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戦後の日本経済の推移

 戦後の日本経済は、戦争によって多くの産業インフラを焼失し、ほぼゼロからのスタートとなりました。   政府はそれまで日本の主要な輸出品だった繊維製品から、 重工業への産業基盤転換を図りますが、戦後の極端な資金不足からすべての重工業を一律に成長させることは不可能と考え、傾斜生産方式を提唱します。

 まずは石炭の生産量を増大させ、その石炭を使って鉄鋼の生産を強化し、他の産業の発展につなげるという、石炭と鉄鋼の生産に資源を重点配分する段階的な産業政策をとったわけです。

 その後、時代の変化に合わせて、日本の輸出品目の割合はめまぐるしく変化していきます。 1950年代には輸出の割合は繊維が急低下し、鉄鋼が全輸出の15%を占めるまで成長。    電気製品と船舶の輸出も増加します。  1960年代には自動車や各種機械の輸出が大幅に増えていきます。

 そして1970年代の後半からは自動車の比率がさらに上昇し、1980年代に入ると日本メーカーが半導体市場を席巻。 一気に半導体の輸出が増加します。     日本メーカーは大量生産による価格破壊を自ら仕掛け、先行メーカーを駆逐していったのです。

 この当時、半導体ビジネスは「産業のコメ」などといわれ、日本経済の牽引役でした。  1980年代にはDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)分野で日本メーカーが世界市場を席巻。    これに米国が強い警戒感を示し、日米半導体協定の締結を要求するという事態にまで発展します。

 しかし、1990年代以降、日本の半導体メーカーは韓国勢や台湾勢との価格勝負に巻き込まれ、徐々に半導体市場での地位を失っていきます。    1999年にはNECと日立製作所の部門を統合したエルピーダメモリが発足しましたが、経営不振で2012年に経営破綻。  事業は米マイクロン・テクノロジーに売却されます。

 2010年には日立製作所と三菱電機の半導体部門、さらにNECエレクトロニクスを統合し、ルネサスエレクトロニクスが誕生。  しかし、政府の全面支援も及ばず業績は安定せず、 2019年1〜9月期決算では営業赤字に転落します。

 2012年4月には日立製作所、東芝、ソニーの中小型液晶パネル事業を統合してジャパンディスプレイが発足しますが、発足から2年でスピード上場したものの、 その後連続して赤字を計上し続け、1000億円以上の債務超過となり、政府もサジを投げます。

 結局、日本メーカーは大量生産による価格破壊を自ら仕掛け、先行メーカーを駆逐したわけですが、この戦略は後発の新興国に模倣され、 1990年代以降は韓国メーカーと台湾メーカーが驚異的な低価格で市場に参入し、日本メーカーはあっという間に駆逐されてしまったわけです。

 日本メーカーの衰退については諸説ありますが、ひとつには世界市場を席巻したことで日本企業は傲慢になってしまい、変化の時代に対応したビジネスモデルへの転換を行わず、 結果として韓国や台湾、中国と価格勝負する羽目になって破れていった、というのが実状です。

 特に日本企業はハードからソフトへという断絶的なイノベーションに対応する努力が著しく欠けているのは事実で、昔から物は重視するがソフトのような知的財産には無頓着という体質があります。    まだまだモノ作りには優れた国民ですが、今後はソフト部分のウェートがますます重要視される時代が到来します。  これに対応する体制の強化が急務です。(2020.1.5)


  

まだまだ強いぞ、日本の製造業

 技術大国と言われた日本も、韓国や中国メーカーの台頭で「日本の製造業は衰退した」などと言われてきました。 この背景にはスマートフォンや家電の分野で、 日本メーカーの話題をあまり目にしなくなったことと関係があるのかもしれません。  しかし、まだまだ日本の製造業の実力は侮れないものがあります。  中国メディアの今日頭条は、 日本の製造業が強いと言える6つの理由を紹介しています。

 まず1つ目は半導体材料です。  最近は韓国への輸出管理強化で知られるようになりましたが、日本製半導体材料は中国や台湾でも生産できるものの「品質では遠く日本に及ばない」のが現状であり、 韓国の半導体産業は「日本に依存」しています。  今後韓国は脱日本を試みるようですが実現は難しいとされています。

 2つ目はカメラやバイク、さらにはCMOSイメージセンサなど、高い競争力を持つ「得意分野製品」を多く抱えている点です。  複写機・複合機分野も日本勢が世界シェアを独占しており、 リコー、キヤノン、富士ゼロックス、コニカミノルタ、京セラが世界の5強です。

 3つ目は、「スマホから日本製品の部品を排除したら生産できない」とまで言われる、高品質ハイテク部品の供給サプライヤーであるという点。   「スマートフォンの部品」には日本製品が数多く採用されており、日本を排除したら高機能スマホは作れません。

 4つ目は、「最新鋭旅客機」にも多く日本製品が使われていること。   例えばボーイング787には日本企業の「炭素繊維強化プラスチック」が使われており、 主翼や胴体構造といった主要部分も含め、機体部分の35%を日本製品が占めるとされます。  ここには富士重工業、川崎重工業、三菱重工業の3社が担当しているそうです。

 5つ目には、「工業ロボット」の強さ。  ファナック、安川電機、ABB(スイス)、KUKA(クーカ・ドイツ)の4つを「産業用ロボットメーカー4強」と総称していますが、 そのうち2社は日本企業というところがそれを物語っています。 世界的な重電メーカーであるABBの売上高、3兆7700億円(2017年)は他を引き離していますが、 2位のファナック7300億円は、3、4位を大きく上回っています。   さらに川崎重工業も、「4位のクーカに肉薄し、その座をうかがうポジション」を目指しています。

 6つ目には、「宇宙開発」をあげています。  はやぶさ2号が小惑星「リュウグウ」のクレーターから岩石標本を採取するための着陸に成功したことは、 世界初の快挙であり記憶に新しいところです。  小惑星着陸探査という分野は、月に着陸するより難しいとされ、日本以外はどこも実現も計画もありません。    中国が月の裏側に着陸したと大騒ぎしていますが、日本は予算の関係でやらないだけなのです。

 こうしてみると、日本の製造業は衰退どころか、自らの専門分野を突き詰め、見えないところで技術を磨き、ますます他国の追随を許さない高みを目指しているわけです。(2019.10.9)


グローバル化だ市場開放だという甘言に嵌るな

 「世界3大投資家」の一人とされるジム・ロジャーズ氏は、『....国境を開き、経済を開放し、外国の物資を入れなければならない。 モノが安くなることは、日本にとって良いことだ。    東京で50ドルするメロンでも、シンガポールでは3ドルで買える。  国境を開けば、日本人は好きなだけメロンが食べられるようになる。』、としています。

 メロンを安く食べるため、外国への門戸をもっと開け、というわけです。  さらに少子化が進む日本は21世紀の終わりを待たずして、人口が半分になるのは明らかだから、 足りない労働力を補うには、移民を受け入れるしかない、としています。

 しかし、国際化などと称し、やれグローバル化だ市場開放だ、働き方改革などと踊らされ、金儲け至上主義が幅を利かした結果、日本はどうなったでしょうか。    昔は正社員で採用されるのが当たり前で、皆中流意識を持てていた日本は、正社員より簡単に解雇できるパートやアルバイトという非正規社員ばかりになり、 コツコツモノづくりでマジメに働く人たちは報われず、あぶくゼニ銭を稼ぐ虚業が幅を利かし、勝ち組と負け組みとにはっきり明暗が分かれ、貧困化と社会各差がますます拡大しています。

 弱肉強食の経済理論を振りかざし、『....国境を開き、経済を開放せよ』、と囃し立てる金儲け第一主義のハゲタカの言うがまま外国と競合する事態となれば、 価格や効率だけで選ばれるモノだけが生き残り、食糧自給システムは破壊され、手間がかかってもいい物を作る日本の物作り文化は早晩失われます。

 他人のカネを利用し莫大なアブク銭を稼ぐ虚業家の話をまともに受け、無秩序に市場解放でもしようものなら、 古来から実業でマジメに物作りに努力を重ねてきた日本らしい洗練された文化・慣習はいずれ消えていくでしょう。    皆が正社員として働けていた古きよき時代はとっくに遠い過去のものとなりつつありますが、 日本はいずれ外国のようにスラム街が誕生するような殺伐とした国になっていくのでしょうか。(2020.4.10)


 

2025年までに「世界一の半導体」を国産化する

 かつて技術大国だった日本は、1990年代以降、経済停滞が30年以上にわたって続いてきましたが、ようやく、自動車に次ぐ産業の柱候補が明確にありつつあります。   1990年代以降はかろうじてハイブリッド自動車を生み出した自動車産業が日本経済を支えたわけですが、現在、 半導体関連の大型プロジェクトが続々動き出しつつあり、その投資額を総計すると、10兆円近い投資金額になるというのです。

 北海道、宮城、熊本など各地で半導体関連の大型プロジェクトが走り出しており、北海道千歳市では次世代の回路線幅2ナノメートルのチップ生産を目指すラピダスが工場建設に着手しました。     トヨタ自動車やソニー、NTTなど国内大手8社が出資し、総額は5兆円規模とされます。

 宮城県では台湾の力晶積成電子製造(PSMC)とSBIホールディングスの合弁会社JSMCが、第二仙台北部中核工業団地(宮城県大衡村)に 8000億円以上を投じて半導体工場を2024年後半にも着工予定です。 JSMCの呉社長は「(売上高は)4万枚の生産時には1500億〜2000億円ほどになるだろう」と述べています。

 熊本県、長崎県でもソニーがCMOSイメージセンサ(画像処理半導体の一つ)の生産能力拡張を進める予定で、 熊本での工場建設は8000億円程度に達するとの見方もあります。 さらに三菱電機も1000億円程度を投じてパワー半導体の工場を建設する予定とされます。  三重県では キオクシア(旧東芝メモリ)と米ウエスタンデジタルが、メモリ半導体の生産能力強化に1兆円を投じるといいます。  広島県では、 米マイクロンテクノロジー(マイクロン)が生産能力の強化に取り組むとされ、マイクロンは対日直接投資を最大5000億円程度実施する方針で、これらを単純に足し合わせると、投資金額は10兆円規模に達するといいます。

 今後ますます安全保障、脱炭素、宇宙開発など、ありとあらゆるところで半導体の重要性は高まるとされていますが、時価総額60兆円を超える台湾の半導体メーカーTSMCなどは、 中国の出方によってはチップ供給が停滞する恐れがあり、リスクを分散するため日米欧の補助を活用しながら海外直接投資を強化しようとしています。  半導体産業の裾野は広く、 工場用地としての不動産、電力や水利用のためのインフラ投資など幅広い波及需要も創出されます。   これらによりわが国は自動車に続く成長の牽引役としての産業を育成できる希望が出てきたのです。

 半導体の生産には、製造装置、関連部材以外の企業との連携強化も欠かせませんが、日本には半導体の製造装置、フッ化水素やフォトレジスト(感光性材料)など 超高純度の半導体関連部材企業が集積しており充実したサプライチェーンという大きな潜在能力があります。   実際に工場の生産活動が始まると、わが国の半導体生産能力は一気に高まるはずで、 人材の不足など課題も残るものの、わが国経済は回復に向けた大きなチャンスを迎えつつあるといえます。

 また過去のエルピーダメモリの破綻という失敗を踏まえ、日本政府は企業の国際連携を促進する考えです。  2012年2月、 NEC・日立・三菱電機が共同出資して誕生したエルピーダメモリは世界3位のDRAMメーカーで業績も好調でしたが、パソコン需要の減少やライバルである 韓国企業との競争激化などの要因により破綻します。    日本の製造業では、当時、戦後最大の約4480億円の負債を抱え、会社更生法の適用を申請したわけですが、日本のお家芸とも言える製造業の分野でライバルである韓国企業に敗れたのです。

 理由は様々言われますが、歩留まりや生産性が思うように上がらない中、寄り合い所帯の経営陣は親方日の丸の体制に胡坐をかき危機感は乏しく、半導体を分かっている本当のプロもおらず、 メインバンクだった日本政策投資銀行(政投銀)でさえ、当時米アップルが韓国1社(サムスン電子)体制になることを懸念し日本に、「DRAMは重要なのでエルピーダをサポートしてほしい」とお願いしてくれたにも係わらず、 政投銀は「日本にDRAMは必要ない。 韓国から買える」と言い放ったとされます。

 いまや半導体産業は一企業でどうするかという枠を超えており、国家レベルで日本の半導体産業をどうするか考える時代です。  ラピダスは米IBMが開発した2ナノメートルの設計技術などを用いて次世代半導体の製造を目指す予定で、 さらにベルギーの半導体研究機関“imec(アイメック)”とも連携するとされます。  極端紫外線を用いた露光装置を世界で唯一製造できるオランダのASMLも、北海道に新しい拠点を設ける予定です。

 今後の課題として化石燃料に依存する電力供給の脆弱性や人材の不足が上げられますが、官民の総力を挙げて“ヒト、モノ、カネ”の側面から半導体産業を育成できるか否かが重要なターニングポイントとなります。     わが国が関連する分野で投資や教育制度を強化して課題を解消し、半導体産業を育成できれば潜在成長率上昇の可能性は高まります。   かつて日本メーカーが50%以上の市場シェアを誇っていた半導体は今は20%以下です。   日本経済の再興が半導体アイランドとして結実する展開を期待したいものです。(2023.11.27 PRESIDENT (真壁昭夫) 引用)


長続きしない「中国商法」

 ベトナムにおいては日本のバイクメーカーメーカーが9割以上のシェアを占めていましたが、後発で進出した中国メーカーは、 価格攻勢でわずか3年という短期間で8割以上のシェアをもぎとったとされます。

 しかし、それも長く続かず、再び日本ブランドがシェアを回復させたました。  中国のバイクシェアが80%から5%になったといいますからかなり極端な下がり方ですが、 なぜ中国のバイクメーカーの成功は一時的だったのか、それには3つの理由が挙げられています。

 その1つは中国ブランド同士の「価格競争」。  これによって値段がどんどん下がっていき、利益が減ってしまったことというわけです。  2つ目の理由は、 価格競争ゆえに「質」を下げてコスト削減しなければならず、2、3年で壊れてしまう低品質になってしまったこと。

 日本のバイクは十数年乗っても故障がほとんどありませんが、いくら安くてもすぐに壊れてしまうバイクでは「安物買いの銭失い」であり、 中国製バイクにうんざりしたベトナムユーザーが日本製バイクに戻っていったのは自然な流れだったのです。

 3つ目の理由は中国のバイクメーカーはアフターサービスを重視しなかったこと。  「アフターサービス」の重要性が分かっていなかったため、顧客を失うことになったというわけです。

 長い目で見て消費者に支持される製品を作るのが製造業の成功の秘訣といわれますが、中国製というと、とにかく安い、または早く作れる、というのが売りであり、品質は二の次というのイメージです。    逆に言えば、今後もし中国製が品質重視の方向へシフトしていけば正に鬼に金棒となるわけで、そうなれば世界は中国製品に支配される時代がくるのかも。(2020.3.26  Searchina 引用)


いずれ消滅する?地方銀行

 2018年4月、金融庁は「地域金融の課題と競争のあり方」というレポートを発表します。  そのなかの「各都道府県に地銀がどのくらい必要か」を示した、 「各都道府県における地域銀行の本業での競争可能性」という項目には、20県以上で「1行単独でも不採算」、10道府県以上で「1行単独ならば存続可能」という結果が載せられています。

 ネットバンキングの普及により口座開設も送金もすべてパソコンで出来る今、わざわざ窓口に来るのはネットを使えない高齢者がほとんどといわれます。   さらに近年は楽天やLINEなどが金融業に新規参入していますから、地銀にとっては多くの困難に直面しているわけです。

 人口減少で預金口座数も融資先も減っていき、年金の減額で投資信託や保険を買ってくれる高齢者もいなくなる、というどう考えても悲惨な未来しか待っていない地銀に見切りをつけて、 去っていく人もかなり多いといいます。   どうやら『銀行は潰れない』という神話が過去のものとなる時代は、もうすぐそこまで迫ってきているようです。(2019.7.24)


  

ここが変だよ....日本の法人税

 日本の法人税制では、欠損金が生じた場合は翌年度以降、10年間にわたってこの損失を繰り越せて、それを所得から差し引くことで税負担を軽減できます。    この制度を悪用(?)しているのがソフトバンクグループです。

 ソフトバンクは2016年9月に英アーム・ホールディングス株を約3兆3000億円で買収しますが、アーム株の一部をソフトバンク・ビジョン・ファンドに現物出資した際、 取得価格と時価評価額の差にあたる約1兆4000億円を欠損金として計上しています。

 そのため、ソフトバンクは2018年3月期の連結純利益(国際会計基準)は1兆円超だったにもかかわらず、国内では法人税を支払っていません。 完全な節税スキームなわけです。

 その一方でソフトバンクの役員たちには巨額の報酬が支払われています。 東京商工リサーチによると、2018年度決算の役員報酬額では1位から4位までを、 ソフトバンクグループの役員が独占しているといいます。

 高額報酬が取りざたされ裁判沙汰になった日産自動車のカルロス・ゴーン会長報酬は28億だったともいわれますが、 ソフトバンクトップの外国人副会長は32億6600万円、COOが18億200万円(2位)、日本人取締役が12億3000万円(3位)と続き、ベスト10で見てもソフトバンクだけで6人がランクインしています。

 消費税増税などせずとも、このような不公平な法人税制度の改革、マイナンバー制度の活用による税収アップ、国民平均所得を大幅に上回る公務員報酬の見直し等で、 十分社会保障費の増大に対応できるのではないでしょうか。(2019.7.4)


人事ではない企業の倒産.....異変に気付くコツ

 東京商工リサーチの調べによると、2018年の負債総額1000万円以上の企業の倒産件数は8235件とされます。  この数字はリーマンショックに揺れた2009年に比べると、半数近くに減っているとはいえ、 サラリーマンなら倒産は決して他人事ではありません。

 いつ自分も会社の倒産に巻き込まれるか分かりませんが、自分の人生において会社の倒産に巻き込まれるのは誰もが勘弁してほしいと思うところではあります。

 企業の倒産は個人の力ではなかなか止められませんが、船が沈没する前に逃げ出すことは出来ます。 社員だからといって倒産する会社と運命を共にするまでの義理はありません。   突然職を失い慌てて仕事を探す、というのでは経済的に大変ですし精神的にもキツいでしょう。 会社の危機をいち早く察知することで、事前の準備も可能となります。

 倒産の兆候は社内の普段の雰囲気の変化である程度分かると言います。 社内の細かな部分に目を光らせ、異変にいち早く気づくことが大事になります。

 かろうじて倒産前に転職していたある男性の経験だと、「....まず以前は毎日会社に来ていた社長がたまにしか姿を見せなくなったことですね。  あと、リース品の複合機がショボくなったり、 社員が自由に使えるエスプレッソマシンも知らないうちに撤去されていました。  ほかにも全額会社負担だった忘年会が2000円ずつ徴収するようにもなりましたね。    倒産後に元経理の友人に会ったら、『上から徹底的に出費を抑えろとの指示されていた』と話していました。 それで会社がヤバいと察して辞めた人もいたようですが、 私はおかしいと思いつつも友人の一言がなかったら残っていたでしょうね」」、という状況だったといいます。

 「.....最後まで残っていた社員は、ほとんどが給料未払いの状態だったらしく、国の未払賃金立替払制度を利用したみたいです。 ただ、この制度で補償してくれるのは給料の8割までで全額じゃない。  それに手続きには書類をいろいろと用意しなければならず面倒ですし、そこから審査を経てお金が振り込まれるまでには時間もかかります。」

 その後この男性は勤務先の決算報告書以外の、数字には見えない部分をよく観察するようになったといいます。   「....一部の手当が増額したり、福利厚生も比較的充実しているので今のところは問題ないと思いますが油断はできません。  いち早く危機を察知できれば転職の準備をすることができますし、結果として自分の身を守ることにもなりますから」。(2019.6.12 msnニュース 引用)

 

「リープフロッグ(カエル跳び)現象」

 社会インフラや社会サービスの整備が進んでいない新興国で、急激に先進国の最新の技術やサービス等を導入したため、 先進国のそれまでの段階的な歩みを飛び越えて一気に普及することを意味する、「リープフロッグ(カエル跳び)現象」という言葉があります。

 中国においても急速なキャッシュレス化を表現する言葉としてよく使われています。  国が大きく成長する上で様々なコストをカットでき、サービスの利便性を一気に高めるという利点がある反面、 社会の動きがあまりにも大きく変わってしまうため、それに伴うリテラシー(情報や知識の活用能力)の形成が置き去りにされてしまうというマイナス面も指摘されます。

 キャッシュレス化は、脱税やマネーロンダリング(資金洗浄)などの防止に役に立ち、新興国ではその効果も大きいわけですが、 手元のスマートフォンで高額商品のクレジット払いやレンディング(融資仲介サービス)を手軽にかつ即利用できる社会が急激に拡散していった結果、 特に若年層において気づかないうちに多額の債務を抱えてしまう事態が起きています。

 しかも、返済などの一切の履歴が信用評価システムと連動し信用偏差値に反映されるようになれば、就職、結婚、子女の入学、 住む場所など様々なライフイベントに決定的な影響を与えてしまう可能性さえ危惧されはじめています。

 従来までは店舗の現金受け取りお断りを禁止するなどキャッシュレス化を積極的に推進してきた中国ですが、キャッシュレス化が一気に進んだ結果、社会に大きな歪(ひずみ)が露呈するようになった今、 行過ぎたキャッシュレス化を緩和する動きも出始めています。(2019.4.24)


行き先不明のバスには乗るな

 日本も2019年初頭からテレビなどで「ペイペイ」や「LINEペイ」などといったキャッシュレス決済を促す宣伝が猛烈な勢いで繰り広げられるようになり、それをやらないと時代遅れ、 といった雰囲気が日本中に醸成されるようになります。

 しかし、便利さや成功例ばかりに目を向けず、「キャッシュレス先進国」中国でなにが起きているのか、それによってどのような歪が発生するのか、 後を追う日本は中国社会が示唆する現実をよく把握する必要があります。

 1940年、日本は『バスに乗り遅れるな』という掛け声に煽られ、日独伊三国同盟へ参加。  その結果、駆け乗ったバスは対米戦争へと突っ走り、 日本国民は敗戦という終点まで、塗炭の苦しみを散々味わされました。

 1990年代初頭のバブル経済崩壊以降には、それまで深夜帯に限られていた消費者金融のテレビコマーシャルがゴールデンタイムなどの時間帯でも解禁「1995年(平成7年)」されたことや、 バブル崩壊によって経済的に苦しい消費者家庭が増加したことにより、消費者金融が急成長した時代がありました。

 アコムやレイクといったサラ金業者(消費者金融)が、日本中の街中至る所に自動契約機「1993年(平成5年)以降」を設置。   借りすぎによる自己破産者の急増や自殺者が相次いだ結果、消費者金融問題が大きく社会問題化したことがありました。

 消費者金融の元締めだったサラ金業者たちは一時鳴りを潜めていましたが、規制緩和でもあったのか2018年前後から再び蠢き始めました。    いまや都市銀行と提携し、またまたテレビのゴールデンタイムで大々的に宣伝をし始めるまでになっています。

 アノ当時、「一流企業」は「消費者金融の前後にわが社のCMを流すな。 イメージが悪くなる。」などとゴーマン要求していたそうですが、時代遅れビジネスとまで言われ始めた都市銀行とっては、 もはや背に腹は変えられない、というわけです。  時代は変わるという現実を見せ付けています。

 日本はキャッシュレスの利用率は現在20%ほどとそれほど高くはありません。 しかし日本政府はそれを2015年までに40%まで高め、将来8割にしようと目論んでいます。    日本もキャッシュレス化の波と、銀行を巻き込んだ金貸し屋たちの台頭によって、再び借金天国の悪夢が再現されようとしています。

 キャッシュレス決済を利用すると、『気付かずに使ってしまった』、『使った感覚がない』となり、支出が増えていくのは避けられません。   日本で非現金決済が広がらない理由として、「現金決済でも十分に便利で、安全だから」、ということがよく言われます。    中国などと違い偽札の心配などせずに安心して現金が使える社会が構築されているわけです。

 それ以外にも、「現金であれば使いすぎを防止できる」、「高齢化社会であるため現金しか使用できない人が多い」、「超低金利であるため銀行に預金しない」、 などという事情が、キャッシュレス化がなかなか進まない壁となっているといわれます。

 ちなみに、海外のキャッシュレス化は、アメリカは現在45%ほど、中国でも60%、韓国に至っては90%もあるといいます。  キャッシュレス化が進んだ国ほどGDPに対する家計の負債割合が高いとされます。

 ただし、キャッシュレス化を推進しようとする相手がどんな理屈を持ち出そうと、最後に得するのは業者とカネの流れをガラス張りにして税収アップを目論む政府だけ、 というカラクリになっていることを忘れてはイケマセン。

 現金なら有事が勃発しようが停電に見舞われようが無敵です。  金貸し連中の甘言に踊らされること無く、地道に財布の中の現金でやり繰りするのがベストなのです。(2019.4.24)


経営不振に喘ぐオーディオ機器メーカー

 パイオニアが香港系ファンドの全額出資子会社となり、上場を廃止することが決まった。オーディオ不況といわれて久しいが、やはりあのパイオニアが香港系企業の手に渡り、 非上場会社としてやり直さなければならなくなったということには感慨を禁じえない。

パイオニアはホームAVを手放して香港系ファンドの傘下に入り資金を確保、今後は自動運転をにらんだ自動車市場に活路を求める方向である。 一方、そのパイオニアからホームAV事業を買収したオンキヨーも、やはり経営状態は厳しい。

オーディオ機器メーカーが厳しい状況にあるのは、娯楽の裾野が広がったこともあるが、スマートフォン(スマホ)などで手軽に音楽が楽しめる時代になったことも大きい。 今回はパイオニアの身売りを機に、パイオニアからホームAV事業を買収したオンキヨーの現状とこの先について考察してみたい。

オンキヨーが今、力を入れて取り組んでいるのは、インド事業の強化と、車載用やテレビ用などのOEM生産の拡大である。(2018.12.20)


あの話、どうなった?

   

こんな話題 その後どうなった
消費税増税による景気への悪影響は少ない 2014.4に消費税が8%に増税されましたが、案の定4半期GDPは大きく落ち込みました。
たしか、増税前のヒアリングで大多数のエコノミスト達は、『消費税増税しても増税による景気への悪影響は少ない』、と語っていませんでした?

1997年、当時の橋本竜太郎首相は、せっかく上向きつつある景気が、増税すれば悪化していく、という良識ある識者の意見を無視し、消費税を3%から5%に増税しました。
消費税の税収は4兆円ほど増加したそうですが、法人税と所得税合わせて6兆円以上も国の税収が減り、かえって財政悪化を招いてしまいます。
この政策失敗によるその後の消費低迷で、景気は大打撃を受け以後本格的なデフレに突入していきます。

日本は2015中にも消費税10%を目指そうとしましたが、景気後退と安部首相の賢明な判断で増税が一時見送られます。

巷にあふれる「国家破綻論」と反論 2014.9月末時点の国債、借入金、政府短期証券の残高を合計した「国の借金」は、1,038兆9150億円となり過去最大を更新中だそうです。
世間ではズッと前から、『日本の国債残高は世界最高で、もう買い支えるには限界。   いずれ国債を買う人がいなくなり、日本は破産する』、といわれ続けています。

テレビでも人気のSキャスターなども自著で、『.....ある日、この国は破産します』、と危機を煽ってくれています。
カリスマディラーといわれるF氏も、『株・債権・円のトリプル安が襲い日本破綻....』とさらに落ち込ませてくれます。

しかし一方で、『日本は絶対に国家破綻しない』、という力強い意見を吐くヒトも大勢います。
いずれにしろ、『国家破綻するから増税を....』 という安易なミスリードを許さないような見識を持つことが、マスコミにも国民一人ひとりにも必要とされる時代になったようです。 





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