
有効画素数 2010画素 2010画素 2430万画素 1630画素
焦点距離 24-70o 24-70o 23o
F値 F1.8-2.8 F1.8-2.8 F2.0単焦点 F2
レンズ ライカ製
シャッター速度 1/32000秒 1/32000秒 30-1/4000秒 1/4000秒
撮影感度 ISO125〜12800 ISO125〜12800 ISO100〜25600 ISO200〜6400
連写性能 24枚/秒 16枚/秒 14枚/秒(JPEG.L) 6枚/秒
動画性能 3840×2160×30P(4K) 3840×2160×30P(4K) 1920×1080×30P 1920×1080×30P
EVF 235万画素 235万画素 別売 236万画素
撮影可能枚数 220枚 280枚 270枚 330枚
サイズ 101.6×58.1×41.0 mm 101.6×58.1×41.0 mm 113.3×65.4×69.6mm 126.5×74.4×53.9mm
重量(本体のみ) 約272g 約263g 約453g 約405g
価格 ¥93、800 ¥81、679 ¥210、297 ¥73、611
発売日 2016年10月21日 2015年7月31日 2012年11月16日 2013年2月23日

★........価格は2017年12月17日時点の価格・Comより。

項目 参考高級コンデジのスペック
Panasonic
DMC-LX100
シグマ
DP2 Merrill
リコー
GR
ニコン
COOLPIX A
撮像素子 4/3型MOSセンサー APS-C APS-C 1.5型
有効画素数 1280画素 1500画素 1620万画素 1616画素
焦点距離 24-75o 30o 18.3o 18.5o
F値 F1.7-2.8 F2.8-16 F2.8-16 F2.8
撮影感度 ISO125〜25600 ISO100〜6400 ISO100〜25600 ISO100〜6400
サイズ 114.8×66.2×55.0mm 121.5×59.2×66.7mm 117.0×34.7×61.0mm 111.0×40.3×64.3mm
重量(込み) 約351g 約355g 約245g 約299g
価格 5万7800円前後 8万5000円前後 10万円前後 9万6000円前後



SONY RX1シリーズ

 ナニカ、いろいろ検討してきたら、ポケットに入れられる高性能コンデジ........という当初の目論見から、ポケットにナントカ入るハイスペックカメラ、 というようにどんどん性能重視路線にズレてきてしまっています。

旅行やお散歩で手軽に使うハズだったのが、画質重視に偏り、ちょっと大きいし、重すぎるだろう、というカメラが本命になりつつあるのは必然か............

でも今回のカメラ選びで最も重要なポイントはズバリ、「最高の画質を持つコンデジ」。   この部分を譲るわけにはいきません。   「D800のサブ機の役目を担う高画質コンデジ」という立ち位置になってくれるカメラを是非選びたいものです。

 いろいろ検討した結果、DSC-RX100シリーズではなく、世界初のフルサイズセンサー搭載コンデジであるDSC-RX1シリーズの中から選ぶことには決めましたが、 ここからが悩みどころ。

DSC-RX1シリーズに決めた理由はなんといっても、「ちっちゃなコンデジボディから、一眼レフも真っ青の世界最高画質をたたき出す、そのギャップがたまらない」ところ。   世界初のフルサイズセンサー搭載コンデジ、という点も物欲にまみれたオッサンの購買欲をイタク刺激してくるのです。

 そもそも、道具は最高級品から選べ、というポリシーから、一眼レフは当時最高画質を誇ったデジタル一眼ニコンD800、 アコギはマーチンのHD-28V、車はアルファード3.5L仕様、 バイクはYAMAHA XJR1300、というように、極力ハイエンドかソレに近いものを求めてきた結果、 「良いものは高いが結果は大満足で結局は得する」、という真理を身をもって体験してきたので、 ヘタな妥協をして後悔したくアリマセン。(タダのジマンになってしまったようです.......スイマセン)

  DSC-RX1やDSC-RX1Rは、価格は決して安くはありませんが、画質は並のフルサイズ一眼レフ以上なのに、それでいて一眼レフとは比較にならないコンパクトさ。   これはカメラ好きにとってある意味究極のハイパーコンデジであり、その価値からすれば価格以上の満足を得られるカメラだと思います。

 価格を考えなければDSC-RX1RM2に決定なのですが、カメラに取り付かれた病的マニアとか、お金の使い道に困っているヒト、などはともかく、 ごくフツウのツトメニンで、マトモな脳みその持ち主なら、サスガにこの価格ではオイソレと手は出せません。

ただ、RX1シリーズと比べ30%向上した高速AF、ローパスフィルターのオンオフ可能、モニタが可動、EVF装備、そして、過剰ともいえる4240万画素、 というぶっ飛び性能はカナリ魅力ではあります。

   

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ローパスフィルターについて

 SONY DSC-RX1と、RX1Rの違いはローパスフィルターがあるか否か。    ローパスフィルターとは、実際には存在しない色(偽色)や模様(モアレ)を低減する為、 センサーの前に取り付けられるフィルター。

 この、ローパスフィルターがあると、解像度が落ちてしまいます。    しかし、逆にローパスフィルターがないと偽色やモアレが写ってしまう、そこで解像度を優先するか、 それとも偽色やモアレの低減を優先するか、撮影者の好みで選択できるよう、カメラに搭載するか否かをメーカーが決めているわけです。

ですからローパスフィルターの有無というものは、あくまでも被写体や撮影状況によって変わってくるもので、性能ウンヌンという話ではないのです。

 基本的には、モアレを気にするヒトが街中スナップをメインとするならローパスフィルター搭載の「DSC-RX1」、自然風景メインで細かい部分まで解像感が欲しい、というヒトは ローパスフィルターレスの「DSC-RX1R」、というように、撮影対象や撮影の状況に応じて選べば良いわけです。

 ネットで、「ローパスレスとなったRX1Rの画は、やはりもう1枚上......」などという感想を見つけてしまうと、どうせ自然風景の撮影がほとんどだし、 モアレのウンヌンなんて気にしたこともないし、価格も1万も違わない.......ここは思い切ってローパスフィルターレス機の描写力を体験するのもイイカな.......などと考えてしまいます。

外したことで、デジタルカメラとして他の追従を許さない高い解像感が得られる、というハナシもあり、期待はイヤが上にも高まります。

 ちなみにRX1シリーズは手ぶれ補正はありませんから、その分気合を入れて撮影する必要はあるかも。  ただメーカーはそれほど必要性を感じないから搭載していないのでしょうし、 手ぶれ補正が入っていても、しっかり構えて撮影しなければならないのはどのカメラでも同じですから。

 RX1シリーズは20万円オーバーの価格ではありますが、「最高の画質を持つコンデジ」という当初の要求を満たし、 カメラとして最高スペックの性能を手にする喜びも味わえる、間違いなく価値あるベスト・カメラであると確信しました。

アトは、ヨメさんをどう説得する(ダマす)か、だけのハナシではあるのですが............はたしてケッカは。


SONY RX1シリーズ・その他の特徴

 サスガに20万オーバーの価格だけあり、RX1シリーズはRX100シリーズと較べ、よい画質を切り取るための道具、に特価した別物カメラとなり、高性能化されていますが カットされた機能もあります。



■■ファインダーを持っていない・という点に対して■■

 背面の液晶ディスプレイがエクストラファイン液晶で、画素に白を追加するWhiteMagic技術により通常のディスプレイよりも明るさが増し、 『サイバーショット・シリーズ機』と比べて2.4倍の明るさを実現。  明るい戸外の撮影でも画像を確認しやすい。

また、照度センサーを搭載しているので、ディスプレイの明るさは周囲の明るさに合わせて自動調節される。

別売でシューに装着するガリレオ式ファインダーとEVFの2種類が用意される。

■■ボディ・サイズ■■

RX1シリーズは小柄な RX100シリーズに較べ、ボディサイズが一回り以上大きいので、ポケットに収まるサイズとはいかないかな、と考えていましたがナントカ許容範囲ではありました。

■■ボディの質感に関して■■

重厚感があるマグネシウム合金ボディで、ダイヤル類やレンズのリングもすべて削り出しの金属で高級感を演出。

■■バッテリーに関して■■

バッテリの持ちは公称約220枚とさほどよくないが、充電はUSB給電式なので、いざとなったら市販のモバイルバッテリーを使って充電できる。

■■レンズ一体型■■

一体型することで、レンズからセンサーまでの全てをミクロン単位で調整・最適化。  画像の中心から周辺部まで鮮明・かつクリアに描写。  

  

コンデジ・フルサイズ機比較

 物事、上を見ればキリがない、などといいますが、今回のカメラ選びも調べれば調べるほどスバラシイもの続出でキリがありません。

コンデジでありながら、フルサイズセンサー搭載、というカメラたちを一同に集めスペックを比較してみたいとおもいます。

 

項目 コンデジ・フルサイズ機
SONY
DSC-RX1
SONY
DSC-RX1R
SONY
DSC-RX1RM2
ライカ
(Typ116)
撮像素子 35mmフルサイズ 35mmフルサイズ 35mmフルサイズ 35mmフルサイズ
有効画素数 2430画素 2430画素 4240万画素 2420画素
焦点距離 35mm単焦点 35mm単焦点 35mm単焦点 35mm〜50o
最短撮影距離 マクロ14cm マクロ14cm マクロ14cm マクロ17cm
ローパスフィルター 有り 無し 可変式
F値 F2.0 F2.0 F2.0 F1.7/28mm
レンズ
シャッター速度 30-1/4000秒 30-1/4000秒 30-1/4000秒 30-1/2000秒
手振れ補正 無し 無し 無し 有り
撮影感度 ISO100〜25600 ISO100〜25600 ISO100〜25600 ISO100〜50000
連写性能 5枚/秒 5枚/秒 5枚/秒 10枚/秒
動画性能 1920×1080×30P 1920×1080×30P 1920×1080×60P 1920×1080×60P
EVF なし なし 236万画素 368万画素
内蔵フラツシュ 有り 有り なし
撮影可能枚数 220枚 220枚 220枚
サイズ 113.3×65.4×69.6mm 113.3×65.4×69.6mm 113.3×65.4×72.0mm 130.0×80.0×93.0mm
重量(本体のみ) 約453g 約453g 約480g 約590g
価格 ¥184、800 ¥195,374 ¥360、402 ¥574、500
発売日 2012年11月16日 2013年7月5日 2016年2月19日

★........価格は2016年8月28日時点の価格・Comより。

★........RX1RM2はRX1シリーズと比べてAFが高速化して30%向上。

究極コンデジ・DSC-RX1RM2

 カメラの世界を多少知っているなら、高級一眼レフで40万というのはレンズ込みであれば、ビックリするほどの高額だとは誰も思いませんが、 コンデジのサイズで40万というDSC-RX1RM2の価格は、カメラマニアといえどヒトによりそれぞれ受け止め方は違います。

   

SONY Cyber-shot DSC-RX1RM2

SONY デジタルカメラ Cyber-shot RX1RM2 4240万画素 DSC-RX1RM2

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¥370,800から
(2016/9/3 15:49時点)

小さいからそんなに高くないだろう、という観点でDSC-RX1RM2価格を考えれば、たしかに買うのにはチト躊躇う価格かもしれません。

しかし、こんな小さなボディに、現在考えられるであろう最高の光学技術の粋を詰め込んだ、究極のハイスペックカメラ、という認識から眺めれば、 決して法外な値段ではないナ、という感覚にもオチイリます。  アブナイ、アブナイ。



 同じ有効4,240万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載し、ミラーレスとは言いながら多機能の高級一眼カメラでフラッグシップ機・SONYα7R IIでさえ44万ほどですから、 いかにぶっ飛んだ価格であるかはわかりますね。

性能のみで考えれば、本格一眼レフがやはりベストなわけですが、今回のカメラ選びのコンセプトはあくまでも、 「ポケットにしまえるサイズで、最高の画質を持つカメラ」。     手のひらに収まるサイズで気軽に持ち運べ、どんなシーンも理想の画質で一枚の中に記憶とともに保存する......... ウ〜ン、DSC-RX1RM2であればこの世界が実現できそう。    マサに理想のカメラで最高の道具ではアリマセンカ。(完全に買うモードに入っています.....アブナイ)

 小さいから画質はガマンする、のではなく徹底して最高画質に拘りたい。   購入当時、一眼レフでは最高画素数3,630万を誇った800で撮る写真は、やはり写りが違いますし、 持つ喜びという部分も満足させてくれます。  良い道具とはこういう点も大事なのでは。

 とはいっても、同じフルサイズであるRX1シリーズであれば、20万前後で買えるんだけど.........というカスカな疑念というかツッコミというか、素直にヨシ買うゾ、 とならない若干のタメライ感が残るのも事実ではあるのです。

ここでもう少しDSC-RX1RM2のスゴサを列挙し、価格に値する道具であるか検証し、自分自身のカスカに残存しているタメライを払拭してみることに。



■■怒涛の4、240万画素■■
一昔前は、高画素=高画質ではない、今の画素数で十分過ぎ.......などと言われましたが、センサーサイズを大きく、レンズを明るくする、 という技術のカタマリの最先端カメラは、ズバリ高画素=高画質となっているのは間違いアリマセン。      高画素カメラの解像度はハンパなく、その場の空気感さえ写して(移して)くれます。

2016年現在、これ以上の画素数を持つカメラは、約5,060万画素のキャノン一眼"EOS 5Ds R"くらいで、ボディ価格だけで40万ほど、キットは50万オーバーではあるのですが、 天下のキャノンの超高性能一眼レフと10万も違わないコンデジ、というのもある意味スゴイものがあります。

■■裏面照射型CMOSセンサー・搭載■■
裏面照射型CMOSセンサーとは、配線を受光面よりも裏側に持っていくことで、より多くの光を取り込め、従来よりも解像度を高めつつも高感度での撮影が可能なイメージセンサー。    配線もアルミから銅にグレードアップされ、RX1Rよりも読み出し速度が約3.5倍になっています。       ただ、この価格なら配線は銅より金にして欲しかった.......

■■世界初光学式可変ローパスフィルター・搭載■■
ローパスフィルター効果のオン/オフを調節できる世界初の機能。   映像素子の前に挟むローパスフィルターは、モアレや偽色を抑える代わりに解像度が落ちてしまいますが、 RX1RM2では液晶層に電圧を加えて、ローパスフィルター効果のオン/オフを切り替えられる、世界初の光学式可変ローパスフィルターを搭載しています。

ローパスフィルターありのR1が20万前後、レスのR1Rが20万前後なので、2台買ったと思えば40万の価格も納得か?......

■■399点の像面位相差AFセンサー■■
撮像エリアの45%をカバーする範囲に399点の像面位相差AFセンサーを配置。    RX1シリーズはマルチポイントAF(25点自動測距)。

■■収納式有機ELファインダー・搭載■■
格納式ファインダーを搭載し、外光が強い場合など液晶モニターが見ずらいときでも写真の構図が掴みやすくなりました。    水平器が表示されるのも被写体の傾きが判別できて便利です。

■■ワンタッチでポップアップする可動式液晶モニター・搭載■■
RX1シリーズでは固定式だった液晶モニターが稼働式になり、ハイポジションからローアングルまで楽な姿勢で撮影できる。 ただし、RX1シリーズのように自撮りできる位置までは上がらない。

■■AF速度向上■■
ヨドバシで実機のRX1シリーズをさわってみた感想は、RX1とRX1RのAF速度にやや失望。  もともと、コンデジの画質の悪さと共に不満だったのがAF速度の遅さ。    ここにホトホト嫌気が差していたので、この点だけでも20万という大枚をRX1シリーズに放出する気はかなりウセテしまいました。

しかし、RX1RM2はカタログで30%AF速度を高速化、と謳っているように、実感としてレスポンスはかなり向上しておりほぼ満足。   この点はかなりのアドバンテージです。

■■画像処理エンジンが性能アップ■■
画像処理エンジンも最新の「BIONZ X」に進化。    発売時期が今年・2016年であり、2012年発売のRX1、2013年発売のRX1Rから大分経って発売された、という点もプラス。   いまさら4年前に発売された商品に大枚出す気にならない......という心理も影響します。

ということで.......ウ〜ン、たしかにRX1RM2は「コンパクトデジタルカメラの常識を超える一台」であるのは確実で、 RX1シリーズとの価格差はかなり納得出来たような気が.........


そして、とうとう購入したのは.....

 イロイロと考えた末、2016年9月6日にヨドバシより購入したのは.......結局DSC-RX1RM2でした。   当初はRX1Rが本命かな、とほぼ決めていたのですが、ヨドバシでRX1R実機をいろいろイジッてみたところ、AF速度のレスポンスがRX1RM2と比較してどうもワンテンポ遅い....

 そもそもヨメさんのコンデジを使ってみて感じるのは、ボケボケの解像度にもガマンできませんが、電源入れて被写体にピントが合いシャッターを押す、 という一連動作に時間がかかりすぎること.....過去、それで何度シャッターチャンスを逃したことか。

 RX1Rが発売直後であれば多少AF速度に不満があってもこちらを選んだと思いますが、やはりモノには買い時、というのがあります。     発売から3年以上経過していて、AF速度に不満があるカメラにいまさら20万は出せません。 

 隣に置いてあったRX1RM2のAF速度はソコソコ進化しており、なんとかガマンできるレスポンスタイムだったのと、発売が今年2016年というこの2点が決め手となりました。     もしAF速度に違いが無かったら、たとえ3年前の発売であれ、迷わずRX1Rを選んだと思います。

 今後ソニーは高級コンデジ・フルサイズ機としてRX1シリーズやRX1RM2シリーズをどう扱っていくのか、気になるところです。


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