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Colt XM177E2 解体新書

　昔はハマッていたのに、ずっと物置にしまいっ放しの電動ガン 。　これではせっかく高いお金を捻出して買ったのにモッタイないということで、 久し振りに動かそうとしたら......動かない。

　一丁二丁ではなく全部ダメ。　なにかのタタリかハタマタ単なる故障か? 　日々ヒマを持て余すリタイア人(イタリア人ではアリマセン)としては、 この際ですからヒマつぶしのいい機会と捉え復旧を試みようと立ち上がりました。 　　　といっても近所の模型店に行って修理を頼もうと思っただけなのですが.......。


　早速お店に出向き、オニイサンに修理費用を聞いたら『たとえヒューズ切れでもその原因を点検するので最低でも1万円....』と言われ仰天!! 　 たしかにバラすだけでもケッコウ面倒そうだし 人件費を考えたらある程度費用がかさむのは仕方ないのかも。　　でも、これでは何丁もある不動の電動ガンを全部修理する、などという目論みは金欠人にとって絶望的です。

　そこでオッサンは決意しました。　　電動ガンの自力修理という未体験ゾーンに足を踏み入れん、と一大決心を固めたのです。

イキ絶えた(?)電動ガンたち

　ちなみに、手持ちの電動ガンは全て東京マルイ製。　　というかハンドガンも全部東京マルイのもの。

その症状
	【UZI SMG・東京マルイ】 　ウンともスンとも言わず完全沈黙状態。　　まずはこれから修理を試みようとバラし始め、その途中の画像。 電動ガンの心臓部といえるメカBOXのケースに、航空機などに使用されているエンジニア・プラスチックを採用。 メーカー希望小売価格：￥25,800　（税込 ￥27,090）
	【MP7A1・東京マルイ】 従来電動ガンの性能を小型のメカBOXに凝縮。　 一番最近に買ったのに、これもウンともスンとも言わず休眠中。 メーカー希望小売価格：￥28,800　（税込 ￥30,240）
	【Colt XM177E2・東京マルイ】 　M16の中でも、全長を短く軽量化したモデル。 遊んでいたときには特に不具合はなかったので、恐らくはバッテリー不良か。　　ついでなので分解・清掃にチャレンジ。 メーカー希望小売価格：￥25,800　（税込 ￥27,090）
	【SIG 550・東京マルイ(スコープはオプション)】 　引き金を引くと、内部でなにか動こうとするようなカスカな音あり。　　虫の息のようだが完全ダウンというわけでも無さそう。 　　こちらもバッテリーの不具合か。 貴重な3点バーストモード搭載。 メーカー希望小売価格：￥29,800　（税込 ￥31,290）

バッテリーはかなり劣化している

　まずは一番最初に買った【Colt XM177E2・東京マルイ】から修理を始めます。 　　エアガンとリアルガンページに、カタログ落ちのためM733スペックではありますが、 東京マルイの資料から抜粋したプチ記事がありますので、おヒマでしたらご覧ください。

　　やはり真っ先に疑うべきはバッテリー切れ。　　バッテリーは8.4V/600mAh　AKタイプ のニカドミニバッテリーですが、 長い間使っていなかったので先ずは充電を試みます。

　ところが引っ張り出したバッテリーをよく観れば、ナントいうことでしょう。　　バッテリー端子の＋配線がチギレているではありませんか。 　　しかも銅線が黒っぽくなって錆（酸化銅）が発生しており表面だけでなく配線の内部まで真っ黒。 　　　レモン汁の溶液や酢に浸すと綺麗になるという話も聞きますが、どうもそんなレベルでも無さそうなのでこれはバッテリー買い替えですね。

　ニカドバッテリーは大電流を一気に放出できる特性を持つ瞬発力のあるバッテリーなどといわれていましたが、電動ガンのバッテリーをネットで探すとほとんどニッケル水素のバッテリーになっており、 電気容量も純正は600mAhですが2400mAhなどという大容量のバッテリーもあります。

　モーターは起動時に大きな負荷がかかるので、断続的にモーターを回転させるセミオートモードより、一旦モーターが起動したら連続動作モードのフルオートがバッテリーが長持ちする、 という理屈になりますがいずれにしろアンペア数が高い(容量が大きい)ほうがよりたくさん撃てるわけです。

　バッテリーの電圧に関しては、9.6Vのラージバッテリーとか10.8Vや12Vというものもありますが、高ボルト・バッテリーではギアやメカボックス内のパーツが破損してしまいますから、 ノーマルの電動ガンで使えるのはせいぜい9.6Vまでが限界のようです。　　自分の電動ガンに見合った性能のバッテリーを選ぶ必要があります。

　ただ、ニッケル水素バッテリーを買うということは、必需品である充電器もニッケル水素バッテリー用のものを揃える必要があるわけで悩むところではあります。 　　かといってニカドバッテリーはネットでは中古品以外あまり無さそうだしナァ。　　他の電動ガンのバッテリーも、この機会にニッケル水素タイプに一新するのもアリかも。

　ということで、結局ニッケルではなく、ラジコンで主流となっている軽量コンパクトでしかも大容量・大出力のバッテリー、リチウムポリマーバッテリーを購入することに。

　電動ガンのバッテリーに関してはこちらにやや突っ込んで書いていますので、たいした内容ではありませんがよろしかったら覗いてみて下さい。

Colt XM177E2 分解

　どうやら動かなかった原因はバッテリー不良のようですが、せっかく分解作業をケツイしたのですから後学の為にも(?)人生初の電動ガン分解作業をやってみます。　　ついでに内部清掃も行おうと思います。

　複雑な電子回路をイジルというのならハナから手は出しませんが、どうやら電動ガンのキモはメカニズムにあるようなので、 故障原因は目視でナントカ確認できそう。

　キモは壊さないようにバラし、そしていかに間違いなく元に戻せるかというところでしょうから、慎重にやっていけばなんとかなるかも。

解体の手順
	銃の左側面を上にして、リアのテイクダウンピンを細い道具を使い押し出し、反対側から抜く。 このとき使う道具はポンチがあれば便利。　これをピンに当てコツンと打撃を軽く加えれば簡単に抜ける。
	同様にフロントのテイクダウンピンも押し出て反対側から抜く。 リアテイクダウンピンとは形状が異なっており、かつピンの形状が本体の突起部と合うようになっているので、どちらか間違えるということはない。
	グリップの取り外し。　　グリップ底板を止めている２本のプラスネジを外す。　　長さが違うので取り付け時に注意。 この底板がグリップにピッタリ密着しているので、ネジをはずしても取り出せず剥がすのが一苦労。　　かなり薄い道具を使わないとスキマに入っていかずついつい周囲を削ってしまう。
	やっと底板を外す。　　底板に見える小さな丸い金属は、外部からイモネジを回すことにより押し出され、モーター位置を微調整させギヤとの噛み合いを調整する役目のよう。 組み立てでついうっかり見逃してしまい再度分解することになってしまった。
	つぎはグリップを本体から外す作業。　　　モーターを取り出し、内部を見るとグリップ奥にプラスネジ2本で本体に固定されている。 このネジを外せばグリップが外れる。
	外したグリップとモーターおよび固定ネジの配置状況。　　配線は差込式で簡単に抜ける。　　プラス、マイナスの方向がモーターに打刻されているので、 配線取り付け時に間違えないようにする。 グリップ底板を止めているプラスネジは、長いほうが後ろ側を固定する。
	マガジンキャッチボタンを固定しているプラスネジを外し、反対側からレバーを外す。 スプリングが付いているのでうっかり飛ばさないよう注意する。
	トリガーピンを押し出して反対側から外す。　　　かなり細いので使う道具もそれなりに細いものが必要。 手近にあった一番細い時計ドライバーでたたき出す。
	やっとアッパーフレームが外れた。　　　素直に分離してくれず、ねじったり引いたりしないと外れてくれない。 力まかせにやってしまうと破損するのでヤケになるのは禁物。　　やっているうちになんとか外れてくれた。　どうやって外れたのかワカラナイがコツでもあるのか。
	やっと取り出したメカボックス。 配線も外そうとしたが面倒なのでこのままにして開けてみることに。
	固定ネジは一般的なプラスネジ以外に、六角星型のねじ頭の「トルクス」ネジも使われている。 一般的なプラスネジはカムアウト現象いわゆるナメてしまってネジ穴が削れてしまうことが多い。 ヨーロッパではナメにくいトルクスネジが自動車やオートバイに数多く採用されプラスネジを抑えて主流になりつつあるとか。
	メカボックスを割るとき、金色の部分とスプリングの先端部分を指で押さえながら分解すると、スプリングの飛び出しが防げる。 バラしてザッと見るが、特にこれといった不具合さは確認できず。
	各動作部の清掃とグリスアップ。 本当はピストンのＯリングの交換もやればいいのだろうが部品もないのでいずれということで。 圧縮空気によってBB弾を飛ばす電動ガンは、長い強力なスプリング、大量のエアを押し出す容量の大きいシリンダー、重たいピストンヘッド、などの組み合わせでパワーアップするようになるが、 2006年に改正された銃刀法でむやみにパワーがあるものは「準空気銃」と見なされ刑罰の対象となるので要注意。 東京マルイの電動ガンのギアは合金で材質的には柔らかく、こういう改造には向かないそう。　というかそのために合金製にしているのかも。
	ここでついでにバレルを抜いて整備すればいいのだろうが、今回は早く動作確認したいのでこちらもそのうちということで。
	ストックのマイナスネジを緩めて取り出し、本体からストック部を外そうとしたが、押しても引いてもビクともしない。 しかたないのでつけたまま作業したが、外すにはなにかコツでもあるのか。

アクセサリー

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