【ちんからこ】
共通語 雪が凍った上ではね回る遊び
用例 おーい。今朝はちんからこで田んぼを通って学校へいかーこい。
用例訳 おーい。今朝は雪が凍った上ではね回る遊びで田んぼを通って学校へ行こうよ。
採取者 児玉[横田]
【ちーけやき】
共通語 しつけや療治のためにする灸
用例 こげな あった ばっかすー子はちーけやきしぇーちゃら な えけん。
用例訳 こんな 悪さ ばっかりする子にはしつけの灸をすえてやら なくては いけない。
採取者 遠藤[大東]・森山[湖陵]
【ちょーしき】
共通語 食事の度に
用例 隠岐へ行ったら、三度のちょーしき刺身が出た。
用例訳 隠岐へ行ったら、三度の食事の度に刺身が出た。
採取者 森山[湖陵]
(記録者:奥野)
共通語 ぺらぺら
用例 あのおばさん、まーず、お茶飲み歩いちゃ ふとの話ばっか
あーことねことちゃーちゃこちゃーちゃこしゃべってだ。
用例訳 あのおばさんは、もう本当に、お茶飲みに歩いては 人の話ばかり有る事無い事ぺらぺら喋っておられる。
採取者 石田[木次]
【ちょっこーざいく】
共通語 その場しのぎの仕事
用例訳 その場しのぎの仕事はつまらないぞ。じき壊れる から。
採取者 森山[湖陵]
【ちょっこーだね】
共通語 時間がかかること,遅いこと
用例 おなごの買いもんはパンツふとつだねかーね、ちょっこうだねけん の。
用例訳 女性の買い物はパンツひとつなのにからに、時間がかかるから ね。
解説 良くない意味で,批判的に使うことが多い。
採取者 坂本[加茂]
共通語 ちょくちょく、しょっちゅう
用例 あのしはちょっこちょっこ来てごされー えお客さんだよ。
用例訳 あの人はちょくちょく来てくださる良いお客さんだよ。
採取者 坂本[加茂]
【ちょいのま】
共通語 料亭・小料理屋の小部屋
用例
せきの美保くゎんね えきたら
、もかしのちょいのまがそのまんま
残っとー とまっしゃい。
用例訳 (美保)関の美保館に 行ったら、昔の料亭・小料理屋の小部屋がそのまま残っている よ。
解説 美保神社から続く旧街道、情緒豊かな青石畳通りに面した美保館旧館。大正期の建物で、関参り全盛期の面影を今に伝えている。「ちょいの間」は、二階へと続く階段の途中に、中二階の形でひっそりと設えてあり、艶っぽい造りとなっている。
採取者 f-k[加茂]
【ちれ】
共通語 仲間
用例 こな えけじごもちれがね はで、しょんぼらとしとー が。
用例訳 あの 腕白坊主も(遊び)仲間が いないようで、しょんぼりとしている よ。
採取者 f-k[加茂]
【ちょーさえもん】
共通語 お調子者
用例 おまえはちょーさえもんだけん、こなのしりんまね乗らん やね、きちけー だ じ。 /f-k[加茂]
用例訳 お前はお調子者だから、あいつの尻馬に乗らない ように、気をつける のだ よ。
採取者 児玉[横田]・f-k[加茂]
共通語 おだてる
用例 まいとこちょーしゃげたてて、その手にゃー乗らん じね。
用例訳 上手におだてても、その手には乗らない よ。
採取者 児玉[横田]/【ひょーしゃげる】児玉[横田]
共通語 片足とび
用例 むかしゃー線を引いてちこんぎで石けりをしたもんだのー。
用例訳 昔は線を引いて片足跳びで石けりをしたものだねえ。
採取者 児玉[横田]
【ちょち】
共通語 いい加減なこと
用例訳 おまえ、いい加減なことばかり言うなよ。
採取者 児玉[横田]
共通語 馬鹿にする、愚弄する、からかう
用例 なんぼ おらがだらじ だてて、そげんちょーしゃげ ん でもよから がや。
用例訳 いくら 俺が馬鹿 でも、そんなに愚弄し なく てもよかろう が。
採取者 f-k[加茂]
【ちーち】
共通語 風船
用例訳 風船を膨らす ように 大き くなる。
参考 子供の成長がはやかったり、商売がうまく当たり急成長した例え
採取者 森山[湖陵]
【ちろくする】
共通語 調和する、似合う、釣り合う
用例訳 それでもこれが似合っている ように思うがねー。
採取者 児玉[横田]
【ちかんのり】
共通語 生の岩のり
用例訳 雑煮に生の岩のりを入れるとおいしい よ ねー。
採取者 奥野[平田]
【ちんこきり】
共通語 水かまきり、たいこうち等前肢が鎌状になった水生昆虫
用例 ドジョウすくわかとしたね、そーきにちんこきりばっかはっとった。
用例訳 ドジョウをすくおうとしたのに、ザルには水かまきりばかり入ってい
た。
採取者 遠藤[大東]
【ちんちんして】
共通語 (嬉しげに)忙しそうに立ち回る(または、働く)様
用例 まーじけー。おじじは孫んことんなーと、ちんちんしてせわや え てだね。
用例訳 本当にもう。おじいさんは孫のことになると、(嬉しげに)忙しそうに立回って働ら いて おられるね。
採取者 f-k[加茂]
【ちゃらんぱらん】
共通語 ちゃらんぽらん
用例 折角ええ方向にまとまーかけちょったに、お前さんがよーねちゃらんぱらんに混ぜくってしまーたなー。
用例訳 折角良い方向にまとまりかけていたのに、お前さんがとうとうちゃらんぽらんに混ぜくってしまったなー。
採取者 児玉[横田]
【ちゃいする】
共通語 〔幼〕捨てる
用例訳 亮太。それは 汚いもの だから、捨てろ。
採取者 奥野[平田]
【ちゃにする】
共通語 見下してあしらう、馬鹿にする
用例訳 そんなに人を見下してあしらわなく ても よ かろうに。
採取者 児玉[横田]
【ちょちちょち】
共通語 損にも儲けにもなららない
用例 「儲かったかぇ」
「ちょちちょちだった」。
用例訳 「儲かったかい」
「損にも儲けにもならなかった」
採取者 森山[湖陵]
【ちょーしはえし】
共通語 いい加減、その場逃れ
用例訳 あいつが、またその場逃ればかり言っている よ。
採取者 f-k[加茂]/【ちょーしはやし】f-k[加茂]
【ちょーしまん】
共通語 運
用例訳 運が悪かったようで 怪我したそうだ。
参考 【まん】の同意語
採取者 f-k[加茂]
共通語 少しの間、しばらくの間
用例 手があいちょ ら、ちょっこがなかいこの子見てごし なは ん かね。
用例訳 手があいてお れば、少しの間この子を見て(いて)く れ ませ ん か。
採取者 岡[平田]
【ちーに】
共通語 まるで、全然
用例訳 昨夜のことは全然憶え(記憶)がない よ。
参考 終(つい)に
採取者 f-k[加茂]
共通語 新築起工式
用例訳 ○○日は吉日だから新築起工式をし ようか。
参考
地鎮祭は氏神の代宮家さんを迎え厳粛にお祓いをあげるが、「ちょうな(の)はじめ」は朝棟梁が塩とお神酒で仕事場を清め、全員梅干をなめてお神酒を飲みます。夕方の仕事じまいには、施主が酒肴を出して大工さんをもてなす。
以前の普請は丸太や太鼓落し(丸太の両面だけ鋸目を通したもの)が多く「ちょな(の)」が活躍したが、近頃は四面鋸が通った角材ばかりで「ちょうなの」の出番がありません。
採取者 森山[湖陵]
【ちょうだえ】
共通語 〔幼〕手を重ねて頂戴する
用例 よそでえーもん まーときはちょうだえしてまー だ ぞ。
用例訳 よそでおやつを もらうきは手を重ね頂戴してもらう のだ よ。
採取者 森山[湖陵]
【ちとわて】
共通語 少しづつ
用例 そげにごだごだ言わすとに 、だれんもがちとわてこらえ だ がな。/金沢[松江]
用例訳 そんなにあれこれ言わないで、みんなが少しづつ我慢する んだ よ。
採取者 松尾[湖陵]
【ちょーかんぼ(ー)】
共通語 感染性胃腸炎
用例訳 先日、感染性胃腸炎に罹ってひどい目にあった よ。
採取者 小笹[鹿島]/【はらかぜ】f-k[加茂]
共通語 精一杯。ぎりぎりいっぱい。余分がないさま
用例 そげん たかばったことえわじ ねちちえっぱぇまけてごす だわね。
用例訳 そんなに 値を高く付けることを言わずにぎりぎり一杯負けて(値引きして)くだ さいよ。
採取者 f-k[加茂]
【ちょろちょろっと】
共通語 さっさと、手早く
用例 お祝いもってえか な えけん けん、金封をちょろちょろっと書いてごいた
用例訳 お祝いをもって行か なくては けない から、金封を(さらさらと)手早く書いてくれ
採取者 奥野[平田]
【ちらちらとする】
共通語 僅かの間うたた寝をする
用例 体がだいてえけ だった ども、ふ ー めし食ってちらちらとしたら、しゃんとしたわ
用例訳 体が怠くていけ なかった けれども、昼飯を食って僅かの間うたた寝をしたら、しゃんとしたよ
採取者 奥野[平田]
共通語 恐れて縮む様
用例 えまんごの小学生はしぇんしぇと友達みたいねしちょーが、おら やちのころは校長室の掃除当番があたーとちりちりしてやったもんだ
用例訳 今ごろの小学生は先生と友達みたいにしているが、俺たちのころは校長室の掃除当番が当たると恐れて縮み(ながら)やったものだ
採取者 奥野[平田]
【ちーじまち】
共通語 屋敷の周囲にめぐらしてある松の防風林、築地松(ついじまつ)
用例 このごら のーてごーできー しが 少なんなってちーじまちの世話もえらえ とや
用例訳 この頃は 築地松の剪定をできる 人が 少なくなって築地松(ついじまつ)の世話(維持・管理)も大変 だそうだ
採取者 f-k[加茂]