二次関数の頂点の座標は平方完成

二次関数の頂点の座標を求めるには、平方完成の方法を理解しなくてはいけません。平方完成の方法を理解するには、解の公式の導出方法を理解するのが最短の方法です。

平方完成とは

y=x2-6x+10をy=(x-3)2+1のように変形する事です。でも、

変な平方完成

y=(x-3)2なら平方完成している雰囲気がありますが、y=(x-3)2+1は「+1」がある分、平方完成しているとは言いにくいですね。そこで、

美しい平方完成

y=(x-3)2+1をy-1=(x-3)2と変形すれば平方完成しているように見えます。

平方完成の方法

二次関数の頂点の座標を求めるには平方完成のやり方を理解しなくてはいけません。 平方完成の公式を丸暗記してはダメ

二次関数の頂点の座標

y-b=(x-a)2の頂点の座標は(a,b)でスッキリ
xを(x-a) yを(y-b)に変えると、頂点(0,0)は(a,b)に移動します。この平行移動の考え方は、二次関数以外でも通用します。

二次関数の頂点の座標をあらわす変な平方完成

y=(x-32+1の頂点の座標は(3,1)です。なんか、変な気がしませんか。
-3→3とするのに、+1→1のままです。

二次関数の頂点の座標をあらわす美しい平方完成

y-1=(x-3)2の頂点の座標は(3,1)です。

これだと、xから引いた数字が頂点のx座標に、yから引いた数字が頂点のy座標になって、すっきり、します。ちなみに、

1=(x-3)2はy-(-1)=(x-3)2と変形できます。
xから3、yから-1、を引いているので
頂点の座標は(3,-1)です。また、

y-1=(x3)2はy-1=(x-(-3))2と変形できます。
xから-3、yから1、を引いているので
頂点の座標は(-3,1)です。

グラフの平行移動

y=xをx方向に4、y方向に5平行移動すると、y-5=(x-4)となります。

一般的にy=f(x)をx方向に4、y方向に5平行移動すると、y-5=f(x-4)となります。

y=x+x2+3xをx方向に4、y方向に5平行移動すると、
y-5=(x-4)+(x-4)2+3(x-4)となります。

二次関数の頂点の座標と平行移動

y=x2のグラフの頂点は、原点(0,0)です。

y=(x-(-3))2はx軸の方向に(-3)平行移動しているので、頂点の座標は(-3,0)です。

y-(-1)=(x-(-3))2は、さらにy軸の方向に(-1)平行移動しているので、
頂点の座標は(-3,-1)です。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。