【あいいわい】
共通語 《名》慶事のかちあい
用例 あすことはあいいわいになー けん、お祝いせでも え の。
用例訳 あそこ(の家)とは慶事のかちあいになる から、お祝いをしなくても いい ね。
解説 お祝い事が同時期で同等の場合にはお互いにお祝いのやりとりをしない風習がある。祝いの勝負にならないための知恵。
採取者 金沢[松江]/【さしあい】慶弔事とも 金本[松江]
【あとざらえ】
共通語 《名》復習、おさらい
用例訳 遊んでばかりー。復習でもしなさいね。
採取者 金沢[松江]
【あやかす】
共通語 《動》膿を出す
用例訳 これは 化膿し ている よ。早く膿を出さないと。
採取者 金沢[松江]
【あえる】
共通語 《動》(膿などが)流れ出る
用例 あやかい ちゃーと楽んなー だども、なかなかあえで のー。
用例訳 膿を出してやると楽になる けれども、なかなか流れでなくて ね。
採取者 KEN[八雲]
(記録者:奥野)
【あけはたける】
共通語 開け放す
用例 こらこら、ちりはらい かけー ときゃ、窓あけはたけてすー もんだわの。
用例訳 こらこら、はたきをかける ときには、窓を開け放してする ものだよ。
採取者 金沢[松江]
(記録者:奥野)
【あせかく】
共通語 (食物の表面が汗ばみ)腐りかける
用例訳 このタケノコ(の煮つけ)腐りかけてるよ。捨ててしまえよ。
採取者 金沢[松江]
【あてばん】
共通語 (本人には内緒で事前に相談しておいた)後任
用例訳 あいつを会長の後任にどうだい。
採取者 金沢[松江]
【あんべやまいき】
共通語 死ぬこと、火葬場行き
用例訳 あの人もとうとう火葬場行きになられたよ。
解説 松江の「あんべ山」に火葬場がありました。
採取者 金沢[松江]
(記録者:奥野)
【あめうれ】
共通語 雨が降って熟れること
用例 明日は雨がふー さなが。えちじくとっちょか にゃ、あめうれんなってしまー が。
用例訳 明日は雨が降る みたいだね。イチジクを採っておか ないと、雨が降って熟れることになってしまう よ。
参考 【かれうれ】
採取者 金沢[松江]
(記録者:奥野)
【あんがつかん】
共通語 いい案が浮かばない
用例訳 まさか、考えようと思っても、いい案が浮かばないよ。
採取者 岡田よ[斐川]
(記録者:奥野)
【あおんだまかえす】
共通語 仰向けになってひっくりかえる、転ぶ
用例訳 一日中あおのけになってひっくり返っている。
採取者 金本[東出雲]/【あおんだまうつ】金沢[松江]
(記録者:奥野)
【あんばいぐるし】
共通語 都合が悪い、心苦しい
用例 あんばいぐるしとこ だら ども、はやことやってごい た。
用例訳 都合が悪いところ だろう けれども、早くやってくれ よ。
採取者 金沢[松江]
【あんやー】
共通語 だぶだぶ
用例訳 この着物は、だぶだぶしている。
採取者 金本[東出雲]/【あんだー】金本[東出雲]
【あんだあんだ】
共通語 (紐が)緩んでいる様
用例訳 縄が緩んでいるが、荷物は大丈夫 かい。
採取者 奥野[平田]/【あんやあんや】奥野[平田]/【あんじゃあんじゃ】遠藤[大東]/【あんごあんご】成相[平田]
【あつし】
共通語 (大阪地方産の)木綿地の厚手の仕事着(冬用)
用例訳 もう、寒くなったから木綿地の厚手の仕事着にする かい。
採取者 金沢[松江]
【あめちゃん】
共通語 (荷を綱で締めるときに本綱に輪っこを作り端を通して)よく締まるようにする縛り方
用例 荷積んだときゃあめちゃんこっさえ ちょくと、荷が えごく たんび ね綱が締まっておちで え がの。
用例訳 荷を積んだときにはよく締まるようにする縛り方を作って おくと、荷が 動く たびに綱が締まって落ちなくて いい よ。
採取者 金本[東出雲]/【あめさん】目黒[木次]
(記録者:奥野)
【あさましごと】
共通語 (朝起きてから)朝食前にする仕事
用例訳 朝食前にする仕事に、庭の草取りをしておいたから ね。
採取者 金沢[松江]
(記録者:奥野)
【あんさん】
共通語 お兄さん、、若い男、(兄さん)
用例訳 お兄さんの言う ことは よく聞くのだ よ。
採取者 奥野[平田]
【あんき】
共通語 安心、気楽、(安気)
用例 あんきなもんだの。会社が潰れかけちょー てーに、ゴルフかや。
用例訳 気楽なものだね。会社が潰れかけている というのに、ゴルフかい。
採取者 金沢[松江]
【あだくれる】
共通語 暴れる、騒ぐこと
用例 こなはなんがえけん だい、たんび ねあだくれーけん の。
用例訳 彼は何がいけない のか、時々暴れるから ねー。
参考 【あくだれる】とほぼ同じ意味
採取者 金本[東出雲]/KEN[八雲]/【あだれる】児玉[横田]
(記録者:奥野)
【あらし(がでた)】
共通語 風
用例訳 風がでてよくなったねー。
参考
真夏の夜、冷たい風が吹くことを「あらしがでた」と言います/金本[東出雲]
川風の場合に「かわあらし」を使います/KEN[八雲]
こなし(稲こぎ)をするときなどに使います。「ええ、あらしがでた、けん、こなし、さこい」/目黒[木次]
採取者 金本[東出雲]/目黒[木次]
(記録者:奥野)
【あいそのかわ】
共通語 ご愛想、退屈しのぎ、ちょっとした気配り
用例 つまらん もん だども、あいそのかわね なと してごし なはい。
用例訳 つまらない もの ですが、退屈しのぎ に でも してくだ さい。
採取者 KEN[八雲]
(記録者:奥野)
【あおしっぱ】
共通語 なまうれ
用例訳 あの柿は、まだなまうれだから、食べられない よ。
採取者 KEN[八雲]/【あおしっぽ】金本[東出雲]
(記録者:奥野)
【あぎ】
共通語 あご、歯茎、あごの関節
用例訳 歯茎が腫れて、痛くて いけない よ。
採取者 KEN[八雲]/【あぎと】高橋[平田]
(記録者:奥野)
【あくめ】
共通語 欠点、悪いところ
用例 か、仕事着のシャツだども、おえからジャンバーなときちょき ゃ
あくめがわからん けん の。
用例訳 これは、仕事着のシャツだけれども、上からジャンバーでも着ておけ ば欠点が判らない から ね。
採取者 KEN[八雲]
(記録者:奥野)