【こ】 NO8 表紙ページへ戻る
【こでくる】
共通語 (議論を)混ぜ繰り返す、話をことさら難しくする
用例 こなはよばん ほがえ でや。話をこでくってえらいめにあー けん。
用例訳 あいつは呼ばない 方がいい よ。話を混ぜ繰り返して大変なめにあう から。
採取者 金沢[松江]
【こどに】
共通語 早く
用例訳 明日の朝が早い から、早く寝れ よ。
採取者 松尾[湖陵]
【ごのごの】
共通語 (寒さや恐ろしさに)ガクガク
用例 よんべはあんまー さむて、ごのごのすー やなったとまっしゃい。
用例訳 夕べはあんまり 寒くて、ガクガクする ようなったよ。
採取者 やまが[八雲]
(記録者:奥野)
【ごてづく】
共通語 もめる、紛争する
用例訳 きょうの会議は随分もめたねえ。
採取者 奥野[松江]
【こばんげ】
共通語 夕方
用例 おまえさん。こばんげねなってかー、どこへえかっしゃー かね。
用例訳 おまえさん。夕方になってから、どこへ行かれます か。
採取者 やまが[八雲]
(記録者:奥野)
共通語 ほぼ半日
用例 こぎゃんことねこひなかもかかっちょっ たてて、えけん じよ。
用例訳 こんなことにほぼ半日もかかてい ては、いけない よな。
採取者 やまが[八雲]
(記録者:奥野)
【こふ(ー)な】
共通語 地味な
用例訳 それは、おまえさんには、少し地味なことは ない かい。
採取者 やまが[八雲]
(記録者:奥野)
【こぶく〔1〕】
共通語 少量のお茶
用例訳 だいぶんご馳走になった かか少量のお茶でいい よ。
採取者 児玉[横田]
【こぶく〔2〕】
共通語 小さい掛け軸
用例訳 ここはそのような 掛け軸 より小さい掛け軸がいい よ。
採取者 奥野[平田]
【こめがえ】
共通語 金の代わりに米(で物を買うこと)
用例訳 今日の魚も金の代わりに米にしてくだ さい。
採取者 森山[湖陵]
(記録者:奥野)
【こんぺとぐさ】
共通語 〔植〕キツネノボタン
用例 こんぺとに似ちょー だども、毒んなー けん食うだないぞ。
用例訳 金平糖に似ている けれども、毒になる から食うんじゃないぞ。
採取者 森山[湖陵]
(記録者:奥野)
【ごへだ】
共通語 石炭
用例訳 汽車も船みたいに石炭を焚いて動くそうだ。
採取者 森山[湖陵]
(記録者:奥野)
【こめはかり】
共通語 (小作人が地主に納める)上納米を軽量する
用例訳 上納米を軽量しておか なくては いけない よな。
採取者 やまが[八雲]
(記録者:奥野)
【ごもつ】
共通語 (汁ものなどに入っている)具物
用例 めそしーにゃ も ちとごもつがふゃっ ちょら にゃ えけん わ。
用例訳 みそ汁には もう 少し具物が入っ てい なければ いけない よ。
採取者 やまが[八雲]
(記録者:奥野)
【こもふげ】
共通語 産毛
用例訳 産毛を剃ってくれ。
採取者 やまが[八雲]
(記録者:奥野)
【こめにみる】
共通語 (人を)見下す、バカにする
用例 なんかてーとふとをこめにみさがって、やーし げな やちだの。
用例訳 なにかというと人を見下しやがって、いやらしい ような 奴だね。
採取者 金沢[松江]
【これしか】
共通語 これくらい
用例 え わけ もんがこれしかのことでくたぶれ とっ たてて えけん だ ねか。
用例訳 いい 若 者がこれくらいのことで疲れ てい ては いけない じゃ ないかい。
採取者 坂本[加茂]
【こまがしら】
共通語 水を高いところから管で導いたもの、噴水
用例 こまがしらね、また、わーさして草流すもんがおってえけん とまっしゃい。
用例訳 水を高いところから管で導いたものに、また、悪さをして草を流すものがいていけない よ。
解説 出雲のことばを参照
採取者 やまが[八雲]
(記録者:奥野)
【ごよごよ】
共通語 当然のこととして、勝手に、容赦なく、遠慮無く
用例訳 お宅の駐車場を遠慮無く使わせてもらってありがとうございます。
採取者 奥野[平田]
【こわ】
共通語 (製材の際にでる)屑板
用例訳 これは、屑板でこしらえた犬小屋だよ。
採取者 やまが[八雲]
(記録者:奥野)
【こんじゃおえ】
共通語 根性
用例訳 こなは、根性が悪いから、気をつけなさいよ。
採取者 奥野[平田]
【こーじょでこ】
共通語 福助人形
用例訳 先日できた店に 大きな福助人形がいたよ。
採取者 やまが[八雲]
(記録者:奥野)
【ごしんつぁん】
共通語 (上流階級の)若奥さん
用例訳 ○○の若奥さんは△△に行ってお られる そうだよ。
採取者 小林[木次]
(記録者:奥野)
【こもしりあう】
共通語 内輪げんかする、小さい争いをする
用例訳 また、嫁姑で内輪げんかしてお られた。
採取者 森山[湖陵]
(記録者:奥野)
【こむし】
共通語 ギョウ虫、
用例 よんべ尻かいちょったが、こむしでもまわっちょっただわ。
用例訳 夕べ尻をかいていたが、ギョウ虫でも回っていたんだよ。
採取者 清水[松江]
【こまざらえ】
共通語 竹製の熊手、松葉かき
用例 こまざらえは雨ねあわせー だないぞ。先がのんでしまー けん。
用例訳 竹製の熊手は雨にあわせる んじゃないぞ。先が伸びてしまう から。
採取者 森山[湖陵]
(記録者:奥野)
【こぶとり】
共通語 お手玉
用例訳 今日は雨が降る から、お手玉して遊ぼう よ。
採取者 森山[湖陵]
(記録者:奥野)
【こんごこんごする】
共通語 寒そうにする
用例 あー らち ゃ、この寒に薄着なんかしとーからこんごこんごしちょー がや。
用例訳 あれ ら は、この寒いのに薄着なんかしてるから寒そうにしている よ。
採取者 清水Y[平田]
(記録者:奥野)
【こもちり】
共通語 (鯉や鮒の)魚卵をまぶした糸づくり
用例訳 寒ブナの魚卵をまぶしした糸づくりはおいしい よー。
採取者 森山[湖陵]
(記録者:金沢[松江])
【こまごじ】
共通語 〔魚〕ヨシノボリ(科の魚)
用例訳 ヨシノボリは醤油で炊いて食べるとおいしい から ね。
説明 姿はハゼと同じですが最大で7センチにしかならない小魚。宍道湖、中海にしか生息せず、春先の産卵期には産卵のため大橋川をのぼるので、それを獲ります。松江では食べませんが、揖屋では食べます。美味です。
採取者 金沢[揖屋]・miyake[東出雲]
【こぞめ】
共通語 目が赤くなる眼病
用例 こぞめがはやっちょー けん、てのごいを別にし ー だ ぞ。
用例訳 目が赤くなる眼病がはやっているから、手ぬぐいを別にす る んだ よ。
採取者 森山[湖陵]