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職場の人間関係.......上司や部下との人間関係



  

いやな上司との人間関係

 組織においては、トッブでもない限り必ず自分より立場が上の「上司」という存在がいます。  上司は、部下の業績査定・昇進に留まらず、仕事のスケジュール、関わるプロジェクトなど 仕事全般に大きな影響力を持っている存在にもなっています。

 まともな会社の、公正な人事考課の中で出世してきたのだから、まっとうな上司だけだろうと考えたいのですが、世の中なかなかそうはなっていません。   一流企業の部長、専務クラスともなると、それなりの篩(ふるい)に掛けられ出世してきたのでしょうから、一部例外はあったとしても仕事はやれるし人格的にもソコソコまともな人物は多いでしょう。

 ところが、大企業であっても係長クラスまでくらいだと、やはり能力、人格よりも年功序列で出世しただけ、というのが多く生息しているゾーンなので、 どうしてこんな人間が......と思える無能な上司は意外に多いもの。  万が一こういうダメ上司の下で働く不幸に見舞われたら、それこそ悲劇になるわけです。

 ダメ上司とソリが合わず、自分の側に立ってくれないような場合、イヤな仕事ばかり押し付けられたり、尻拭いのような仕事を廻されることが多くなります。  こんな職場環境ではモチベーションも上がりませんし、 なにより仕事の充実感が満足に得られません。

 しかし、単にイヤな上司がいるからという理由だけで、せっかく自分の仕事と定め一生懸命務めている会社をやめてしまおうという短絡思考では、 これからの長い人生を無事渡っていくことはできません。

 人間は困難の中で苦しみもがきながら物事を成し遂げることで成長するといわれます。 楽な仕事からは教訓や知識は得られずスキルも高まりません。  たとえ面倒な仕事を押し付けられたとしても、 自分がやれる範囲であれば、これも自分のレベルアップに必要なこと、と大人の考えで割り切ることです。

 昔、尼子晴久の家臣、山中鹿之助は三日月に向かって『我に七難八苦を与えたまえ』と祈ったそうですが、たとえメンドウな仕事を与えられたとしても、それは自分を鍛えるためのある意味チャンスでもある、 と前向きに捉えチャレンジする。  そしてその結果自分のレベルが上がる、というのは事実です。

 たかが職場内のハナシです。  嫌なヤツと向き合ったからといってそれで死ぬわけでもありません。  F1レーサーのミハイル・シューマッハは「どんな環境でも自分のモノとする覚悟を持て。  嫌な奴を自分の味方に付けられるようになると結果に繋がる」、と言っています。

 イヤだキライだと避けていては何も生まれません。  頭から相手をいやなヤツだと決め付け、反発ばかりしてしまったら、ますます相手のイヤな部分だけが目に付きますし、 相手だってそんなこちらの気持ちを察して、ますますイジワルになるかもしれません。

 美点凝視という言葉もあります。  イヤな奴だと思っていても、冷静に観察すればその上司にもヒョットしたらマトモなところが一つや二つはあるかもしれません。     いやな奴も含め周囲の人間を自分の側にとりこもうとする意識と行動が、自分をより大きく成長させることに繋がります。


イヤな上司のセリフ・行動

 もちろん毎回キツイ仕事ばかり押し付けられ、無理して体を壊すというのでは本末転倒ですから、無理難題なことばかり押し付けられるようなら、はっきり異議を唱えることも必要です。    そうでないといつまでも同じことを繰り返しますから。  ただし組織では部下より立場は上の相手ですから熱くなってケンカだけはしないように.........

  上司と部下の関係といっても、仕事上だけのものであり、なにも部下は上司の奴隷ではありませんから理不尽な命令であれば相手の言いなりになる必要はありません。   休日まで仕える必要もありません.........自分の人事権を握っている上司だったらどう付き合うかは、その時の情勢で考えましょう。

イヤな上司だろうが24時間一緒にいるわけでもないでしょうし、会社の規模にもよるでしょうが定年までその上司と一緒ということもほぼないでしょう。  いつかは自分の目の前から消えていく相手です。     一番の特効薬は.......どんな仕事でも誰よりもうまくやりとげ、上司に「アイツは出来るヤツ」と一目置かれる存在になること、につきます。    

イヤな上司のセリフ・行動 こんな気質の持ち主
自分の問題は自分で解決しろ 頭より行動の猪突猛進型が多い。 相手に寄り添うという考えがない。 ひたすら逃げの姿勢が強いタイプも一部生息している。
ルールで決まっているから...... 自分で解決しよう、自分でなにか達成しようという気構えが欠如している付和雷同型。  自分が汗をかくことをなるべく避ける。 よく言えば慎重、悪く言えば役人体質。
部下の進言を受け入れない 仕事の成果より自分の立場を守るのが中心で、メンドウなことはやらない。  仕事は出来ず上司にゴマをすることでのし上がってきたタイプ。
イヤな仕事は部下に押し付ける 単に仕事が出来ないヤツ。  楽な仕事だと自分がしゃしゃり出て、妙にハリキリ周囲に自分をアピールしたがる。  大人しく言うことを聞くと際限なくイヤな仕事を押し付けるので、 付け込まれないためには理路整然と出来ない理由を言ってハッキリ断る姿勢を見せてやること。




 

部下に対する態度が出世のキモ

 組織人として職場で経験を重ねていけば、いずれは部下をもつことになるでしょう。  夫婦関係が悪いと仕事に100%集中できないように、スムーズ仕事をすすめるにはやはり部下との良好な人間関係が大切になります。

 ただし、それは飲み会に誘うとか休日にゴルフをする、という意味ではありません。  あくまでも上司と部下との仕事関係においてのことです。   部下を褒めるときやミスしたときなどの叱り方ひとつにもそれは現れます。

 部下の褒め方ひとつにも、人間の器の大きさがあらわれます。   係長止まりの人は、「できて当然」だと思うだけで部下になんのフォローもしませんが、部長になれる人は、 「優秀だね」と部下を褒めるといいます。     さらに、役員にまでなれる人は、「よく頑張ったね」と部下の努力を褒めるといわれます。

 なにかにチャレンジすれば困難を伴うこともありますが、努力することでそれを打破できれば大いに自信もつきますし、 「努力を賞賛する言葉」をかけられれば誰でもうれしいものです。  次も頑張ろうという向上心も身につきます。

 しかし、「能力を称賛する」褒め方はいけません。  子育ての教訓に『能力をほめられると子供は失敗を恐れて挑戦しなくなり、 努力をほめられると子供は困難に直面してもくじけない』、というものがあります。   失敗をおそれ守りに入ってしまう褒め方は避けるべきです。

 叱る場面では一方的な批判は避けるべきです。  アリストテレスは、「誰でも怒ることはできる、それはたやすい。  だが、適切な相手に、適切な度合いで、適切なときに、 適切な目的の為に、適切な怒り方をすることは、たやすいことではない」、と言っています。

 叱られる部下のほうにも感情的な萎縮や反発、落胆などがあってなかなか素直に聞けません。   そこを頭ごなしに怒鳴りつけたりしたら部下との信頼関係は吹き飛び修復不可能となるでしょう。

 叱る目的は、二度と同じミスや失敗を繰り返さないよう改善点を見つけ対策を考えることです。  まずは「なぜそのミスや失敗が起きたのか」、 「そのミスや失敗、言動がどういう影響を及ぼすのか」、「どうすれば良かったのか」、という点を一緒に考える姿勢が大事です。

 その中から本当の原因が見えてきます。  部下の単純な思い込みや勘違い、指示の出し方の悪さ、無理な目標設定、フォロー不足..... いろいろと見えてきます。  ときには部下自ら思いもしない良いアイデアを出してくるかもしれません。

 こうなれば、単なる叱責に留まらず職場の仕事の進め方の改革、改善点も生まれるかもしれません。  こういう叱り方が出来るようになれば、部下も凹んでばかりではなく、 張り切って改善へのアクションを起こしてくれるようになります。  なにより、すばらしい上司、人生の先輩として尊敬されるでしょう。

   
  

部下を動かすのは、上司の毅然とした態度

 会社組織では出世していくにつれて部下に対して指示(命令)を出す場面が多くなっていきます。  現場職から管理職になれば、仕事の大部分は指示して相手を動かすことがメインとなるでしょう。   「物は言いよう」、といいますが、気質が穏やかなタイプは得てして「指示」ではなく、「お願い」や「リクエスト」という言葉遣いをしがちです。    「偉そうにしたくない・思われたくない」という紳士的理由があるからでしょう。

 しかし、部下への指示が、「お願い」や「リクエスト」という形で伝わってしまえば、部下は実行するかどうかの選択権は自分が判断してもいいと勘違いしてしまいます。    「偉そうにしない」ことが、結果的に部下に選択権を与え、自分が決めなければいけないことまでも「決められない」上司、と判断されてしまいます。   部下から優柔不断な上司と見られます。

 こうなると、部下が「指示をしっかり聞かない」、「言ったことをやらない」、という状態が発生するのは当然です。  自分は性格が穏やかだから命令口調はどうも.....というのは本当の理由にはなりません。   「お願い」や「リクエスト」でしか指示できないのは、自分に「失敗したとき責任を取る覚悟」、がないからであり、ただの責任放棄でしかありません。

 威張り散らすことは論外ですが、上司と部下との指示系統においては、「偉そうに」命令するのは当然です。  指示というものは毅然とした態度で、本気度がちゃんと伝わるよう出すものです。   お願いするものではありません。  その上で部下が目的を達成できるよう働きやすい環境をサポートするのが組織の上司として当然の責務です。

 指示も出しっぱなしではいけません。  上司たるもの常に進捗管理を怠らず、部下が目的に向かって全力を発揮できる環境を整え、結果には上司が責任を持つ、ということが大切です。       帝国海軍大将の山本 五十六は、『話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。  やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず』、 という名言を残しています。

 この前文が、『やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ』という有名な言葉です。    感情の生き物である人間を動かすのは、恫喝でもなく追従でもありません。  仕事には厳しいが明確な指示を出し、部下を信頼し任せ、イザというときにはフォローしてやる、というのが理想の指導者なのです。




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