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薄れつつある「皇室への敬意」意識

 2021年7月に開催された東京五輪の五輪開会式において、 天皇陛下がIOCのバッハ会長の紹介を受け、マイクの前に立ち、開会宣言を始めます。   ところが、隣の菅首相は陛下とは別の方向をぼんやりと見やったままでした。  その奥の小池百合子都知事が、 目配せしながら席を立つと、それに気づいた菅首相も慌てたように立ち上がるという、お粗末ぶりを晒し世間から問題視されます。

 皇室ジャーナリストは、「今回の騒動には“不敬”という声まであがっています。  お粗末だったのは、陛下のおことばの途中で立ち上がったこと。   座って聞くのであれば最後まで座っていればよかったんです。   陛下の宣言を立ち上がって聞くのか、それとも座って聞くのか、それすらコンセンサスが取れていなかったのでしょう。   組織委員会や官邸側が真摯な気持ちで開会式に陛下をお迎えするつもりだったのか疑いたくなります」、としています。

 自分もそのシーンを見て、ナンダ事前に天皇に対する礼儀作法さえ打ち合わせしていないんだ、皇室も随分軽んじられているもんだ、と大きな違和感を感じました。   これは今の日本人からは皇室に対する敬意は失いつつあるという実態が明らかとなった一幕であり、その様子は全世界に生中継されたのですから、五輪と言う晴れ舞台で、 日本国の首相と東京都知事が揃いも揃ってナントモ恥ずかしい事態を晒してくれたものです。

 これについて組織委員会は、起立を促す場内アナウンスが流れなかったとし、「混乱が生じ、申し訳ない」と陳謝します。   そうはいっても子供でもあるまいし、酸いも甘いも噛み分けているであろう老獪政治家が、 天皇のお言葉がある場において、誰かの指示がないと皇族に対する振る舞いが出来ないというのでは、頭の中は新入社員以下の幼さだということです。

 昔は日本人は規範意識(社会的なルールを守ろうとする意識)が身についているとされていました。  いくらしきたりや社会慣習に無頓着になったとされる現代人でも、新入社員の立場ともなれば、 社長の前ではかしこまり、社長の一挙手一投足(いっきょしゅいっとうそく)に神経を集中し、その場でどう振る舞うのがベストなのか考えて行動するはずです。

 昨今の「平成版 怪僧・道鏡騒動」といい、今回の出来事と言い、 どうも今の日本には「皇室への敬意」意識を薄れさせようとする気配が漂っているようです。  これも時代の流れのひとつなのでしょうか。(2021.7.29)


皇室にまで入り込んだ怪僧の道鏡

 東大寺の大仏を建立した聖武天皇の後を継ぎ史上初の女性皇太子となった娘の孝謙天皇(こうけんてんのう・在位749年〜758年)に寵愛されたのが、 怪僧と言われた道鏡(どうきょう)です。   孝謙天皇は母の看病を理由に譲位し、上皇となりましたが、その母が亡くなると気落ちした孝謙上皇は病に伏してしまいます。   その時に加持祈祷を行い、献身的に孝謙上皇に尽くしたのが道鏡でした。

 甲斐甲斐しく世話をしてくれた道鏡に上皇の心は惹かれ、俗説ではあるものの40代半ばの上皇は道鏡に夢中になったといいます。  この経緯について一説には、道鏡が孝謙上皇を巧みに手なずけて、 自分の思い通りにできたのは、女を狂わせる絶妙な性の妙技で女帝を陶酔させた結果によるとされています。   それどころか、孝謙上皇は道鏡の弟や一族まで取り立て、 やがて道鏡は朝廷において大きな影響力を持つようになっていくのです。

 なお孝謙天皇は重祚(ちょうそ・一度退位した天子が再び即位すること)し称徳天皇(しょうとくてんのう・在位 764〜770 )となりますが、まず行ったのが、道鏡を太政大臣禅師に就任させたことです。     さらに766年(天平神護2年)には聖徳太子のみ称せられた法王という最高位の地位にまで道鏡をのぼり詰めさせたのです。   それは天皇とほぼ互角の地位に引き上げたことを意味しますから、 これはただ事ではアリマセン。

 すっかり道鏡の虜になった女帝は、道鏡を政権の中枢に座らせて、次期天皇候補となるほど権力を掌握させたのです。  日本は開闢(かいびゃく:天と地が初めてできた時)以来、 天照大神の子孫である天皇家に生まれた者でなければ皇位を継ぐことはできないという決まりがあるのですが、 道鏡はそんなことなど無視しその後天皇の地位にまで昇り詰めようと、アレコレ画策するようになるのです。

 古来から婚姻関係によって天皇家とのつながりを強め、「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」、として権力を誇った藤原一族や、 道鏡のような得体の知れない人物が、信頼を受けて皇室に入り込み権勢を誇り、日本を乗っ取ろうとした話は事欠きませんが、このときは色仕掛けによって日本の皇室制度が崩壊する危機に陥ったわけです。

 そんなとき、大分県宇佐市にある神社宇佐八幡神の神託として、 称徳天皇が寵愛する道鏡を皇位に就かせれば天下太平になる、というお告げがなされます。   当然、この託宣は道鏡が裏で糸を引いたとされています。

 しかも、道鏡しか眼に入らない称徳天皇からして「宇佐八幡から道鏡を皇位につかせれば天下太平になるという神託があったから自分は道鏡に皇位を譲る」と言い出して聞く耳など持ちません。     この女帝は家臣が諫言(かんげん・目上の人の過失などを忠告する)しても耳を貸すことはなかったばかりか、血相を変えて逆上し「ならば尼になる」と言い出すなど直情的で暴走しがちな性分だったとされますからどうしようもありません。

 これに待ったをかけたのが、和気清麻呂(わけのきよまろ)という勇気ある人物でした。  道鏡の抵抗勢力は、清麻呂を召して宇佐八幡宮へ赴き神託を確認するように図ります。     清麻呂は出発にあたって道鏡から、吉報をもたらせば大臣に任官するともちかけられますが、「無道の人(道鏡)は宜しく早く掃い除くべしというせん」、 という神託をそのまま持ち帰り、称徳天皇へ報告します。   この件で清麻呂は称徳天皇の怒りを受け、左遷させられてしまいます。(宇佐神宮は全国に約44,000社ある八幡宮の総本社)

 その後、称徳天皇が770年に崩御し、光仁天皇(709-782)が即位すると、道鏡は光仁天皇の勅命で下野国(栃木県)薬師寺別当となり、その2年後に客死(かくし・旅先でまたは他国で死ぬこと)します。   葬儀の様相は庶民と同様の格式だったとされています。   さらに道鏡に暗殺されそうになった清麻呂ですが、称徳天皇が崩御して後ろ楯を無くした道鏡が失脚すると、 大隅国から呼び戻され無事官界に復帰します。(2019.5.23)


平成版 怪僧・道鏡騒動

 2017年(平成29年)9月、秋篠宮家眞子様と婚約内定会見を行ったのが一般人の小室圭氏でした。     この人物は、ICU(国際基督教大学)の同級生だった眞子様との交際からわずか1年後、22歳の若さで眞子様にプロポーズしたというのです。

 ところが、その直後の12月、彼の母親佳代さんの金銭トラブルが発覚します。   母親と交際していた男性(Aさん)が、以前佳代さんに小室氏の学費など400万円を貸したが、いまだに返済されていないと「週刊女性」が報じ、 大問題となったのです。

 そもそも皇族の結婚相手なのだから、宮内庁も事前にチャンと身元調査しとけヨ、という話なのですが、慌てた宮内庁は2018年(平成30年)2月初旬、ひと月後に控えていた「納采の儀」(一般の結納)を目前に「婚約延期」を発表。   これにより11月の帝国ホテルでの挙式も吹き飛び、騒動はいっそう肥大化していきます。

 ただ世間もこの時点では母子家庭で育ってきた小室氏への同情もあってか、この借金問題をそれほど重要視しておらず、借金問題を円満解決さえすれば、いずれ事態は好転するものと思っていました。    法律事務所の事務職員(パラリーガル)という仕事につく小室氏についても、秋篠宮様は鷹揚に認められおり、マア、皇室と縁を結ぶというのにこんな家庭で大丈夫なのか、 とは世間誰しも考えたでしょうが、基本的に日本人は寛容な民族なのです。

 雲いきが怪しくなるのはこの後からです。  一向に問題解決に動こうとしない小室親子の金銭感覚・世間感覚に対し、 世間は徐ゝに危うさを感じていくようになっていきます。   その後も、小室さん側からこの件について何らの情報がもたらされることはなく、問題は解決に向け前進していくどころか一歩も動かず、 日々後退を続けているようにさえ思える報道が相次ぎます。   これには秋篠宮様も心身ともにかなりのダメージを受けたとされます。

 やがて小室氏側から、『あのカネは借金で無く、貰ったもの』などと、解決する気など微塵も感じさせない、全く世間の空気を読んでいない文書が発表され、 世間をあきれ返らせます。  そう言い張っても金銭の授受は間違いなくあったわけで、その相手が異議を唱えているのならまず解決向けなんらかの行動や努力をするのが 社会人として常識なはずですが、この親子はどうやらそんな考えは持ち合わせていないようで、自分に都合の良い言い訳を書き連ねた一方的な文書を発表後はダンマリを決め込みます。

 さらに小室氏本人もこの大切な借金問題解決に努力するどころか、秋篠宮家を大混乱の渦中に陥らせた挙句、 この問題を放置したままサッサとニューヨークの大学に留学する、というマサカの暴走ぶりに、とうとう日本国民は小室母子の正体に疑念を抱くようになります。     美智子様はじめ皇族方も、あまりにも世間の常識と乖離している小室親子の、とても皇室に相応しい人物とは思えない、それどころか結婚を考える世の中の一般人でさえ有りえない、 小室母子の非常識な一連の行動、発言に大変な警戒感を抱かれていると報道されます。

 眞子様をめぐるこの『泥沼婚約劇』が、今後どんな展開になるかは2019年(令和1年)5月時点では不明ですが、 このまま結婚まで成就する可能性はほぼゼロと見られます。    逆に、もし成立などしようものなら、古代から営々と築き上げてきた日本皇室の権威は、小室母子という世間の常識とは懸け離れた民間人の言動が原因となり、 地に落ちてしまうことにも成りかねません。  この出来事が、高貴な女性をジゴロの男がたらし込んだとされる平成版の道鏡再来という事態にまで発展しないことを祈るばかりです。

 「平成」という年号は2019年4月30日までとなり、5月1日から「令和」へと変わりましたので、この出来事がなんらかの決着を見るのは令和ですから、正確には「令和の怪僧・道鏡騒動」となるかもしれません。(2019.9.7)


「令和の道鏡騒動」その後

 それにしても、一般家庭でさえ、もし婚約直前に借金問題が持ち上がったら、なにを差し置いてもまず解決に全力を尽すのが婚約者の義務であり責任のはずです。    それなのに、皇室を相手に日本中を大騒ぎさせておきながら、自分はなんら解決の努力などせず、しかも、父親である秋篠宮殿下は『国民に祝福される状況』をご希望なのに、 それを完全に無視した行動を平気でとり、さっさと外国へ脱出して知らん振りするのですから呆れます。

 このことだけでも人としてどうなのかという話であり、普通の親ならこんな男を娘と一緒にさせようなどとは絶対に考えないでしょう。    しかも、ウソか真か、彼の母親の周囲では夫はじめ5人もの人物が自殺に追い込まれていたという、サスペンスドラマもビックリの疑惑が付きまとっているといいますから、ただ事ではアリマセン。

 この母親には、他にも数々の詐欺まがいの話があるようです。  まず、夫との死別後に妻が別の男性と生計を共にするようになれば、 本来は遺族年金の受給対象から外れるという制度にも関わらず、母親は元婚約者のAさんから援助を受けながら遺族年金も受け取っていたとされます。   しかも、事実婚であることを隠し通そうとして、Aさんに口止めを促すメールを送っていたというのですから呆れます。

 さらに、Aさんとは別の時期に彫金師の男性と同棲していたそうですが、それがもし内縁関係に当たれば、 その期間もまた遺族年金の不正受給に当たるのではないか、ということで告発もされています。  その他にも、 この母親は勤め先の老舗洋菓子店に傷病手当金の給付を申請し、1年半にわたって休職し傷病手当を受給しておきながら、 その期間軽井沢の友人のもとに身を寄せ、住み込みながら仕事に就いていたというのです。

 もしこれが事実だとしたら一般人なら間違いなく詐欺に問われる話です。  それが皇室と縁続きにならんとする人物の母親の振る舞いというのですから、 前代未聞の大スキャンダルであり、到底あり得ない話です。   日本の皇族の一員になろうかというのに、 どうやらこの母子は普通の道徳観念は持ち合わせていないようで、借金を返さなかろうが詐欺まがいの行為をやろうが、自分たちはなにも悪くないと言い張るのです。    この母子は恐るべき思考回路の持ち主のようです。   「道鏡騒動」から1200年以上も経った21世紀、日本の皇室は再び奇怪な人物の登場に見舞われてしまったのです。

 2017年(平成29年)9月の婚約内定会見後、アワヤ婚約か、というところまで言ったわけですが、ここで危ういところでかろうじて婚約を阻止したのは、 『週刊誌やネット・メディア』による、勇気ある諫言(かんげん・目上の人の過失などを指摘して忠告すること)でした。   万が一これらの報道がなかったら、 小室母子の決してマトモと言えない一連の言動は表ざたにならず、 今頃は結婚という最悪の事態にまで進展したかもしれません。   『週刊誌やネット・メディア』は、まさに現代版・和気清麻呂だったわけです。(2019.9.7)


日本人にとっての「皇室」の存在

 この一連の騒動について世間では、ウェーデン王室・ヴィクトリア王女の結婚相手は月給11万円のスポーツジムのトレーナーだが誰も問題視しなかった、などという話を引き合いに、 「好きな人と結婚するだけなのに日本人は騒ぎすぎだ」、という声もあがります。

 ただ、この意見は皇室にあまり関心のない若い世代や、皇室反対論者の発想でしょう。   こういう考えの人たちには到底理解できないでしょうが、 皇室と日本人の関係の本質を捉えているまともな日本人であれば、この事態は「皇室の権威の失墜」に繋がりかねない、 皇室存在の意義が問われる、まさに日本国家の伝統を根底から揺さぶる大事件なのです。

 「権威」と「権力」と言う言葉があります。  「権力」は力でねじ伏せる絶対的パワーであり、「権威」は具体的な形として目には見えませんが、その背景に強大な力があるからこそ有効に機能します。    だから世界中の権威者は強大な武力を握り、そのパワーを背景にして人民を「力づく」で支配するわけです。   権威というのはいわば「力づく」で手にするもの、というのが世界の常識なわけです。

 ところが、世界中で日本の天皇だけが、武力を持たない「権威者」として存在してきました。  たしかに、天皇は古代のヤマト朝廷より一時期「武」によって権力を維持してきたとされますが、 承久の乱「1221年(承久3年)」で遠く日本海の隠岐に流された後鳥羽上皇は、敗北を認める院宣を出し、これによって武士による権力支配の時代が本格的に始まり、 権威の象徴となった天皇は軍事には口を出さない、という歴史が始まったわけです。

 日本は権力者が「力づく」で国を支配する国家体制ではなくなったわけです。   そのため日本民族のDNAには、「権威」というものはいわば神様のような絶対的なものであり、「力がすべてではない」という概念が刻み込まれています。     源頼朝から織田信長・豊臣秀吉・徳川家康などの時の強大な「権力」を握った武力集団(武士)でさえ、「権威」の象徴である天皇の前にひれ伏したのです。

 彼らは天皇を倒し、自分が日本国の支配者になろうとなどとは考えませんでした。   たしかに2000年の間には自ら戦った天皇もいたし、天皇の「権威」を悪利用した軍部の独走で、 悲惨な戦争へと突き進んだ不幸な過去もありましたが、日本は天皇という「権威」を中心に国が一つにまとまっていたからこそ、 様々な国難を乗り越え、奴隷制度も身分制度もない権力争いと無縁の平和国家として2000年以上も変わらず続いてきたのです。

 日本人が奴隷制度や身分制度に無縁でいられたのも、天皇の持つ「権威」は絶対的なものであり、力によって日本支配を目論むような権力者が現れなかったからとも言えます。  ちなみに、 以前の学校の授業では士農工商は江戸時代の身分制度と教えられましたが、近年では実態とかけ離れているという理由で教科書から姿を消しています。(2019.9.7)


「皇室の権威」を失墜させる大事件

 日本人が2000年にも渡り皇室を敬愛してきたのは、皇室がそれに相応しい立場を堅持してきた、という前提があるからです。     皇室は常に日本国民の模範となるよう、「品位を重んじる」ことが、国民から求められてきたわけです。     もし皇室が一般庶民のようなトラブル・スキャンダルまみれだったら、国民は皇室に「権威」など感じずそっぽを向き、日本の天皇制などとっくに崩壊してしまっていたでしょう。

 見方をかえれば、天皇と言う立場は日本民族が持つ規範意識のお手本となるべき存在であり、 したがって「人としての道を外れることは絶対にしてはならない存在」であり続ける必要がある、ということです。

 平成天皇が皇居内で車を走らせようとした際、すぐ止まり大慌てで小走りに戻られたそうです。  ついウッカリ運転免許証を忘れたそうですが、 個人が所有する広場のような交通のない私有地は道路交通法の適用外とされていますから、本来なら黙って運転しても良さそうなものですが、天皇というお立場においてはそれさえ許されない、 ということをわきまえておられるのです。

 今回の婚約騒動は、2000年以上大切に守られてきたその大切な「皇室の品位」が、得体のしれない疑惑まみれの母子によって根底から破壊されるということであり、 日本の皇室にとって大事件ともいうべき出来事です。    だからこそ心ある日本人の大部分が危機感を覚え、皇室の「権威」を失墜させかねないこの婚約に猛反対しているのです。

 それにしても、敗戦以降「左翼陣営」が幾度となく「天皇制打倒」を掲げてきたが揺らぐことはなかった皇室が、 小室圭氏という得体のしれないたった一人の人物の登場により、 かつてない深刻な危機に瀕しているわけで、まさに、巨大な堤が一匹の蟻が開けた穴によって脆くも崩れ去ろうとしている現実に、日本が直面しているのですから衝撃です。

 コリウスの花言葉は『叶わぬ恋』だそうです。  世の中にはいろいろな恋の形がありますが、いにしえより、身分・家柄の違いや諸々の事情で、好きになってはいけない相手に恋をしてしまう、 「かなわぬ恋の物語」は世界中で山ほどあります。   その中には両想いではあるものの、やむに已まれず諦めざるを得ない、という恋も当然あるわけです。

 現代の日本においては身分・家柄の違いで結婚が阻害されるなどという話はまず有り得ません。  皇室であろうと普通の一般人と結婚するのは当たり前となっており、 たとえ相手が母子家庭であろうが皇室にふさわしい清廉潔白な人物であれば障害になることなど無いはずです。  ただし、 それには「国民皆から祝福されることが絶対条件」であり、今回はあまりにも「相手の筋が悪すぎる」のです。

 今回眞子様は「自分の意思に従った」、「事実に基づかない情報に惑わされず、私と圭さんを変わらずに応援してくださった方々に、感謝しております」、 と発言されていますが、国民を「結婚を応援してくれる人」とそれ以外の人に分断するかのような発言は物議を醸します。  それであれば数々の疑惑を払拭するためにも、 婚約会見で記者の質問を一切シャットアウトしたりせず、小室圭氏一人が正々堂々と受けて立ち、国民の疑惑に答えるべきです。  従来から小室圭氏は母親を盾に言い訳する手法をよく使っていますが、 今回も眞子様を利用して逃げ切ったと見られても仕方ないでしょう。

 そもそも、Aさんからの借金の大部分は小室氏本人の学費関係がほとんどなのですから、本来であれば自分が真摯にその問題に向き合い、 解決に向け努力するのが人としての最低限の誠意のはずです。   それなのに、まるで第三者のような素振りで、Aさんと母親の間の話として自分を蚊帳の外に置き、 あたかも他人事のような言い訳に終始していることが問題なのです。  本人はここが分かっていないのです。    母親や眞子様を隠れ蓑にして逃げ切ろうとしても、世間は騙されません。

 いまさらですが、周囲に「やむに已まれず諦めざるを得ない恋もある」、と諫められる人物がいなかったことが悔やまれます。     こういう事態を防止するためにも、皇室の権威を守り皇室制度を維持したいのであれば、次世代の皇族に対し、キチンと皇室と自身の立場の重要性を訓え込み、 国民の信頼を得る行動をとることが皇室の責務であることを自覚させる皇室教育のようなものが必要でしょう。(2021.10.16)


皇室の権威が吹き飛んだ婚約騒動

 古来より神聖で犯すべからざる存在だった日本の象徴である皇室に対し、日本人は敬意と尊敬を抱いてきました。   また皇室も国民の期待に応えるべく、 「国の象徴として品位を重んじる」ことが最重要という不文律があるわけです。   ところが、そういう神聖な立ち位置を守ってきた皇室に、 小室母子というなんとも怪しげな一家が土足で侵入してきたのですから、 まさに道鏡再来(?)かというトンデモない事件なのです。    これは古代から営々と築き上げてきた日本皇室の権威を貶めるものであり、長い伝統を誇る日本国の皇室の、将来にまで影響する問題なのです。

 しかし、この「平成版道鏡・小室圭氏」は、日本中からバッシングの嵐を浴びてもしぶとく生き延び、その後紆余曲折があったものの、 とうとう2021年(令和3年)10月26日、眞子さまが皇籍を離れ、晴れて「小室眞子さん」となってしまいました。  まさに、日本国の長い伝統を誇る皇室の世界に、あってはならないことが起こってしまったのです。

 もともと日本人皆が小室氏が母子家庭だからとか、収入が不安定だからという理由だけで、この婚約を問題視していたわけではアリマセン。  もちろん一部には身分が不釣り合いだ、などと言う時代錯誤の考えの日本人もいるでしょうが、 当初、大部分の日本人は借金問題をそれほど重要視しておらず、この問題が円満解決さえすれば婚約に対し異論を挟む余地はない、と寛容な民族である日本人は思っていました。

 ところが、円満解決どころか小室氏側は借金について、「貰ったもので返す理由はない」と言い張り、公表した文書でも、 「(貰ったことは)折に触れてお礼を申し上げた」として返す気など微塵も感じさせない態度に終始してきました。   ところが「400万円金銭トラブル」の当事者である母親の元婚約者Aさんによれば、「もう何年も音信不通である」と証言しています。  小室氏の主張は事実を捻じ曲げているのです。

 そもそも貸した相手が返してくれと言ってきたのですから、普通の感覚であれば解決に向け努力しようとするはずですが、小室母子にはその気など全くないようで恐るべき規範意識の欠如ぶりです。    この道徳心や誠意のかけらもなさそうな母子が、日本の権威の象徴である皇室と縁戚関係を結ぶというのですから、もはや世も末です。(2021.10.16)


「伝統ある皇室制度の、終わりの始まり」

 婚約会見の場で改めてこの人物は油断ならないうさん臭い人間であり、日本人的道徳心の持ち主では決してなく誠意などとは無縁であることが改めて明らかになりました。  なかなか進展しなかった2人の結婚が動き出したのは、 小室圭さんが今年2021年7月にニューヨークの司法試験を受けて、合格ほぼ間違いないと見られたことと、ニューヨークの大手法律事務所に就職が決まったからとされます。

 秋篠宮様は従来から母親・佳代の金銭トラブルの解決と経済的な自立を求めており、ひとまず経済的な自立の見通しがたったことで、結婚へGOサインを出したわけです。     ところが、米ニューヨーク州の弁護士試験主催者が婚約直後の10月29日に公式ホームページで公表した合格者のリストに、小室氏の名前はありませんでした。

 2人の記者会見から4日後に「小室圭さん不合格」が判明し、大前提が崩れてしまったのです。   そもそもどうして合格発表直前に婚約のスケジュールを組み込むのか、 それは世間からバッシングを浴び続けてきた小室氏からすれば万が一不合格になった場合、猛烈な婚約反対の声が沸き上がることは間違いなく、ヘタすると婚約破棄と言う事態にまで発展しかねません。

 どうしても合否発表前に婚約を成立させる必要があったわけで、ここにも小室氏の狡猾さが見て取れます。     まさに「結果を待たずに入籍を急いだのは、まるで“詐欺婚”のようなもの」(週刊新潮)なのです。  ちなみに、 ニューヨーク州の司法試験の合格最低点は400点満点中266点と決められており、週刊新潮によると、昨年、フォーダム大を修了した人は90%以上が合格し、 今回も初めて受験した人の合格率は78%にもなるといいます。

 小室氏は2021年9月にマンハッタンの法律事務所に就職しており、 現在は弁護士をサポートする立場で600万円ほどの年収とされます。  それが司法試験に合格すれば弁護士として2000万円超の高収入が見込まれていたのですが不合格となったのです。     このままの立場では物価の高いニューヨークで元皇族女性に相応しい結婚生活を営むのはキビシイ数字です。

 もし、このまま小室圭氏が司法試験に合格できず、眞子さんも思うような仕事に就けないとしたら、高級アパートメントを出て安いところへ移り住まなくてはいけなくなることもあり得るわけで、 「皇族を離れた後の品位」を保てるのも難しくなります。   真子様は皇室の籍から外れたとは言いますが、未来の天皇の姉と言う立場は変わらないわけで、 将来の天皇の姉君が不遇をかこっているのに知らん顔をすれば、宮内庁不信、さらには皇室全体への不信につながりかねず、宮内庁は手を差し伸べざるを得なくなるかもしれません。     サスガに秋篠宮家も見て見ぬふりはできないでしょうから、それなりの処遇は受けられるよう手を尽くすでしょう。

 いずれにせよ、一連の騒動で数々の世間の常識とは懸け離れた小室母子のうさん臭さが浮き彫りになり、国民がこぞって婚約に猛反対したのに、 とうとう皇室まで入り込む事態となってしまったわけで、これでは皇室の権威もなにもあったものではアリマセン。     政治も経済も衰退したとされる日本ですが、とうとう世界でも希な長い歴史を誇っていた皇室制度にさえも綻びが出てしまったわけです。

 近年は「皇室への敬意」がますます希薄になりつつあるようですが、心ある日本人は今回の到底皇室の縁者に相応しい人物とは言い難い暴走婚約が成立してしまったことを、 「2千年以上も国民の信頼を得て存続してきた伝統ある皇室制度がいよいよ終わりの始まりとなるのか....」と危惧するわけです。

 後年、皇室がいまほど国民の支持を得なくなる時代が来て、「怪僧・道鏡」再来ともいうべきこの出来事を振り返ったとき、あのときに現代版和気清麻呂さえいたなら、あんな暴挙は阻止できたのにナア、 と日本国民は後悔することになるのでしょうか。(2021.10.31)


小室氏は恐れを知らない大胆な人物?

 母親のみならず小室氏が油断ならない人物であることは、婚約会見の場でも垣間見れました。  本人は堂々と「最終的に借金を返そうとしたが、相手が受け取らなかった」という言い訳をしました。  しかし、 散々世間から批判を浴びてもダンマリを決め込み続け、やっと2021年4月8日に、母・佳代さんと元婚約者との「金銭トラブル」について説明する、概要4ページ、本文24ページ(注含む)にわたる文章を出してきた際にも、 その中で小室氏は縷々綿々(中身のない話を延々と繰り返す)と「借金ではないので、返す必要はない」と最後まで主張していたハズです。

 それが世間から猛反発を受けたため、慌てて借金を返そうと動いた、というドタバタ劇を繰り広げたことは、この騒動に関心がある日本人なら皆知っています。        ですから会見の場での小室氏の発言は明らかにそれまでの経緯と異なっているのです。   それなのに、皇室との婚約会見の場で堂々と 「自分は返そうとした」言い張るのですから、あきれ果てる鉄面皮(てつめんぴ・恥を恥とも思わない)ぶりです。     それなら四の五の言わずAさんが返済してほしいと言ってきたときに素直に返せばよかっただけの話なのです。  ただ、そんなお金は無かったのでしょうけど。

 実際に小室氏側がAさんに振込したのは11月15日前後と言われます。  それまで散々「貰ったもので、返す必要はない」と言い張っていたのに、 手のひら返しで返済した背景には、当然眞子さんの預金という原資があったわけです。     皇族の立場で民間人に金を用立てるのは皇室典範で禁止されているそうですが、 眞子さんが民間人の立場になったことで、元は国民の税金であるそのお金を自由に使えるようになり、やっと相手に返すことができた、ということなのです。

 こうしてみると、小室圭氏という人物の生き方は、学生の時は母親がAさんというスポンサーをATMとして利用し学費の原資にし、次に自分が皇室と婚約したことで借金を肩代わりしてもらうどころか、 皇室の縁者というステータスを手中にしたわけで、常に誰かに寄生虫のようにすがり利用する、という生き方が氏の処世術なのでしょう。

 そうしてみると、そもそも普通の日本人の青年が、皇室という高い敷居を軽々と飛び越え、 知り合ってわずか一年足らずで婚約まで一気呵成に突き進む、という行動を取るのは考えられないことであり、 恐れを知らない大胆な人物なのか、それともはじめからジゴロ的(利用目的で女性に近づく)な思惑があったと見られても仕方ないことです。

 眞子さんの父秋篠宮家は皇室の堅苦しい伝統を回避し自由恋愛でご結婚されたわけですが、結果的にそのオープンなやり方が、小室氏のような、眞子さんを「一般人目線」でしか見ず、 皇室の意義などまるで理解していない怪しげな人物が、眞子さんにノコノコ近づき、首尾よく思いを遂げてしまう事態を招いたわけで、これも必然だったのでしょう。

 そう遠くない時代に、日本国の天皇の周囲に、その姉の疑惑まみれの夫とその母親が寄り添うとしたら不気味すぎます。   婚約に反対した国民は、 今後の彼らの行動に目を光らせる必要があります。   再び日本の皇室に「怪僧・道鏡騒動」のような騒動が持ち上がることなど無いよう祈るばかりです。(2021.11.22)



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コトバ学
(*1).....道鏡(どうきょう)

上皇の信頼を受け法王までのぼり詰めたが和気清麻呂らによって即位を阻まれ、称徳天皇の病没で失脚。 左遷先の下野(現在の栃木県)で没したとされる。(Wikipedia)

(*2).....大久保利通(おおくぼ としみち)

明治維新の元勲であり、西郷隆盛、木戸孝允と並んで「維新の三傑」と称される。 初代内務卿(実質上の首相)を務めるなど、内閣制度発足前の明治政界のリーダー。

金銭には潔白で私財を蓄えることをせず、それどころか必要だが予算のつかなかった公共事業には私財を投じてまで行い、国の借金を個人で埋めていた。 そのために死後の財産が現金140円に対して8,000円もの借金が残り、所有財産も全て抵当に入っていたが、大久保の志を知っていた債権者たちは借財の返済を遺族に求めなかったという。(Wikipedia)

(*3).....大隈重信(おおくま しげのぶ)

第8代 内閣総理大臣。 早稲田大学の創設者であり、初代総長。

浦上信徒弾圧事件の際、イギリス公使ハリー・パークスとの交渉役に英語が話せる大隈を指名。 まだ31歳だったため、パークスは「大隈ごとき身分の低い小役人とは話はできぬ!」と激怒したという。 しかし大隈は「一国の代表者である私と話したくないと言うのなら、抗議は全面撤回とみなす。また、あなたの言うことは、国際法で禁止されている内政干渉である」と言い返し、互角に渡った。 パークスは日本を極東の小さな島国ぐらいにしか思っていなかったため、日本の若者の口から“国際法”や“内政干渉”という単語が出てきた事に驚いたという。(Wikipedia)



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