なにかに「タイトル」をつけるとき、どんな名称にするか悩みます。  日本語は世界でも希な多様な表現が可能な言語とされますが、近年では英語は重視されますが日本語についてはますます簡略化が進み、 画一的な表現が主流となっています。

 ここでは、古き時代の先人たちが書き残した、様々な「書のタイトル」を集め、日本語を使いこなしていた当時のセンスの良さ、博学ぶりを見ていきます。(2023.2.23)

伊曾香保物語
根南志具佐ねなしぐさ 平賀源内の小説
和唐珍解 1785年に書かれた洒落(しゃれ)本
山東京伝さんとうきょうでん 巨大な蚤や蚊がニンゲンを襲う
武家諸法度
一山ひとやま 薩長藩閥政府と戦った岩手出身の平民宰相・原敬の号。  あえて「白河以北一山百文」を逆手にとった。
岩手輩出の総理大臣は「原敬はらたかし」、「斎藤実さいとうまこと」、「米内光正よないみつまさ」、 「鈴木善幸すずきぜんこう」、現役軍人のまま第40代内閣総理大臣となった「東條英機とうじょうひでき」で山口の8人に次ぐ。
山口出身の総理大臣は、「伊藤博文」、「山県有朋」、「桂太郎」、「寺内正毅」、「田中義一」、「岸信介」、「佐藤栄作」、「安倍晋三」。(2023年2月時点)
 

 地球日本史Aより 引用


言葉遊び

しりとり、なぞなぞ、早口言葉、語呂合わせ........

言葉遊びはいつの時代も楽しいものです。

いろいろな言葉遊びの中で比較的ポピュラーなものを集めてみました。

番外編で漢字読み間違いも集め始めました。

言葉のイロイロ
『アナグラム』 つづり字の位置を変えて別の語句を作る........
『三段謎』 なぞなぞのひとつ、なぞかけ。へたな釣り人とかけて、一人旅ととく。 その心は........
『回文』 上から読んでも、下から読んでも同じように読めるものを"回文"といいますが.........
『いろは歌』 すべての仮名を重複させずに使って作られた七五調の今様の形式。 誦文(ずもん・まじないの文句を唱えること。じゅもん).........
『漢字読み間違い』 昔、一国の首相が流行らせたミゾユウという漢字がありました.........



『アナグラム』

アナグラム(anagram)とは、ある単語、文章の文字をバラバラにして組み替えまったく別な単語、文章を作る遊びです。

ギリシャ、ローマの時代から知られていますが日本では昔はあまり盛んな言葉遊びではなかったようです。

アナグラム
例えば英語で有名な・・・・・・・・・

      evil(悪) ------> live(生きる)

Christmas = trims cash (クリスマス=現金をすり減らす) astronomer = moon starer (天文学者=月を見つめる者) astronomers = No more stars.(天文学者たち=星はもうたくさん) conversation = Voices rant on. (会話=声たちが怒鳴りつづける) desperation = A rope ends it. (絶望=一本のロープがそれを終わらせる) contaminated = NO ADMITTANCE (汚染された=立入禁止) dormitory = dirty room (学生寮=汚い部屋) narcissism = man's crisis (ナルシシズム=男性の危機) one plus twelve = two plus eleven (1 + 12 = 2 + 11) canoe = ocean (カヌー = 海) 日本語では・・・・・・・・・・・・・

北の海(キタノウミ) --------> 君の歌(キミノウタ) などがありますね。




『回文』

上から読んでも、下から読んでも同じように読めるという"回文"。  回文は化政期前後から盛んになり、ちょっと茶目っ気と教養のある人たちは競って作ったそうです。

「新聞紙........シンブンシ」、「竹やぶ焼けた........タケヤブヤケタ」、というものですね。

回文で有名なのが、十五、六世紀頃のものとされる

      ■ 長き夜の遠の眠りのみな目覚め波乗り舟の音の良きかな■

    ◆ナカキヨノ トオノネフリノ ミナメザメ ナミノリフネノ オトノヨキカナ

という回文があります。

この歌に七福神をのせた舟の絵を添えそれを布団の下に敷いて初夢を見ると、その年良いことに 恵まれると信じられていました。    五七五七七の短歌形式となっており、ここまでくると回文はもはや芸術ですね。

昨今の世情を反映しているのが

    ■品川に今住む住まい庭がなし■

    ◆しながわにいますむすまいにはがなし◆.......ウマイ!! ザブトン3枚

回文アレコレ
◆ 日本の回文紹介 ◆ 「いか食べたかい・・・・イカタベタカイ」、「今朝の酒・・・・ケサノサケ」、

「旦那がなんだ・・・・ダンナガナンダ」、隣家は官吏・・・・リンカワカンリ」、「ダンスがすんだ・・・・ダンスガスンダ」

「形見みたか・・・・カタミミタカ」、「安い椅子屋・・・・ヤスイイスヤ」
「買いたいか・・・・カイタイカ」

「獅子の子は子の獅子・・・・シシノコハコノシシ」
「塀のあるあのいへ・・・・ヘイノアルアノイヘ」、「たしかにかした」

「長崎屋の焼さかな・・・・ナカサキヤノヤキサカナ」
「私負けましたわ・・・・・ワタシマケマシタワ」、
「仇が来たか・・・・・カタキガキタカ」、




『三段謎』

ナニナニとかけて、ナントとく、そのココロは.........江戸末期にはいわゆる三段謎が全盛をきわめていたそうです。

多くは駄洒落ですが、多少は教養や知識を必要とするものもある?.........

三段謎アレコレ
◆へたな釣り人とかけて、一人旅ととく。  心は、いつも釣れ(連れ)ない。

◆笑い上戸とかけて、富士のすそ野ととく。 心は、腹(原)かかえている。

◆漬物とかけて、石川五右衛門ととく。 心は重石おき(重い仕置き)。

最近でつい笑ってしまったのが、浮気がバレた円楽師匠が記者の囲み取材で「現在の心境は」とフラれ

◆今東京湾を出航した船ととく。   その心は......後悔(航海)の真っ最中
  サブトン3枚。




『いろは歌』

「いろは歌」、というのは平仮名47文字全てをそれぞれ1度ずつ使って作られ、全てのかなが重複しないように作られた、七五を四回繰り返す、七五調 四句歌です。

異なる四十七の音を一字ずつ使って仏教の無常観を表現したといわれる「いろは歌」は日本文学の最高傑作とも言われます。

いろはを一字ずつ使い七五調の文にする四十七文字は、江戸時代から明治までブームが続き、新聞社が懸賞をかけて募集するほどだったといいます。

仮名の並ぷ順序を定めた「いろはに......」は、かつては日本語における順番法として公用文にも広く使われましたが、現在ではほぼ五十音順(あいうえお順)に取って代わられています。

現在では若い人はおろか、オッサンの自分も含め「いろは......」を終りまで正確に言える人はますます減少傾向となっているのでは。

あいうえお順 いろは順 備   考
あ い う え お
か き く け こ
さ し す せ そ
た ち つ て と
な に ぬ ね の
は ひ ふ へ ほ
ま み む め も
や   ゆ   よ
ら り る れ ろ
わ ゐ(い)ゑ(え)を


48文字中、五十音に含まれない「ん」は通常「を」のあとに置かれる。
戦後、現代かなづかいが実施されたため、「ゐ(い)」と「ゑ(え)」が使われなくなる。
いろはにほへと

ちりぬるを

わかよたれそ

つねならむ

うゐ(い)のおくやま

けふこえて

あさきゆめみし

ゑ(え)ひもせす

末尾には便宜上「ん」を加えることもある。
戦後、現代かなづかいが実施されたため、「ゐ(い)」と「ゑ(え)」が使われなくなる。



平安時代末期に流行した「今様(いまよう)」という歌謡形式に従って作られていますが、ただ、47文字であるから「わかよたれそ」の部分が字足らずになっています。 いろは歌の歴史は古く、「涅槃経」と言う仏教に関する本の有名な四句を和訳したもので、それが僧たちの手により平安時代中期に確立したとされています。

その後習字などでかなを習う際、すべての音が入っている手習い歌としてこの歌が用いられるようになったようです。

"真性いろは歌"は、意味のある単語と正しい文法的接続で形作られる、50音の重複のない文字配列でかつ意味の通るもの、と定義されています。

なお、「いろは歌」は47文字で「ん」が入っていないため、現代の仮名の数と合わないとの理由から、末尾に「ん」を付け加えることがあります。
しかし、これは正式な「いろは歌」ではなく、もちろん「いろは順」としても正しくありません。

【いろは歌】原文 いろは順 備   考
色は匂へど   散りぬるを

我が世誰そ   常ならむ

有為の奥山   今日越えて

浅き夢見じ   酔ひもせず

いろはにほへと   ちりぬるを

わかよたれそ    つねならむ

うゐ(い)のおくやま   きょう(けふ)こえて

あさきゆめみし   ゑ(え)ひもせす




7は神の数字と言われますが、「いろは歌」を、「いろはにほへ/ちりぬるをわ/よたれそつね/らむうゐのお/やまけふこえ/ あさきゆめみ/ゑひもせ」のように、7字ずつに区切って読むと、「とがなくてしす.....とが(罪科)なくて死す」、 という意味の暗号が表れる、などともいわれています。

原文 現代仮名遣いの読み方と意味(七五調 四句歌) 解説
色は匂へど  散りぬるを いろはにおえど  ちりぬるを.....花の色は美しく照り映えるけれど、すぐに散ってしまう。 「色が匂ふ」......花が咲くこと
我が世誰そ  常ならむ わがよたれそ  つねならん.......(それと同様に)そんな我々人間の世もずっと同じ姿で存在し続けるものなんてありえない。この世の春を謳歌していた人が誰も続いていないではないか。 「誰そ」は「何が〜だろうか」という、疑問を表現する言葉。
有為の奥山  今日越えて ういのおくやま  きょう(けふ)こえて.......無常の世の「人生」という険しい山道を今日もまた1つ越えて。 『いつか越える』ではなく『今越えた』というのがいろはうたのキモ。 「有為の奥山」......いろいろなものが渦巻く人生を比喩する言葉。
浅き夢見じ  酔ひもせず あさきゆめみじ  よひもせず.......はかない夢は見たくないものだ、酔っているわけでもないのに。 現実を見つめた上で、それをこえた世界があるのだ。 「浅き夢見じ」の「じ」は「〜したくない」という意味。



じゃんけん歌

明治から戦前にはやったのが「じゃんけん歌」。  明治十年の西南戦争で戦死した西郷隆盛を題材にしており、主に東京と鹿児島で唄われたとのこと。

一かれ二かけ三かけて、四かけて五かけて橋をかけ
橋の欄干、手を腰に、はるか向こうを眺むれば
十七、八の姉さんどこ行くの、わたしは九州鹿児島の
西郷隆盛娘です、明治十年九月に
切腹なされし父上のお墓参りに参ります
お墓の前で手を合わせ、南無阿陀仏と拝みます
拝んだあとから何が出る、ふうわりふわりとじゃんけんぽん


実際、西郷隆盛には菊子という娘がいて、西南戦争のときは数えで十六歳だったそうです。





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