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吹上高原キャンプ場

 先日20数年振りに、宮城県大崎市鳴子温泉鬼首にある吹上高原キャンプ場で久しぶりの"家族キャンプ"を楽しんできました。

吹上高原キャンプ場へのアクセスは、東北自動車道古川ICから国道47号を秋田方面に進み、鳴子大橋交差点を右折し国道108号、県道171号を経由するルートで、 古川ICから約40kmほどでさわやかな高原の空気につつまれた吹上高原キャンプ場に到着します。

吹上高原キャンプ場まではズッと見通しの良い舗装された道路で、山道で対向車とすれ違うのに苦労するような細い道もありません。

キャンプ場と一口に言っても、海の近く、山の中、湖のそば、などロケーションに拘る人もいれば、小さい子供と一緒なので管理が行き届き設備の充実しているところがいい、 あまり人の手が加えられていない自然美あふれるワイルド系がいい、などなどそれぞれ求めるものも違います。

オッサンがキャンプ場に求めるものは........

 つまり、都会の日常生活とは別世界の、自然豊かな環境を満喫しつつ、炊事やゴミ処理などの生活部分は便利さを求める、 というほぼ実現不可能な、なんともズーズーしい環境を要求しているわけです。

『そんなキャンプ場あるわけネエだろう....』とつぶやかれたそこのオトウサン、実はあるんです........ そんなウソみたいな超おすすめのキャンプ場が宮城県鳴子(なるこ)に。

 ちなみに、吹上高原キャンプ場へ向かう途中にある温泉郷の地名、『鳴子』という名前には、かの源義経(みなもと・よしつね)が関係しているとされます。     兄・頼朝から追われ、平泉に向けて旅していた義経一行でしたが、今の山形県最上地方の亀割山付近で、義経の奥方・静御前(しずかごぜん)が産気づきました。

 弁慶は産湯を探しに谷を下り、川辺のフツフツ音のする岩を薙刀、『蝉丸(せみまる)』で砕きます。  すると中からこんこんと温泉が湧き出ているのを見つけ無事赤ん坊が誕生したといいます。

 これが現在山形新庄の奥座敷、『瀬見(せみ)温泉』という名前の由来とされています。  このときに生まれた子、『亀若丸』は、敵に負われている気配を察してか、 生まれてから一度も泣かなかったそうです。

 それが、いよいよ平泉が近くなってきたころ、『亀若丸』はようやく安心したのか、初めて大きな産声をあげたので、 その地を『鳴子(なるこ)』と呼ばれるようになった、という言い伝えが残っているそうです。

 地図上では、山形県の瀬見温泉地域から、宮城県の鳴子温泉までおおよそ40キロ前後ですので、『亀若丸』がガマンして泣かなかった、という話はかなりリアルな話かもしれませんね。

吹上高原キャンプ場は超おすすめキャンプ場

 キャンプ場の周りをグルリと環状に囲んでいる進入コースを右回りで進んでいくとキャンプ場入口の看板が見えてきます。

キャンプ場のすぐ傍には「渓流釣り」が出来る江合川(荒雄川)が流れ、近くの総合レジャー施設「リゾートパークオニコウベ」は 釣堀やアトラクション施設も充実しており、一泊程度のキャンプでは遊びきれない一大レジャースポットになっています。

夏休みなど利用したお子さん連れのキャンプ旅行も、大自然の中にただテントを張って泊まるだけ(モチロン、これだけでも十分楽しいのですが.....)、 ではない、長期滞在しても退屈させない施設が盛りだくさんに用意されていますから、吹上高原キャンプ場は家族連れにもおすすめキャンプ場だと思います。

しかもキャンプ道具一式がレンタルできるので、手ぶらで様子を見に行き急遽その夜キャンプする、というお手軽キャンプも実現できてしまいます。

天然温泉が隣接していますから、キャンプと温泉が同時に楽しめるというゴキゲンな立地で、夏場や家族での長期滞在でもユッタリと楽しめるキャンプ場になっています。


地発泡酒工場

 上高原キャンプ場には天然温泉施設「すぱ鬼首の湯」と、地発泡酒工場「鳴子の風」が隣接しています。

キャンプ場入口に建っているセンターハウス・「レストラン鳴子の風」では、地元の素材と上質な水をふんだんに使った、 珍しいオリジナル発泡酒を造っています。

併設のレストランでは手作りソーセージも食べられますから、キャンプ泊ならオリジナル発泡酒とともに手作り出来たての味をタップリ堪能できます。

【利用時間】




ここでは鬼首の特産物を使った、地元の素材で作る珍しいオリジナル地発泡酒、『鳴子の風』を製造、販売しています。

種類はブルーベリー、古代米、ささにしき、高原ラガー、あけび(季節限定)、 山ぶどう(季節限定)の6種類。
どれもフルーティーな味わいで栄養価も高い発泡酒です。




雄大な大自然に囲まれた高原のキャンプ場

 吹上高原キャンプ場の特徴は、なんといっても平坦なグリーンの絨毯が視界いっぱいに広がる開放的な空間と、雄大な山々に囲まれた素晴らしいロケーションの中にあること。

サイトは手入れの行き届いた全面芝生で起伏もほとんどなく、緑の芝生と木立に囲まれたエリアがバランスよく配置されており、 オッサン的にはキャンプ場としてナカナカすばらしい環境ではないかと思っています。

芝生が林の向こうまでズ〜ッと広がり、テント400張り以上(もっとか?)は余裕で設営できそうで、満杯になることはほぼ無いのでは、と思えるほどの広大なキャンプ場です。

ただし夏休みなどシーズン中には、広大な草原がテントで埋め尽くされる光景となりますから、いい場所を確保したかったら早めに入営するのがポイントです。

AC電源付のサイト(12区画)やペット同伴可のサイトも用意されていますが、数に限りがあるので繁忙期は早めに予約するのがオススメです。
(電源付サイトは3ヶ月前より予約可)

ちなみに、この吹上高原キャンプ場はスペースに余裕があるためか基本的に電話予約なしで当日直接入場できるようになっています。

目の前一杯に芝生が広がっており、マイカーごと好きな場所に自由に泊まれるオートキャンプ場ですから、 大自然の中でのんびりとしたリゾート気分が満喫できます。

以前シーズンオフに行ったとき、広大なエリアのはるか彼方に点々とテントが見えるだけで我々のテントがポツンとあるだけ、という場面もありました。


すぱ鬼首(おにこうべ)の湯

 キャンプ場入口の隣にはキャンプ場利用以外の人たちも訪れる日帰り天然温泉の源泉掛け流し、「すぱ鬼首の湯」があり、 ウレシイことにキャンプ場利用者は割引があります。

中は開放的な露天風呂もあり、一般の方も利用する温泉なのでシャンプー・ボディーシャンプーも常備されているのがウレシイところです。

【利用時間は時期により変動】
問い合わせ先....0229-86-2493



   

大人 子供(〜小学生)
1回 520円 260円
1日入浴券 900円 450円

ちなみに、「鬼首(おにこうべ)」 という地名は1,200年前、東征した坂上田村麻呂に成敗されたこの地の土豪 「大武丸 (大竹丸とも) 」 が首をはねられた、という伝説から来たものらしく、そのときの大武丸の形相が “鬼のように恐ろしかった”  という風聞がベースになっているといわれています。

吹上高原キャンプ場利用料金


キャンプ場利用料金】.......2014年10月現在   利用期間 4月中旬〜11月中旬(天候により変動)    

車両1台分含む 1人 2人 3人 4人 電源付き
日帰り 500円 900円 1,200円 1,500円 +1,000円
1泊 1,500円 2,000円 2,5000円 3,000円 +1,000円
2泊 2,500円 3,300円 4,200円 5,000円 +2,000円
3泊 3,300円 4,300円 5,400円 6,500円 +3,000円

★......4人を超えて利用する場合  《1人増すごとに1泊料金500円アップ》

   

バイク 1人 2人 電源付き
日帰り 500円 900円 +1,000円
1泊 1,000円 1,500円 +1,000円
2泊 1,700円 2,500円 +2,000円
3泊 2,200円 3,300円 +3,000円



【吹上高原キャンプ場利用時間】


吹上高原キャンプ場レンタル料金

吹上高原キャンプ場ではキャンプ用具がなくても手ぶらでキャンプが楽しめるよう、キャンプ用具のレンタルも行っています。

キャンプに興味があるけど用具を買いそろえるのも.........というキャンプ初心者の方は、一度レンタルした用具で体験キャンプをしてみてはいかがでしょう。

【レンタル料金】(1泊利用時)      

品名 単品・料金
テント 3,00円
タープ(スクリーンハウス) 2,000円
シェラフ (大人用)500円/(子供用)300円
テーブルセット 1,000円(椅子4脚セット)
椅子 (大人用)300円/(子供用)300円
ランタン・ライト 300円(電池別)
プラスチックペグ 160円(4本)
レンタルテント一式 7,000円(テント、タープ、シェラフ、テーブルセット×4人分)




こちらは草原エリアですが、ハンモックも楽しめる木立エリアもあります。

広々とした何もないエリアがいいか、林の中の木々に囲まれたエリアが好きか、はたまたペット連れか、お好みで設営スペースを自由に選べるのもいい点です。

繁忙期でもない限り、隣とかなり離れた距離に自由にテントを張れますから、周囲に気兼ねすることもなく気ままなキャンプ生活を満喫できます。


キャンプエリア周囲には林が広がり、散歩道も設けられていますから自然の中の森林浴散策が楽しめます。

持参した薪が無くなったのでしばらく林の中をさまよったら、ケッコウな量の焚き木が拾えました。




キャンプファイヤ

漆黒の暗闇の中、コールマンのガソリン式ランタンファイヤーグリルが、 リラックスタイムの最高の舞台装置となります。

仕事に追われる日々からいっとき開放され、炎を眺めながらの貴重なリフレッシュタイムを、ビールとともゆったりと味わう至福の時間です。

キャンプ場には右手の受付でチェックインしてから入場します。受付後は24時間出入り自由となります。

後方の建物がセンターハウス・「レストラン鳴子の風」で、地発泡酒を製造・販売しています。

サイト内には、管理棟、炊事棟(4箇所)、水洗トイレ、夜間照明、野外炉、多目的広場などの施設が、あちこちに設置されていますから、不便さはあまり感じないと思います。

施設内にはゴミ集積所も設けられており、長期滞在でもゴミ処理に困ることはありません。

受付でゴミ袋をもらえます。



吹上高原キャンプ場連絡先........
(TEL)0229-86-2493/(FAX)0229-86-2276



紫地獄・地獄谷遊歩道

上高原キャンプ場から徒歩でも行ける周辺近場には、温泉卵が作れる「地獄谷遊歩道」や、 10分間隔くらいで15mも噴出する「鬼首間欠泉」など盛りだくさんのレジャースポットが点在しており観光も楽しめます。

吹上高原キャンプ場を出てすぐ、車で数分のところにあるのが「地獄谷」という、なにやらただならぬ名がつけられた秘境スポット。

ここにはザルに入れた生卵を入れれば、温泉卵が出来上がるという、「紫地獄」という名の、高温の温泉が噴出している場所があります。

吹上高原キャンプ場から徒歩でも10分程度の距離ですが、無料の駐車場がありそこから階段で地獄谷に下りられるようになっています。



緑に囲まれた遊歩道を進むと、あちこちからボコボコという音とともに湯煙(湯気)が立ち上る景色が現れます。
ここは湯量が多いところで周囲のアチコチから通年湯気が立ち込めています。

「紫地獄」という名は、仏教界では"極楽には、湯気のような紫雲がたなびいている"と云われ、ここを地獄谷の極楽に例えたところからつけられたとか。



あたりにもうもうと湯気が立ち込めている一帯が、温泉卵を作れるほどの熱湯が湧き出ている、紫地獄と呼ばれる場所です。
これからザルに入れた生卵を湯ダマリに投入してみます。

看板には木道脇の「卵湯」で生卵を茹でると美味しい温泉卵になる、と書かれていますから本来はこの場所ではなく、 そちらが正統調理場所(?)のようです。

温泉卵だけでなく、昔は洗い米を袋に入れ湧き口に浸しておくと独特の風味があって美味しいご飯が炊けたそうです。



生卵を入れたザルを、熱湯が湧き出ている所に入れてしばし待ちます。
ここには誰が置いたか備え付け(?)のザルがありましたから、生卵だけ持参すれば温泉玉子が作れるようになっています。

ちなみにセンターハウスで温泉卵キット(卵5個と籠)を売ってます(420円)。

温泉卵は「60〜70度のお湯で20〜30分」というのが一般的な所要時間だそうですが、ここは温度が高いのか待つこと10分もせず即席温泉卵が完成しました。



とりあえず中はトロトロのホボ(?)温泉卵ぽいゆで卵の完成です。

本来の温泉卵を作るならやはり看板通り「卵湯」で茹でるとホンモノの温泉卵が出来上がるのでしょうね。
ただ、いかんせん時間「60〜70度のお湯で20〜30分」という待ち時間がネックで、別な場所でやったわけですがそこそこ美味しくいただけました。




熱湯が吹き出ています。  間欠泉というより常時ボコボコ熱湯が噴出している常時泉(?)です。

あたりはもうもうと湯気が立ち込めていますが硫黄臭などはしません。  そばを流れている小川に足をつけ足湯、とシャレこむ人たちも居ます。




鬼首間欠泉

吹上高原キャンプ場すぐそば、約640mほどのところにあるのが、「間欠泉」です。

受付で入場料400円を支払って中に入ると、温泉宿の横のちょっとした平地に間欠泉があり、10分間隔くらいでかなり雄大に吹き上げます。
露天風呂がありますが、間欠泉を見に来た人が必ずと言っていいほど見に来るので、普通の人はなかなか入り難い露天風呂です。

リゾートパークオニコウベ

江合川を挟んで吹上高原キャンプ場から約2.5kmの対岸にあるリゾート施設が、「リゾートパークオニコウベ」です。

冬季はスキー場としてスキーやスノーボードを楽しめ、グリーンシーズンには、キャンプやパラグライダー、ファミリーカート、テニス、サイクリングなど 自然を舞台に遊びを存分に体験できるテーマパークとなっています。

キャンプ場もあり、野外バーベキュー場や、場内の釣堀では家族で釣りも楽しめて、釣った魚はその場で焼いてくれます。

鳴子ダム

吹上高原キャンプ場から約11kmほどの距離にある、108号線ぞいの鳴子ダムは、 日本初の日本人技術者のみで建設されたアーチ式ダムです。

北上川水系江合川に建設された鳴子ダムは、高さ95m、幅215m、30階のビルの高さに相当する巨大なアーチ式コンクリートダム。
江合川の治水と水力発電、大崎耕土の利水を目的とした特定多目的ダムです。

ダムがすっぽりと山々に覆われているので、新緑、紅葉が湖面に映る景色がとても綺麗です。



ダムによって形成された人造湖は荒雄湖(あらおこ)と命名されました。

ここから吹上高原キャンプ場に向かう途中、左手に一面緑色の芝生の公園が見えてきますが、それが荒雄湖畔公園キャンプ場というキャンプ施設です。

吹上高原キャンプ場のように直接サイトに車で行けませんし、シャワーなどの施設もありませんが、その分安い料金(大人500円)で宿泊できます。




一帯は栗駒国定公園に指定されており、紅葉の季節などは大自然に囲まれた美しい風景をながめることが出来ます。

せっかくの景色ですから、道沿いに数台分、鳴子ダムの駐車エリアがあるので、ここを通る時はいったん車から降りて景色を楽しまれてはいかがでしょう。





鳴子峡

吹上高原キャンプ場から19kmほど走行すると、中山平温泉地区に位置する、鳴子峡に到着します。
鳴子峡は鳴子の紅葉絶景スポットで、紅葉と大深沢橋のコントラストの美しさは数ある紅葉名所の中でも第一級といわれるほど有名なところです。

国道47号に平行して走る、深さ約100mV字型の大渓谷は、大谷川の侵蝕により成立した迫力満点の峡谷で、断崖絶壁が2.5kmに渡って続きます。

見ごろは10月下旬〜11月初旬で、 谷底の流れに沿って整備されている遊歩道をゆっくり散策することも可能です。
奇岩の「猿の手掛岩」「屏風岩」など自然の造形美を堪能できます。



荒雄川の渓流釣り

吹上高原キャンプ場の近くを流れている荒雄川は渓流釣りのメッカです。
川沿いに道路があり駐車スペースも用意され、すぐ傍が釣り場ポイントという絶好の立地ですから、車で来て駐車したらすぐ釣り場ポイントに直行できます。

ここでは入漁券を手に入れないと釣りはできません。
地図のようにあちこちで入漁券を販売しています。
吹上高原キャンプ場入口にあるガソリンスタンドか食堂でも入漁券を購入できます。


■■ この区間の釣りルール ■■





鳴子漁業協同組合は、荒雄川の一部をキャッチアンドリリース区間に指定しています。
キャッチアンドリリースとは、釣った魚を傷つけることなく再放流することで、魚の減少を防ぎ多くの人が、ゲームの釣りを楽しむことが出来る方法です。

ヤマメ日釣券1000円(現場2000円)、年券4500円



国道108号線の橋の下もポイントのひとつ。

フライフィッシングがおすすめ。 ニジマス・ヤマメが釣れ、イワナの実績もあるそうです。

浅瀬と緩やかな川の流れが釣果を期待させます。



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