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エアコンの取付作業・本体の取付

 エアコン取付での注意点は、「水分を含んだ空気」が大敵。  したがって、雨天や長雨が続いていた直後は、配管ルート内部が結露している可能性が高いので、出来れば取付作業は避けた方が無難。     業者さんはそうもいかないだろうが、DIYでやる場合は、必ず晴天が続いているときに行うのが鉄則。(2024.5.15)

   

【背板と壁穴の取り合い】

背板には、壁穴中心までの距離など各種寸法が書かれているので参考にする。  エアコンの設置場所は、壁をくり抜いた配管の壁穴の位置が基準。  後は、カーテンレールの位置など考慮して決める。

コツは、本体下側のラインが、壁穴の下まで隠れること。  スペースに余裕があれば、壁穴が本体で隠れるように取り付けたい。

背板と壁穴との距離を、指示通り大まかに揃えたら、まず背板の中心に、ビスを1本打ち壁に留める。
【本体の傾きに注意】

エアコンは、内部で発生する水分が、ドレンパイプを伝い、壁穴を通って外部に流れていくようになっている。

そのため、壁穴と逆方向に傾けてしまうと、不具合が出る可能性がある。

そこで、本体を若干壁穴側に傾けて取り付けるのが基本。 ただ、水平に取り付けてあれば、問題なし。

エアコン配管は、本体に向かって右側にあるのが一般的。  
【ボードアンカーで固定する】

エアコンは重量があるので、石膏ボードに一般的なビスで取り付けてしまうと、落下する危険があるので、ボードアンカーを使う。

取説では上下2か所ずつ計4箇所を留めるよう書かれているが、念のため、上は左右2本ずつ、4本で留める。

背板には、ビス留めするためのガイド穴がたくさん開いており、そこをマーキングしたら、一旦背板を外し、マークした箇所にドリルで8mmの下穴を開け、ボードアンカーのメス側を壁の内部に挿入しておく。

背板を取り付け、ボードアンカーのオス側をドリルで押し込めば、ボードアンカーメス内部の傘が壁内部で開き、抜けなくなる。
【エアコン本体を取り付ける】

まず座った状態で、両手を使える高さになるような、脚立か椅子を用意する。  座ったままエアコンを膝の上に置き、配管を壁穴から外へ突き出す。

そのままエアコンを抱え、ゆっくり立ちながら持ち上げ、配管を外へ突き出していく。  下からも配管を引っ張ってもらう。

本体を背板全体に被せる感じで合わせたら、少し上に持ち上げるようにして、背板上部のツメ受けに、エアコンの爪をひっかける。

上側が壁に隙間なく密着していることを確認したら、下側を壁に押し付けるようにすれば、下側のツメも固定される。  念のため、本体と壁に隙間がないことを確認する。
【配管穴の養生】

雨や虫の侵入を防ぐため、配管穴をパテで塞ぐ。

化粧カバーを付ける場合も、穴を開けたままではまずいので、パテで埋めておくのが基本。





【化粧カバーを取り付ける】

最後に配管をカバーする、化粧カバーを取り付ける。












エアコンの取付作業・配管の接続

 

   

【銅管を繋ぐ・フレア部は相手側にピッタリ密着させる】

配管接続部からのガス漏れを防ぐには、雄ネジ側の配管に、銅管フレア部分をピッタリ合わせることが重要。

キッチリ接続するには、とにかく互いを出来るだけ真っすぐな状態にして繋ぐこと。 これをミスると失敗する。

この状態で、雌ネジ側のナットを指で回していき、最後まで軽く回れば、密着している。  最後は指で回せるだけ廻して締め付けておく。

指で軽く回らないと、中でズレているという証拠なので、やり直す。

【接合部のナットは規定トルクで締め付ける】

トルクレンチとモンキースパナで、接続箇所のナットを締め付ける。   雄ネジ側の配管をモンキースパナで固定し、メス側のナットをトルクレンチで締めこんでいく。

本体側から延びてくる雄ネジの銅管は、絶対に回らないようにすること。  無理に回すと、本体との繋がり部分が破損してしまう。

トルクレンチが無かったら、モンキーの2丁掛けで行う。  その際、メス側ナットを回す角度は、指で回らなくなった状態から、90度程度までが限界。

銅管はストローのようなもので、特に細い2部菅を締め付けるときは、折れやすいので、締め付け過ぎには注意。
【室外機に配管を接続】

配管をキッチリ、ミスなく接続するには、とにかく真っ直ぐにラインを合わせるのがポイント。  これを怠ると失敗する。

室外機に配管を接続する際も、接合不良を起こさないよう、最低10㎝以上は直線になるよう、とにかく真っ直ぐに合わせ、ピッタリ密着させる。  キチンと接続されていれば、 固定ナットは指だけでも最後まで軽く回る。

手で接続したら、取説に従い、既定のトルクにトルクレンチで締め付ける。  接合部にはガス漏れ防止材(冷凍機油)を塗ってモレ止めするが、ネジ部につかないよう注意。
【トルクレンチを使わない締め付け】

あくまで自己責任だが、トルクレンチを使わずモンキースパナの2丁がけで配管を接続する方法として、指で回せるだけ回したあと、片方を90度くらいまで回転させ締め付ける方法もある。

3分菅(帰り側銅管)は過大締め付けより、締め付け不足に注意。  2分菅(送り側配管)の場合も、同様に締め付けるが、3分管より小さい力で回せる。

いずれにせよ、締めすぎると破損するし、緩いとガス漏れする。  ただ、90度以上回したりして極端に締めこまない限り、内部のフレアが割れたりすることはない。
【「フレアツール」】

自分でフレア加工する場合、「フレアツール」を使う。  これは銅管先端を、ラツパのような形状に加工する工具。

銅管サイズに合った位置にセットしたら、後方に電動ドライバを押し込み、回転させれば加工できる。

もともと、フレア部を圧縮変形させて密着させるのが基本。  従って、外したエアコンを再度取り付ける場合、元の銅管をそのまま使用するのはキビシイ。






「真空ポンプ」を使ったエアコンの空気抜き

 エアコン取付での注意点は、「水分を含んだ空気」が大敵。  したがって、雨天や長雨が続いていた直後は、配管ルート内部が結露している可能性が高いので、出来れば取付作業は避けた方が無難。     業者さんはそうもいかないだろうが、DIYでやる場合は、必ず晴天が続いているときに行うのが鉄則。

   

【エアパージ(真空引き)】

新たにエアコンを取り付ける際、エアコン配管の中には、必ず空気(水分)が含まれているので、配管内の空気を全て追い出す必要がある。

そのままにすると、残った水分が膨張弁の細いところで凍って蓋をしてしまい、冷房が全く効かなくなったり、最悪故障の原因になったりする。  また、空気とガスが混ざってしまい、冷房効率が落ちる可能性がある。

そのため、エアコン取付作業では、配管内の空気を全部抜く、エアパージ(真空引き)が必須の作業となる。
【サービスポートに「真空ポンプ」のプラグを接続】

「真空ポンプ」から延びるホース先端のプラグを、室外機の帰り道側配管にあるサービスポートに繋ぐ。  この作業では、室外機に出入りする配管ルートはまだ遮断しておく。

プラグ後方の解放バルブを時計方向に回すことで、サービスポートの虫が押し込まれ、帰り側配管-室内機-送り側配管までのルートが開放される。

ここで「真空ポンプ」を動かせば、このルート内にある空気が、全て「真空ポンプ」に吸収されていく。



【「真空ポンプ」を接続するサービスポート】

この作業は、配管と室内機のルートだけが対象で、室外機内部の冷媒ガスは関係しない。

したがって、室外機に出入りする上下配管のバルブ(六角ネジ)は、閉じたままにしておく。

サービスポート内部には、タイヤの虫と同じ役目をするピンがあり、ここが押し込まれると、帰り道配管-室内機-送り側配管のルートが開放される。

「真空ポンプ」のスイッチをONにすると、ルート内に残っていた、水分を含む空気が「真空ポンプ」に回収されていく。



【空気モレの確認】

「真空ポンプ」の作動時間は10~15分程度が目安。  一定時間作動させたら、スッチを切る。

そのまま5分くらい、様子を見る。 このとき、もしどこかで接続不良があり、空気モレを起こしていれば、メーター数値が下がっていく。

そのままメーター数値が下がらなければ、配管は正常に接続されていることになる。

【「真空ポンプ」作業の終了】

終了する場合、「真空ポンプ」をオフにしたら、まず「真空ポンプ」から延びるホース先端プラグのコントロールバルブを緩める。

これにより、それまで押し込まれていた、タイヤの虫と同じ役目をするピンが元に戻り、循環通路が閉鎖される。

あとは②バルブを外す。  この「真空ポンプ」取付・取り外し手順は、必ず守ること。

「エアパージ」には、「真空引き」と「冷媒置換」がある。

【エアコン使用前に、配管通路を解放する】

配管の漏れがなく、正常に接続されていたら、エアコンを使用できる状態になったので、まず、室外機と室内機を循環する配管通路を開放する。

上の送り側配管の通路を閉じている六角ネジを、レンチを使い反時計方向にいっぱいまで回し、送り側配管通路を開放する。

これで、10気圧で室外機内部に閉じ込められている冷媒ガスが、室内機側から帰り側配管へと循環するようになる。

下の帰り側配管も、同様に六角ネジを反時計方向いっぱいまで回し開放する。  これで、冷媒ガスが、室外機→室内機→室外機と循環する状態となる。

【バルブをカバーする袋ナットを取り付ける】

最後に各ポートをカバーする、袋ナットを、3か所に忘れずに取り付ける。

締め付けトルクは取説に従うが、ない場合はしっかり締め付けておく。

最後、室内機を動作させ異常が無ければ取付作業は終了。






「真空ポンプ」を使わない空気抜きの方法

   

【「真空ポンプ」を使わない空気抜きのウラ技】

「真空ポンプ」がないときのウラ技として、サービスポートから、必要な量だけ空気(ガス)を抜く方法がある。

空気(水分)を抜く作業なので、湿気の多い雨の日や長雨が続いたときは、絶対にやらないこと。 ただ、晴れた日の場合なら、 それほど神経質になることはない。

作業内容は、4ℓ程度の容量のビニール袋を用意し、帰り側配管は閉じたままで、送り側配管のみを開放して、ビニール袋が一杯まで空気を含むガスを回収する、という手順。

これで理論的には、最初に2ℓの空気と、さらに2ℓの触媒ガスが回収される。  4リットル袋一杯溜まると、6gの冷媒が失われるとされるが、もともと触媒ガスは1キロほどあるので、問題ない。
【抜いたガスをビニール袋に回収】

簡単に破れないような、4リットルビニール袋を用意。  ビニール袋の口部分には、サービスポート内部の虫ピンを押す細い棒を入れておく。

送り側配管の六角ネジを反時計方向に回し、通路を開放する。 帰り側配管は閉じたまま。  これで、10気圧で室外機内部に閉じ込められている冷媒ガスが、 室外機→送り側配管→室内機→帰り側配管へと流れるルートの準備ができた。  この時点では、冷媒ガスは外へ漏れない。

①.サービスポート全体をビニール袋で覆い、漏れないよう周囲をテープで固定する。 ②.ビニール袋の口部分に入れておいた細い棒で、サービスポート内部のピンを押してやる。  ③.帰り側通路が開放され、空気と冷媒ガスが抜けてくる。  ④.袋一杯に冷媒ガスが溜まったら、棒を押すのは止めストップ。
【エアコンを動かす前に、配管通路を開放する】

下の帰り側配管も、六角ネジを反時計方向いっぱいまで回し開放する。  上の送り側配管通路は、前の作業で既に開放されている。

これで、室外機と室内機を循環する配管ルートが全て開放され、10気圧で室外機内部に閉じ込められている冷媒ガスが、室外機→室内機→室外機と循環する状態となる。

最後、室内機を動作させ異常が無ければ取付作業は終了。   各ポートをカバーする、袋ナットを、3か所に忘れずに取り付ける。








エアコン工事用便利ツール

   

【】

渡り線を軽く。  コーテープ。



【ガス漏れ防止材】

ガス漏れ防止材(冷凍機油)。

ネジ部には付けないように。  規定トルクがかからなくなる可能性がある。

【】










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