因数分解の原則 最後は最低次数

因数分解の高校の解き方の原則は次の順で考えます。

  1. 共通因数をくくり出す。基本中の基本
  2. 因数分解の公式を使う(重要な公式は2つ)
  3. 最低次数の文字について整理する

中学の因数分解は、高校の因数分解に対応しなければ、なりません。さらに大学の理系に進学しようとするならば、因数分解などは、小学生の九九のように瞬間的に答が出るようになっている必要があります。

最後にJavaScriptで因数分解するのオマケ。

共通因数なし、公式も使えない因数分解の問題

3+3A2+2AB+6B

  • 「共通因数」はない。
  • 「項は四つ。3乗の項は一つ」だから、因数分解の公式は使えない。
  • 「置き換え」もできない。
  • よって、最低次数の文字について整理してから、因数分解する。

A3+3A2+2AB+6B=(A+3)(A2+2B)となる。

最低次数の文字について整理すると

3+3A2+2AB+6Bは
(2AB+6B)+(A3+3A2)となる。
以下、最低次数の文字で整理するの説明。

最低次数の文字とは

3+3A2+2AB+6Bの場合。
(次数は右肩の数字と関係がある。)
Aは3乗があるが、Bは1乗しかないので、Bが最低次数の文字。

最低次数のBについて、整理するとは

(B3を含む項を集める)+(B2を含む項を集める)+
(B1を含む項を集める)+(Bを含まない項を集める)のように変形する。
上の例ではB3、B2を含む項はないので、
3+3A2+2AB+6B→(2AB+6B)+(A3+3A2)と変形する。

( )の中を因数分解

( )の中を、因数分解の原則に戻って、それぞれ因数分解。

  1. 共通因数をくくり出す。
  2. 因数分解の公式を使う。
  3. 2B(A+3)+A2(A+3)となる。

全体を見て因数分解

因数分解の原則に戻って、全体を因数分解する(再帰的)。

  1. 共通因数をくくり出す。
  2. 因数分解の公式を使う。
  3. (A+3)(A2+2B)となる。

因数分解とは(補足)

因数分解とは、いくつかの式の積(掛け算)で表すこと。X2+6X+5=(X+3)2-4は因数分解とは言いません。平方完成と言います。

因数分解と平方完成の違い

Y=X2+6X+5=(X+3)2-4などとして、
放物線の頂点の座標を求める時に使います。平方完成と言います。

  1. 二次関数の頂点の座標は平方完成で
  2. 平方完成の公式を丸暗記してはダメへ

因数定理は三次方程式の因数分解で使われる。因数定理による三次方程式の解法

JavaScriptを使って因数分解する

係数を三ヶ所半角で入力、計算機ボタンをクリック。因数分解の答が表示。
ただし、左辺の3項に共通因数がある場合はそれをくくり出してからにして下さい。

2X+

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