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失敗事例、成功事例に見る仕事の進め方

 仕事上のトラブルを防ぎたい、部下を思うように動かしたい、組織を立て直し業績を上げたい、........仕事において発生する様々な問題を解決したい、 ということは経営者や管理職なら誰しも考えます。

ある経営コンサルタントに寄れば、「会社には良い会社、悪い会社はない。あるのは良い社長と悪い社長である」、のだそうです。

 沈みかけていた泥舟の会社がIT企業に買収され、わずか1年で売上高が200%以上の成長を遂げるモーターボートに変身した事例などは、経営者次第で会社が生まれ変わるいい例でしょう。    経営者次第で会社は泥舟からモーターボートに生まれ変わるというわけです。

 7千億円の赤字を抱えたパナソニックの舵取りを任された津賀社長は、全体がいったいどうなっているのか状況がまったく見えなかったことに驚いたといいます。   そこで大ナタを振るい就任4カ月後には、門真市の本社機能を約7000人から150人にまで縮小するなど聖域なき構造改革を断行、V字復活させました。     自分が何をすべきか分かる有能な指揮官であれば、まず状況把握を行い実現可能な目標を立て、勇気を持って果敢に行動するわけです。

 反対に東芝の経営者は、「3日で120億円の利益を出せ」と部下に不正行為を誘発するような無茶苦茶な指示を出し、「超」がつく名門企業の信用を失墜させました。   昨今、大企業による不祥事が横行していますが、その根本にあるのは「正しい考え方」ができなくなってしまった、トップの倫理観欠如があるのではないでしょうか。

どんな場面に遭遇しても、ピンチに陥っても、常に是非善悪の判断基準を持つ人間になっていたいものです。


事例に見る失敗した経営

 うまくいった事例というものは、参考にしようにもハードルは高く誰にでも当てはまるわけでもなく、実際にはそうたいして役立たないもの。   むしろ失敗例のほうが身近に数多く起きているわけで、その失敗事例を他山の石として自分の事業・行いの参考としたほうが成功事例よりは役に立つのでは............

   

経営者 失 敗 事 例
起こったこと 大きな要因
100年の歴史を誇る山口県発祥の化学メーカー、トクヤマ 2100億円もの資金をつぎ込んだ太陽電池パネルの原料シリコンを生産するマレーシア工場を、“ソーラーバブル”がハジケたため二束三文で韓国企業へ売却。 売上高を短期間で大きく伸ばすことばかりにとらわれ、“ソーラーバブル”に乗っかり技術的な参入障壁もさほど高くない汎用品の分野に巨額の設備投資をして価格競争に敗れた。   企業経営における肝心な部分の議論が不足していた。(2016.11)
キヤノンや富士ゼロックスと並ぶ複写機・複合機の大手リコー インドのボンベイ証券取引所に上場し、リコーが74%出資している現地子会社リコーインドの決算監査で不正行為が発覚 リコーが世界で最も倫理的な企業の一社に選ばれてからわずか2カ月後の出来事。 リコーの最大の問題は、新規事業が育っていないこと。  これまでリコーでは、“首切り”はタブーだったが国内従業員の1割近い3000人規模の配置転換を行う予定。  OBとして複雑。(2017.2)



事例に見る業績アップの手法

実際に成功を収めた手法のアレコレ。

   

経営者 改 善 策 /  違い
説    明
産地消滅寸前の危機から復活した今治タオル 「問屋の言うことを聞いていれば大丈夫」だったが安価な輸入タオルの激増で輸入品のシェアは8割近くまで上昇。 メーカーは次々と倒産・廃業に追い込まれた。
「小さな魚は群れにならないと生き残れない」と今治タオルをブランド化する「今治タオルプロジェクト」を立ち上げた。タオル片を水に浮かべて5秒以内に沈み始めなければ、 今治タオルのロゴマークを付けることは許されなかった。
復活の決め手は卓越した技術力+宣伝。 伊勢丹新宿本店のタオル売り場に常設の今治タオルのコーナーを確保。それがニュースとなり知名度は一気に高まった。 藤高が特許を持つ「五彩織り」によって絵画のような微妙な色合いを実現したタオルは経済産業大臣賞を受賞。 もう一つの強みが、分業が多いタオル業界では珍しい仕上げまで一貫して行えるため、 多品種・少ロット・短納期の生産が可能。(2018.7.26)
"九条ねぎ"をビッグヒジネスに育てた経営センス 多種多様な野菜栽培⇒年に1回しか収穫できない作物では天候リスクも大きく売り上げも限定的⇒九条ねぎ1本に絞り込み周年栽培⇒九条ねぎのカット加工に目を付ける⇒ 販路拡大で東京のラーメン屋さんに飛び込み訪問⇒大きく売り上げアップ⇒天候不良で赤字⇒冬から春は京都市内、夏から秋は亀岡と美山で生産する産地リレー⇒九条ねぎのカットも、あらゆる分野の要望に応えられる体制を構築 ⇒お天道様次第の生鮮業のみから脱皮を図り加工品製造へも進出⇒一流のお店との共同開発がキモ。 自らビジネスチャンスの芽を探し、果敢にチャレンジしていく姿勢が実を結ぶ。 また一つのものにこだわらず、次々と新たな需要を生み出していくビジネスセンスが光る。(2018.7.)
再上場を成し遂げたシャープ台湾人の社長 戴正呉氏は経営不振に陥ったシャープの社長として着任するや構造改革に取り組み、経費の削減に大ナタを振い業績をV字回復させた。  2017年12月、再上場を果たす。 「贅沢には興味がない」とし自らは役員報酬を受け取らず社員寮に住み社員とワゴン車で取引先回りしたという。  格好つけず駆けずり回る姿に高度成長期の日本の経営者を見たとか。(2017.12)
モノタロウ・中小の需要取り込み成長 大手企業を相手にしたが、ねじ1本を売ろうとしても「高い」と断られるだけ。 中小企業の場合、ねじ1本を買いたくても往復する手間やコストが課題だった。「誰がサービスを必要としているのか。会社の存在価値が初めて分かった」。(2015.6)
無印良品、赤字38億円からの「奇跡のV字回復」 社風を変えるには、まずは挨拶から変えること。 挨拶ができない組織は、何をやってもダメ。 「新しいクセ」を現場に定着させ、小さなことから社員一人ひとりにしみ込ませないと、社風は変えられない。 仕事量を1割減らすなど、業務内容の見直しも進めた。 誰でも一定の成果を出せる」マニュアルづくりにも取り組んだ。(2015.6)
住友不動産「新築そっくりさん」 「建て替えよりも費用もかさむ」リフォームを、高島社長は「建て替えの半額で、しかも耐震補強工事を行う」と、“非常識”への挑戦を指示。 累計の受注棟数は9万棟を超え、25年度の売上高は年間で初めて1000億円の大台を超えた。
基礎や柱などは再利用し活用できる資材はそのまま使うことや、「低コスト化」を実現する上でどういう職種の職人がどんな動きをするか研究。 ライフスタイルの積極提案で差別化に。(2015.6)
ハンバーガー業界 モスフードサービス(モスフード) 業績↑......ダイレクトマーケティングで、経営陣が地域消費者から地域特有のニーズを皮膚感覚で吸い上げ、消費者に密着する努力を地道に行っている。

ただ、モスフードも一時「緑モス展開」や「メニュー戦略」の失敗で業績がダウンしたが、型にはめない接客品質の全体的な底上げと 「手づくりの魅力的なメニュー」開発により業績向上に成功した。
日本マクドナルドホールディングス(マクドナルド) 業績↓......経営トップが本社にこもりマーケティングデータにうつつを抜かし、現場の実態を知ろうとせず、机上の空論ばかり押し付けるだけで、 消費者の「マック離れ」に歯止めがかからない。
伊藤忠商事の岡籐正広社長 年功序列型の賃金体系廃止
女性管理職の登用
長時間労働の削減 午後8時以降の残業原則禁止
朝方勤務導入 朝食付きの朝方出勤は独身社員に人気
酒席の2次会原則禁止 こちらは非公式
アメとムチの使い分け 慢性的人員不足でこき使われるが業績により数十万円の臨時ボーナス支給
日産自動車・星野朝子専務執行役員 女性顧客の重視 女性が喜ぶカラーバリエーションを増やす



日々の仕事上の問題を解決するには

   

改 善 策
施策 内容
仕事上の問題に対して 自己の経験・客観的観察など通じ問題発見。
その問題は解決する価値があるのか。 問題の影響する範囲と大きさはどうか。 行き当たりばったりに問題解決しようとしても時間のムダ。 貴重な時間をかけても価値のある問題か評価してから行動しよう。
優先順位 得られる効果、実現する可能性(社内リソースの問題はないか)、コスト(費用・時間・工数など)、リスク(他部署・業務などへの悪影響の有無)などの観点で評価して、 解決する問題の優先順位をつけていく。
多くの対策案を出す 解決策は、イメージや経験で決めつけず、データ・事実・論理から考える。 排除する(仕事のプロセスを減らす)。 結合を分散する(2つの業務を同時並行・部署を2つに分ける)。 代替(他部署の成功事例を活用)、などの対策案を考えてみる視点も大切。
周囲の理解・支援が得られる対策を 効果を優先にするあまり無理な手法、実現可能性が低い解決策を選んでいないか。 極力、自分たちでできる行動に落とし込み第三者の巻き込みも有効。 上司や他部署に協力を求める際にも理解してもらいやすい手法・プロセスをとることで周囲の理解・支援も得やすくなる。
実施すべき対策が決まったら、スピーディに実施 問題発生時点では正しかった真因(問題の本当の要因)も、時間とともに真因でなくなる可能性もある。 スピーディな対策を。
問題解決したはずなのに、何度も再発していないか 真因の特定や対策の実施が甘い。トヨタ方式で有名な「5回のなぜ」で問題が起こっている本当の原因をとことん追究し再発の可能性を極限まで下げる。 真因の特定には逆の因果関係が成り立つこと。たとえば「上司にしかられた」→なぜ→「連続4回同じミスをした」は、「連続4回同じミスをした」→だから→「上司にしかられた」も成立する。
問題の影響する範囲と大きさ 特定の商品、作業か。 あるひとつの商品のみではなく、複数の商品で発生している問題であれば、より重要度が大きい。
緊急度はどうか。 日を追ってクレームが増えるのは緊急度が高い。
問題の拡大傾向はどうか。 放置すると問題が拡大するか。全社に及ぶ問題か。
「自分のやり方は問題ない!」と主張する相手に対して 作業の様子を撮影したVTRを見せる オフィスであれば、ご自身の行動や業務のプロセスを書き出してみる。 客観的に見ると問題を認識できることが多い



こんな社長の会社は危ない

仕事でも社会でも、うまく回すためには上に立つものの「リーダーシップ」が重要になります。

倒産する会社の社長には、ある共通する特徴があるそうです。

■■ 5つの「弱い」 ■■



■■ 5つの「ない」 ■■


ダメ上司のダメ発言

 「丸い卵も切りようで四角、物も言いようで角が立つ」というコトバがあります。

「角が立つ」とは、人間関係が穏やかでなくなるという意味ですが、 言葉の選び方によっては相手を不快にさせたり怒らせたりすることもある、だから言葉は慎重に選んで使うべきだ、というアリガタイ先人の教えなわけです。

夫婦間であれ会社の人間関係であれ、相手を説得したり自分の立場を理解してもらう話し方は、「押し付け」でも「命令口調」でも「哀願調」でもうまくいきません。     いかに相手を納得させられるオトナの会話が出来るか、という部分が自分の意図を相手に伝えるポイントとなります。

そのためにも普段から相手を尊重し大切にし良い人間関係を築いておくのが大切であり、自分の会話力を磨いておくのが必要となります。

会社であればいかに部下のやる気を出させる会話が出来るかが上司にとって一番重要なミッションであることを心得え、 間違っても部下のやる気を消し去るような嫌われ言葉使いなどしないようご注意を。

   

ダメな言い方 注意ポイントと対処方法
君の意見はどうでもいい、とにかくやりなさい。 たとえ部下であろうが相手を尊重する意識が普段からあればこういう言い方はしないもの。
それは君が決めることではない。 頭ごなしにこういわれたらダレでも切れる。 意見は尊重し相手を納得させる説得話術と度量が上司には求められる。
二度は言わないから。 よく聞け、というつもりだろうが普段から人を見下す態度だからこんな口癖になる。 脅して相手を従わせるのは最悪の方法。
文句を言わず方針に黙って従え。 部下に言い分があろうが組織として方針は変えられないこともある。 そのときにこんな言い方をしたら恨まれるだけで信頼を失う。 まずは妥協点を見つける努力はしてみる。   話し方としては「確かに納得できないだろうが私たち二人だけでは変えられない。  後で上に相談して筋の通った方針に変えられないか相談はしてみる。 問題提起をしてくれてありがとう」 くらいの対応が出来れば部下も納得してくれる。
これが終わるまでは帰るな。 部下のミスが原因なら叱責の面もあるが、そうでないなら別な言い方があるはず。 いまどき部下にこんな口を聞いたら転職先を探し始める。
それは君の私生活の問題だ。 誰にも止むにやまれぬ家庭の事情はある。 部下の言い分はよく聞きどうすればベストかを判断するのが上司の仕事。 「おまえの都合など関係ない」と言う上司のために努力する部下などいない。
もしこの仕事がいやなら、代わりを探す。 ダメな上司ほど頭ごなしに部下を脅迫する。  こんな常套句を普段から口にするようなら即刻自分の性格を見直そう。
いつ君の意見が聞きたいと言った? こんな話し方では部下を恐ろしく敵対視している証拠。  ケンカしているわけではないのだから相手の意見に耳を傾ける器の大きさが欲しい。
君の意見はどうでもいいから、とにかくやりなさい。 良きリーダーほど部下の意見を尊重する。 たとえ下らない意見を持ち出そうが短気を起こさず耳を傾ける姿勢は欲しい。
君のやりたいようにしなさい。ただし失敗しても私に責任はない。 責任はオレが取る、と言える自信あるリーダーになりたいもの。  それは普段から部下をどう教育しているかが試されるときでもある。   良きリーダーであれば部下の後ろ盾となる勇気も必要。



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